美容師アシスタントで大切なこと・気をつけることとは?大変な内容や目標
「美容師のアシスタントとしてできる仕事内容は?」
「アシスタント美容師で大切ななことや気をつけることとは?」
美容師になったばかりだと、このように多くの疑問や悩みを抱えている時期でしょう。
美容師にはアシスタントとスタイリストの違いがあり、それぞれにできる仕事内容や求められる役割があります。
この記事でわかること
- 美容師になるには
- アシスタント・スタイリストの仕事内容
- スタイリストになるまでの経験年数
- アシスタントとしての心得
- 大切なこと・気をつけるべき点
- 大変なこと・悩み
結論から言うと、美容師アシスタントで大切なこと・気をつけたいこととは、お客様やスタッフへの「気遣い」です。
覚えることが多いアシスタントは自分のことで目一杯になってしまいますが、周りの人間への配慮ができてこそ、信頼される美容師へ近づくことができます。
今後のモチベーション維持やスキルアップを目標にしていくためにも、アシスタント美容師のリアルな現実について、現役美容師が深掘りしていきます。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
美容師になるには
美容師になるには厚生労働省が認定した「美容師免許」が必要不可欠です。
「美容師になりたい!」
といってもすぐになれるわけではありません。
美容師法6条では
「美容師でなければ、美容を業としてはならない」
と規定されています。
また、美容師法2条では
「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること
と定められていて、無免許でお客様の髪に触れて料金をいただくことは違法となります。
例えどんなにカットが上手くてもセンスが良くても、免許がなければ美容師を名乗ることはできません。
違反した場合は法律違反となるので、30万円以下の罰金に処せられるとされています。
美容師は国家資格のため、国家試験に受かり美容師免許を持っている人のみがなれる職業ですが、国家試験を受験するには美容学校を卒業することが条件となっています。
美容師は年齢や学歴が関係なく中卒でも目指すことができますが、美容学校や美容専門学校の受験資格では「高卒以上」としているところが多いので、高校の卒業資格は取っておいた方が良いでしょう。
そして、実際に美容師としてお客様を前にして仕事するには、免許を取得していることは重要なことです。
スタイリストとしてひとりでお客様に対応できるよう、アシスタントとして先輩のサポートやお店の手伝いをしながら多くの勉強を重ねていくことが必要です。
美容師アシスタントとは?
美容師アシスタントは、スタイリストになる前の「見習い」です。
スタイリストのサポートというイメージがあるかもしれませんが、美容師として一人前になった時に困らないように必要なことを学び、身につけていく大切な期間となります。
スタイリストとアシスタントの仕事内容
- スタイリスト:カット、カラー、パーマなどあらゆるメニューを最初から最後まで担当することができる技術を持つ美容師
- アシスタント:スタイリストの指示のもとスタイリストのサポートを行う美容師
美容師アシスタントの仕事内容
基本的に美容師アシスタントの仕事内容は主にお店や先輩の「サポーター」です。
美容師アシスタントの仕事内容
- 店内を綺麗にする
- 受付やお会計などお客様のご案内
- カット以外の技術サポート
美容師免許を持っていなければお客様の髪に触れることができないので、できることが限られてしまいますが、お店の雰囲気作りやスタイリストの様子を見て学ぶことも多くあります。
免許を取得しているのであれば、シャンプー・カラー・パーマなどそれぞれの美容室の基準を満たしていくごとに、仕事を徐々に任されるようになります。
免許の有無に限らず、今できることを一生懸命やることで、
- 掃除で隅々まで気を配る目線を養う
- シャンプーでお客様の骨格や髪質を見極める
- 声掛けひとつでお客様の気分をよく出来る気遣い
ひとつひとつの仕事に、良い美容師スタイリストになるための気づきや学びがあります!
また、先輩をサポートすることで「次にしてほしいこと」が読めるようになってきます。
実はこれは「お客様がしてほしいこと」にも繋がっていきます。
美容師アシスタントの仕事内容は与えられた・言われたこと以外にも、自分で考えたり行動したりとたくさんの大切なことが詰まっているので、やりがいのある仕事といえます。
カットができるのはスタイリストになってから
一般的にはカットができるようになると、美容師アシスタントはスタイリストに昇格します。
スタイリストデビューは、美容室によってその基準ややり方が違います。
大手美容室に多く見られますが、アカデミーがあってスタイリストまでの道に独自のカリキュラムを組んでいるところもあります。
いずれにしてもカットは技術を習得しなければできません。
夜の美容室の窓を見ると、練習している美容師さんがいますよね。
これもまたお店の方針によって異なりますが、練習時間を営業中や営業前後、休日などを使って練習をして身につけていきます。
カラーリングのサポート
美容師アシスタントのカラーは主に、スタイリストの指示を受けてカラー剤を調合し、お客様に塗布をしていきます。
お客様の髪質や好みなどひとりひとりに合わせた調合・放置時間などの、薬剤に関する勉強や塗布の技術やスピードを習得していきます。
この時も自分がお客様に入った時のことを考えながら、自分の思ったことや感じたこと疑問に思ったことを意識することで、より早く覚えることができ応用することができます。
任された仕事をきっちりこなしていくことで、自分の技術の向上になり、先輩や接するお客様からの信頼も得ることができます。
いつも担当しているスタイリストが忙しくて手が空かないと言う時にも
「あなたに全部任せるわ」
なんて、アシスタントのうちにお客様から言われることもあります。
(もちろんアシスタントのうちはスタイリストに報告と指示をもらいに行きます)
スタイリストになるまでには1年以上のアシスタント経験が必要
美容師のアシスタントは1年でスタイリストデビューすることもあれば、7年以上かかる人もいます。
人それぞれに成長のスピードも練習量も違うので、個人差が出てきます。
単に技術不足ということもあれば、技美容師は技術だけではなく接客業ですので、お客様との距離感やコニュニケーションなども大切な要素です。
早くスタイリストデビューをしたい人は、お店の評価基準を聞くなどをしてみると良いでしょう。
また、最近ではずっとアシスタントとして働き続ける人もいます。
この他「スパニスト」や「カラーリスト」、「カウンセリング専門」など得意分野に特化した美容師が多様化しています。
美容師アシスタントで大切な4つのこと
アシスタントとして心がけたい「大切なこと」は以下の4つです。
大切なこと
- 美容師としての技術を学ぶ
- お客様への気遣い
- スタッフへの配慮
- 関係性を構築
美容師としての技術を学ぶ
アシスタントの心得として、まずは美容師の基本的な技術をしっかりと学び、習得することが大切です。
それは、技術があってこその美容師であるから。
当然、基礎となるスキルを日々の練習から着実に身につけていく必要があります。
意識して自分から積極的に動くようにしていきましょう。
お客様への気遣い
「お客様への気遣い」はアシスタント時代から養うことがとても重要です。
はじめは何からしていいものかわからなくて当然ですね。
そんな時こそ周りをよく観察することです。
先輩美容師の接客方法やコミュニケーションスキルを見て、どのような気遣いをしているのか学べることも多いでしょう。
指名数の多い目標となる先輩スタイリストを真似するところから入ってみるのもいい方法です。
アシスタントの頃から接客に関してマスターしておくことで、スタイリストデビュー後の指名率にも良い影響が出るはずです。
スタッフへの配慮
お客様のみならず、一緒に働く「スタッフへの配慮」も忘れてはいけません。
特に、スタイリストである先輩美容師から支持・指導を受けて仕事を覚え、こなしていかなくてはなりません。
先輩美容師に使えないと思われない為には、
- 指示されたことや教えられたことを徹底的に覚えること
- 先を読んで指示される前に自分から行動すること
教えられたことは一度で覚えるくらいの意識で、疑問や質問はその都度聞いたりしながら仕事を徹底的に覚えます。
その上で、今一番やるべきことに目を向けられるかがポイントになります。
美容室ではみんながひとつのチームとなって営業しています。
例えば、「お店が忙しい」そんな時にサポートをするべきアシスタントが、
- いつまでも同じことをしている
- 先輩が仕事を任せたい時に違うことをしている
と、お店が回らず残念ながら「使えないアシスタント」となってしまうこともあるかと思います。
フロアに出るのが怖くてバックに引きこもったり、一つのことに集中しすぎて周りが見えていない時にそんなことが起こりやすくなってしまいます。
先を読んで行動した方が良いというのはわかるけど、実際何をしたらいいのかわからなかったり間違っていると言うこともたくさんあると思います。
美容室によって先輩が積極的に指示を出してくれるところもありますが、そうでない場合もあります。
そんな時は遠慮せずに積極的に指示をもらいに行き、どんな時にどうしたかを覚えていきましょう。
- 常に周りを見る
- 優先順位を考える
アシスタントの仕事はサポートですが、困っている人を助けるスーパーマンのような存在です。
「いてくれて助かった」
「あなたなら背中任せられる」
誰でも最初は、わからないことやできないことばかりの「使えないアシスタント」から始まります。
キラキラしてるあのスタイリストだってそうです。
関係性を構築
普段からともに働くスタッフとコミュニケーションをとって、信頼関係を築いておくことがとても大切です。
なぜなら、美容師の悩みや退職理由としても最も挙げられるのが人間関係。
厚生労働省では、美容師の離職率は1年で50%、3年で80%というデータが出されています。
これは、多くの美容師がアシスタントの過程で辞めているということ。
そのような事態にならないためにも、美容師としての悩みがあるときに相談できる先輩や仲間がいることがとても大切です。
お互いを支え合える関係性を構築するためにも、日頃からスタッフへの配慮も欠かせません。
アシスタントとして施術する際に気をつけること5つ
美容師のアシスタントとして、施術のサポートに入る際に起こりやすいミスやクレームを防ぐため、気をつけるポイントは以下の5つです。
気をつけること
- ドライヤーやヘアアイロンの扱い
- シャンプーで耳に水が入る
- 雑な施術
- 対応に時間がかかる
- 顔や服にカラー剤が付く
ドライヤーやヘアアイロンの扱い
特に新人アシスタントに多いミスとして、ドライヤーで熱くしてしまうケースが挙げられます。
それは、お客様の地肌の感覚をつかめていないのが理由です。
- ドライヤーを振ること
- ドライヤーの風と自分の手を連動させる
ということに気をつけて、よくお客様の様子を伺いながら、コミュニケーションもとるようにします。
ヘアアイロンを使う際に気をつける点は、耳より下になるアンダーセクションの部分で使う場合です。
理由は、アイロンの熱や蒸気は上昇して、接触していなくても熱く感じやすいという点。
どちらも熱いと感じない感覚を意識して、ミスを防ぐように心がけましょう。
シャンプーで耳に水が入る
お客様の耳に水が入ってしまうのは、シャンプー台で泡を流す際に起こりやすいミス。
特に、男性のもみあげなど、耳周りを流そうとする場合には注意が必要。
あまり無理に流すよりかは、蒸らしたタオルで拭き取るなどの方法が適しているケースもあります。
万が一、耳に入ってしまった場合には、すぐに拭きとる対応を徹底することでお客様の不快感を軽減できます。
これはトレーニングをしっかり行うことで防げるようになります。
雑な施術
忙しいと時間帯だと焦ってしまう、スタイリストからの指示が明確ではないなど、あらゆる状況によって施術が丁寧ではない場合、クレームになりやすいもの。
たとえ素早くこなさなければならない状況下であっても、お客さまに不快な印象を与えないよう、常に丁寧な施術を行えるようにトレーニングしておくことが必要不可欠です。
対応に時間がかかる
お客様を放置してしまうことは、サロンに対する満足度を下げてしまうことに直結します。
スムーズに進められるための「先読み行動」を日頃から心がけて動くことが大切。
どうしてもお待たせしてしまう場合には、こまめにお声がけするなどの配慮が必要となります。
顔や服にカラー剤が付く
カラー剤やパーマ液などを、お客様の顔や服に飛ばしてしまったり、液だれするのは絶対に避けなければなりません。
また、クロスなどの周辺につけてしまうのもお客さまが移動する際についてしまう可能性も。
スタイリストのサポートに入る施術として最も頻繁な作業でもあるため、この点はしっかりと練習を重ね、ミスを防ぐ必要があります。
アシスタントの悩み・大変なこと
アシスタントの悩みや、大変なこととして多く挙げられるのが以下の内容です。
悩み・大変なこと
- 拘束時間が長い
- 休みが少ない
- 給与が低い
- 下積み期間が長い
- 人間関係
美容師は、休みが一般的な企業と比較すると少なく、就労時間も長い割には給与が低いといった「不満を抱えやすい環境下」であるサロンが多いと言えます。
アシスタントである期間が長くなるほど、自分の時間を作ることができずに疲労・ストレスが蓄積し、心身のバランスを崩してしまうケースも少なくありません。
また、一人前のスタイリストになるまでの扱いが厳しいといった「人間関係」に悩まされるアシスタントも多く、悩みを抱え込んでしまうといったケースも。
これらは、サロンの労働環境に原因がある場合がほとんどといえるでしょう。
なぜなら、働く環境を変えることで悩みが解消できる事例も多くあるからです。
さらに詳しくは>>【美容師】辛い・大変なことでも解説しています。
まとめ
ここまでで「美容師アシスタントで大切なこと・気をつけることとは?大変な内容や目標」の解説は以上です。
- 美容師アシスタントとは、スタイリストになる前の「見習い」のことを意味する
- 美容師アシスタントの仕事内容は「店内を綺麗にする」「受付や会計業務」「カット以外の技術サポート」
- アシスタントとして大切なことは、お客さまやスタッフに対する気遣いや配慮
- 気をつけることは、施術する際に起こりやすいミスやクレームを防ぐよに注意して行う
- アシスタントによくある悩みや大変なことは、サロン選びで解決できるケースも多い
アシスタントとして成長するには、高いモチベーションも必要ですが、美容室選びが最も重要となります。
きちんとスタッフが成長する仕組みが出来ている美容室かどうかは最重要ポイントです。
なんか違うなと思ったら、自分にあった美容師探しをするのも大切になります。
通常の求人ではなかなか出てこない美容師バイトも、厳選した優良美容室のみが登録されているので安心して探せます。
- 面接・履歴書なし
- 簡単なマッチング
- 好きな時間に働ける
- バイトが終わったら即報酬を受け取れる
美容学生でも利用することができ、もちろんアシスタントの方も好きな時間・都合の良い日に仕事ができます。
その日のうちに報酬がもらえるのも嬉しいですよね。
また、どんな美容室が合うのかはっきりわからなくても、別の環境で仕事を経験することで、自分が求めている職場をイメージできるようになります。
新しい一歩はいつでも勇気がいるものですが、面接なし・履歴書いらずなので気軽に試してみましょう。