美容室の閉店理由や閉店手続きなどを徹底解説
「美容師の閉店・廃業率は高いの?」
「美容師が閉店してしまう理由を知りたい」
このような方に向けて、本記事では「美容師の閉店・廃業事情」について徹底解説しています。
また、廃業してしまった場合にやるべき手続きや廃業後の就職活動についても言及しています。
役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
美容室の閉店・廃業は多い?
コンビニの数よりも多いとされてている全国の美容室の店舗数。
毎年緩やかではありますが、店舗数は右肩上がりを続けている業界でもあります。
しかし、その反面飽和状態にあり閉店、廃業が多くなってしまっているのもまた事実です。
美容室の閉店・廃業率
今市場では、大型店から個人店まで様々な形態や規模の美容室がひしめき合っています。
その中でも美容室の開業数は年々増えており、ここ20年でもおよそ5万件も
増加しています。
しかし、その競争の激しい中で経営を成り立たせていくのは容易ではなく、開業した美容室は1年で40〜50%、3年で90%、10年で95%で店を閉めてしまうとされています。
この数字をみても経営し続けて行くことがどれだけ難しい業界かお分かり頂けるはずです。
理由:競争率の高さ
閉店する店舗も多いのですが、それを上回る数の店舗が毎年開業しています。
集客のしやすさから都市部など人が集まるところに出店が集中し、顧客の取り合いをしているのが現状です。
集客や顧客の囲い込みのため、価格を下げたクーポンを出して客単価を下げ経営が立ち行かなくなってしまうケースがとても多いのです。
大企業と個人店では資金力の差が大きく、個人店の資金力では太刀打ちできず閉店に追い込まれてしまいます。
美容室の閉店理由
美容室が閉店に追い込まれてしまう原因は主に資金力の問題がほとんどです。
開業時点での資金繰りの見通しの甘さや、準備や内装費など適切な範囲に収められなかったりすることが原因となることもあります。
開業したあとからかかってくる集客のための宣伝費や返済などの計画をきちんと立てていないと、あっという間に経営は立ち行かなくなってしまいます。
資金が足りなくなってしまう原因は以下のものが多いとされています。
- 集客の見通しがあまい
- 事業計画の見通しのあまさ
- 資金のかけるところを見誤った
このようなことから精神的に追い込まれてしまい、経営を続けられる状態ではなくなってしまうこともあります。
体力面
経営者として開業に込める思いは人一倍大きくなるため、休みを返上してでも売上をあげようと今詰めすぎてしまう方が多いのです。
体が資本の仕事なので休みなしで働き続けるのは、長い目で見てもよくありません。
自分で上手に仕事をセーブしながら利益を出していけるような仕組みを作ることをオススメします。
価格競争
人が集中するような立地では特に低価格競争が激化しています。
そこに巻き込まれてしまうと身を削りながらの経営となり、なかなか売上も上がらず悪循環に陥ってしまいます。
特別な付加価値をつけるなど工夫して、極端な値下げでの集客をしないなどの対策が必要です。
また、美容室を経営していく上では美容師としてのスキルや技術だけではくなく経営者として違う分野の知識が必要不可欠です。
雇われている場合であれば売上をあげて、お客様を満足させることだけを考えればよかったのですが開業するとそうはいきません。
開業したらなんとかなると勢いで開業してしまい、経営の知識が乏しいことから閉店してしまうことも少なくないのです。
美容室の閉店・廃業手続き
美容室の閉店、廃業の際にはどのような手続きが必要なのでしょうか。
必要事項をみてみましょう。
賃貸の解約通知
美容室を閉店し賃貸を解約するには退去の際に原状回復しなくてはならず、設備や内装の撤去作業が必要になってきます。
その期間も含めて何ヶ月前に通知しなくてはならないのか、テナントによって違いがあるのであらかじめ確認するようにします。
契約時に保証金を預けている場合は、きちんと原状回復して滞納などがなければ保証金の返却がされるはずなので返却金額の確認をすると安心です。
しかし、契約書に保険金償却の取り決めがあるケースでは、返却される保証金が減額されることもあるので注意が必要です。
原状回復の費用を節約したい場合は居抜きで譲ることも有効です。
美容室の設備をそのまま使ってもらえたら、原状回復の必要がなく備品の処理もいらなくなるので節約できる上に売却の分の利益もでます。
オーナーの許可は必要ですが、このような方法もあることを覚えておくといいかもしれません。
賃貸の解約が決まったら電気やガス、水道などのライフラインの解約も忘れずに行っておきましょう。
いつまで営業するのか、いつまでの解約の連絡をしたらよいのか事前に確認しておくことをオススメします。
スタッフの解雇通知
閉店が決まったら働いているスタッフに、解雇日の30日前までに解雇通知を通知しなくてはなりません。
30日間は解雇予告期間と呼ばれていて、30日未満で通知してしまうと解雇予告手当という手当を支払わなくてはなりません。
これは労働基準法で定められているもので、スタッフが次の就職先を見つけるために猶予が必要なため設けられています。
解雇予告手当の計算式は以下のようになります。
- ・直近3ヶ月の給与の総額÷3ヶ月の日数=1日分の給与
- ・1日分の給与×(30日−解雇通知が遅れた日数)=解雇予告手当
お客様への通知
閉店してしまうと決まれば既存のお客様に閉店してしまう旨を前もって報告しておきます。
毎月通っていただいているお客様もいきなりお店が閉店してしまったらびっくりしてしまいますし、次のお店を探すなど心の準備が必要です。
1〜2ヶ月など前もってお知らせしてあげることが今まで長く通っていただいた恩返しにもなるのです。
もしも次の働くお店や、今後の方向性が決まっているのなら伝えておくことでついてきていただける可能性もあるので1人1人大切に対応することをオススメします。
美容室の閉店・廃業後の就職先探しは「JOB VR」がおすすめ
せっかく開業した美容室が閉店してしまうのは悲しいですが、いつまでも悩んでいるわけにはいきません。
経営からは一旦離れてしまいますが、次の働く美容室を探していく必要があります。
JOB VRを使って就職先の美容室を探すメリットは
- 厳選された優良店が登録している
- チャット機能で個人的にやり取りできるので要望のすり合わせがスムーズ
- 入社前にバイトとしてサロンワークできるので雰囲気がつかみやすい
このような特徴があるので希望の美容室が見つけやすくなります。
自分の条件やお店の雰囲気などまとめて、理想に近い就職先を見つけだしてみてください。
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まとめ
美容室は規模によっては開業のハードルが低く、開業に踏み切る美容師も多くいらっしゃいます。
しかし、美容室の数は年々増え続けており多くの美容室が廃業してしまうのが現実です。
それでも自分のお店を持つことを夢見ている方も多いでしょう。
事前にしっかりと資金計画を立てて、今回の記事を参考にできる限りリスク回避しながらの開業を目指してみてください。