美容室の開業で資金ゼロ!融資は自己資金0で通るのか・開業費用はいくら?
「美容室の開業は資金ゼロでもできる?」
「美容室開業の自己資金は100万〜200万くらいでも足りる?」
「1人美容室開業でもらえる助成金はある?」
このような疑問をお持ちの方に向けて「美容室の開業資金・融資」について下記の内容を解説します。
- 資金ゼロで融資を受ける方法
- 開業資金をおさえる方法
- 開業資金ゼロならフリーランスも検討
- 美容室開業で活用できる助成金
結論、開業資金ゼロでも美容室の開業ができるケースもあります。
ただし、日本政策金融公庫の融資において「一定の条件を満たす可能性がある」といったケースに限ります。
また、自己資金なしでは開業のリスクも高まる傾向にあるため、一定の額は貯める必要性があると言えるでしょう。
美容室の開業費用には1,000万円前後かかることが一般的。
美容室の開業で失敗しないためにも、事業計画や運転資金の準備を入念にするためのポイントを見ていきましょう。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
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資金ゼロで融資を受ける方法
開業資金や自己資金がゼロの方でも融資を受ける方法があります。
それは、日本政策金融公庫の「新規開業資金」融資です。
創業支援も事業目的の一つとして、小規模な事業や自己資金が少ない場合でも、比較的融資審査が通りやすいとされるからです。
以下3つのポイントをしっかり抑えることで、資金ゼロでも融資を受けられる可能性があります。
- 創業計画書の作成
- 信用情報
- 経験年数や実績
創業計画書
ポイント1つ目は、創業計画書の作成です。
新規開業資金の貸付を受けるためには「創業計画書」を提出する必要があるからです。
例えば、以下の内容を記載します。
- 創業の動機
- 経営者の略歴
- 取扱商品・サービス
- 取引先
- 従業員
- 借入状況
- 必要な資金と調達方法
- 事業の見通し
しっかり返済できるかどうかを最重要視するためです。
記載内容を確認した融資担当者が返済可能と判断できれば、自己資金がなくても融資を受けられるようになります。
信用情報
ポイント2つ目は、個人信用情報です。
返済可能な基準を満たしていれば、日本政策金融公庫では、融資に対して積極的な姿勢だからです。
そのため、返済可能であるかを個人信用情報でしっかりとチェックされます。
例えば、個人が滞納や債務整理などの金融事故が過去にあった場合、個人信用情報機関の個人情報に登録されています。
ブラックリストに入ってしまうと、返済意思や返済能力が低いいと判断され、日本政策金融公庫からの融資を受けられません。
経験年数や実績
ポイント3つ目は、実績や実務経験年数です。
これまで美容室で働いていたという実務経験の年数や実績がある人を、開業後の経営存続が可能であるという判断基準にしているためです。
実務経験として最低ラインの目安は6〜8年間程度、美容室で働く必要があります。
また、店長やマネージャーなどの役職に就いた実績や、指名顧客数の具体的な記録を提示するのも効果的です。
日本政策金融公庫で融資を受けた美容室の実例や、1人美容室開業準備に必要なものについてご紹介している>>美容室の開業資金・費用相場いくら?も参考にご覧ください。
開業資金をおさえる方法
美容室の開業資金は1,000万円前後が一般的とご紹介しましたが、個人美容室のような小さい規模の一人美容室開業資金であれば、500万円に抑えることも可能でしょう。
その場合、自己資金として100万円~200万円ほど用意するケースが多いです。
他にも開業資金をおさえる方法には、主に以下の3つが挙げられます。
開業資金をおさえる方法
- 居抜き物件
- フランチャイズ契約
- 共同経営
居抜き物件
開業資金をおさえる方法1つ目は、美容室のお店を決める際に、居抜き物件を借りることを検討するということ。
前の店舗が利用していた什器や設備をそのまま引き継ぐことで、開業資金を抑えられるからです。
内装や設備にかかる費用は開業資金の中でも大きな割合を占めています。
そのため、内装工事費や設備資金を抑えることで大幅なコストダウンが実現できると考えられるでしょう。
居抜き物件で美容室を開くときには、契約前の確認がとても大切です。
フランチャイズ契約
2つ目の方法は、フランチャイズ契約して美容室を開くことです。
フランチャイズの本部によっては、開業支援を行っている場合もあるからです。
たとえば、物件の紹介、内外装工事業者の手配、備品の一括発注によるコストカットなどで開業資金を抑えられるケースがあります。
また、フランチャイズ契約での開業では、人材募集、経理業務、備品管理などを代行してもらえる場合もあります。
フランチャイズへの加盟を検討する場合には、提示される契約条件に納得できるのかしっかりと内容を確認しましょう。
共同経営
3つ目の方法は、美容室の共同経営を検討することです。
開業資金を共同経営者と折半することができるためです。
たとえば、開業資金1,000万円の美容室を共同経営する場合、2人なら一人当たり500万円、3人なら300万円程度と、負担する費用を抑えることが可能です。
また、経営判断に悩んだ際に相談できたり、それぞれの強みを活かすことができるなどのメリットもあります。
共同経営を検討する場合は、開業前に経営上のルールについてきちんと取り決めておく必要があります。
開業資金ゼロならフリーランスも検討する
開業資金・自己資金がなく、融資が受けられない場合でも、美容師として独立する方法があります。
それは、フリーランス美容師として個人事業主になることです。
具体的には、以下の方法が挙げられます。
フリーランス美容師の働き方
- シェアサロン
- 面貸し
- 業務委託
シェアサロン
シェアサロンとは、スペース貸し出し専用店舗と契約をして、施術席や設備をレンタルし、営業をおこなう方法です。
月額利用料金やスポット料金など、いろいろなサービスがあるため、自分にとって使いやすい利用法が選べます。
面貸し
面貸し(めんかし)とは、ミラーレンタルとも呼ばれ、フリーランス美容師が対価を支払うことで美容室の空席や設備を借りることが可能となります。
売上はすべて自分の収入となり、そこから美容室に対してレンタル料金を支払う仕組み。
業務委託
業務委託とは、サロンオーナーが集客や管理業務を担当し、業務委託契約をしたフリーランス美容師が施術をおこなうという働き方です。
雇用契約とは異なり、歩合制で報酬を得るシステム。
開業費用の内訳と割合
一般的な開業費用の内訳と割合は下記のとおりです。
内訳 | 割合比率 |
工事費 | 35% |
物件取得費 | 20% |
設備の購入費 | 20% |
運転資金 | 20% |
広告・宣伝費 | 5% |
工事費
店舗の内装・外装にかかる費用です。
開業費用の中でも最も高い比率でかかる項目となり、節約したい場合には調整すべき部分と言えます。
物件取得費
店舗を借りる場合のテナント賃貸料や敷金・礼金にかかる費用です。
物件取得費用も大きな割合を占める項目。
予算に見合った店舗にするため、立地や広さで調整が必要となるでしょう。
設備の購入費
シャンプー台、スタイリングチェア、鏡、パーマで使用する大型の美容器具や、それ以外の什器・備品などの購入にかかる費用です。
施術のクオリティを重要視したいなら、什器や備品などの費用を最小限にするといいでしょう。
運転資金
例え売り上げが十分に立たない月でも固定費を支払い、経営維持するための費用です。
開業後しばらくの間は収入が不安定になることも予測して、余裕を持った運転資金を準備しておくことをおすすめします。
広告・宣伝費
開業後の集客に必要な広告・宣伝にかかる費用です。
WEBサイトの作成やショップカード、チラシの製作、集客システムの利用などとあらゆる方法を掛け合わせ得ることで効果的となります。
また、費用を最小限に抑えるには、無料でできるGoogleマイビジネスへ登録することがおすすめです。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
>>美容室の新規集客|美容室の集客方法で平日でも効果的なポイントを紹介!
美容室開業で活用できる補助金・助成金
最後に、美容室開業や経営に活用できる補助金・助成金についてご紹介します。
具体的には以下の内容が挙げられます。
補助金・助成金の種類
補助金・助成金を受給する場合の注意点
補助金・助成金を受給する場合の注意点は以下の内容です。
注意点
- 支給は後払いが原則
- 給付対象・要件や制限がある
- 審査には時間と手間がかかる
- 会計検査の対象となる可能性も
- 自己資金も用意しておく必要性
補助金や助成金の申請では、事業計画書を作成することが多く、制度内容も短期間で変更されることが少なくありません。
また、一度給付を受け取った場合、併用できなかったりする制限などもあるため、自分の状況に合ったものを慎重に選ぶ必要性もあるでしょう。
さらに、補助金・助成金は原則、後払いとなるため、運転資金はあらかじめ準備しておくことも大切。
場合によっては、国の税金から給付を受けた企業について後日不正な利用がないか、会計検査の対象となる可能性もあるため、正確な内容で申請することも重要となります。
まとめ
今回は「美容室の開業資金・融資」について下記の内容を解説しました。
開業資金ゼロの場合でも美容室の開業ができるパターン。
それには、比較的審査に通りやすいとされる日本政策金融公庫の融資において一定の条件を満たす場合に限り、融資を受けられるといったケースです。
ただし、一般的に金融機関から融資を受けるには、開業資金の一部を自己資金で準備することが必須。
資金なしでは日本政策金融公庫の融資も通らない可能性もあるため、まずはフリーランス美容師として独立することから始めるのもいいでしょう。
何より計画性や経営ノウハウを身につけた上で開業に踏み切るのが望ましいでしょう。
支出にはメリハリをつけ、ご紹介した助成金なども活用するといいですね。
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