【カラーリスト】美容師の資格|ヘアカラーリストとは?仕事内容や資格の種類

美容師にとって、ヘアカラーの知識は強みになります。
本記事では、ヘアカラーリストの仕事内容や資格の種類をまとめました。
自分のキャリアにマッチするものがあれば、ぜひ参考にしてください!

この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
カラーリストとは|色のスペシャリスト
カラーリストとは、色に関する色彩専門知識と技術を持ち、ファッション、インテリア、デザインなど幅広い分野で色の提案や調整を行うプロフェッショナルです。
特に美容業界では、カラーリストはヘアカラーリストとして髪の色に特化したサービスを提供しています。
ヘアカラーリストの特徴
- ヘアカラーの提案・施術が専門
- ヘアカットできない
>>カラーリングとカラーの違いも確認しておきましょう。
ヘアカラーの提案・施術が専門
ヘアカラーリストは、ヘアカラーの提案と施術を専門とする美容師です。
髪色は個人の印象を大きく左右し、ヘアスタイルだけでなくファッションやライフスタイルにも影響を与えます。
サロンでは、肌の色や瞳の色に合わせて最適なヘアカラーを提案し、施術を行います。

お客様の魅力を最大限に引き出す専門的な仕事です。
ヘアカットできない
カラーリストはヘアカットを行いません。
なぜなら、ヘアカラーに特化した専門知識と技術を提供するからです。
ヘアカットとヘアカラーの各専門分野で高品質なサービスを提供しています。
カラーリストの仕事内容
カラーリストの主な仕事内容は以下の通りです。
- お客様へのカウンセリング
- カラーの提案
- カラー剤の調合
- カラーリングの施術
お客様へのカウンセリング
カラーリストの仕事で最も重要なのが、施術前のカウンセリングです。
お客様の要望や悩みを丁寧に聞き取り、髪質や肌色、ライフスタイルを考慮した提案を行います。
例えば、「明るめのカラーにしたい」という希望があっても、髪のダメージ具合や職場の規則によって最適な色味が変わることもあります。
そのため、髪の状態をチェックしながら、仕上がりのイメージを具体的にすり合わせることが大切です。
カウンセリングが不十分だと、仕上がりがイメージと異なり、クレームにつながることもあります。
だからこそ、丁寧なヒアリングとプロとしてのアドバイスが不可欠です



お客様の満足度を高めるためにも、カウンセリングで信頼関係を築くことが何より重要です。
カラーの提案
お客様の要望や特性に合わせたカラーを提案します。
肌のトーンや目の色、ファッションの好みなどを総合的に判断し、似合う色味を見極めなければなりません。
例えば、ブルーベースの肌にはアッシュ系やピンク系を、イエローベースの肌にはベージュ系やオレンジ系と相性の良いカラーを提案します。
また、トレンドを取り入れつつも、お客様の年齢やライフスタイルに合ったカラー選びを行います。
これにより、お客様の魅力を最大限に引き出すことができます。
さらに、退色後の色味やメンテナンスのしやすさも考慮し、長く楽しめるカラーを提案することが求められます。
>>ヘアカラーシミュレーションで髪色に似合うカラーを提案するケースもあります。
カラー剤の調合
希望の色味を実現するために、カラー剤を正確に調合します。
お客様の希望する色に仕上げるためには、複数のカラー剤を適切にブレンドし、発色やダメージを考慮しながら配合を調整しなければなりません。
さらに、放置時間や酸化の具合も色の仕上がりに影響するため、化学的な知識も必要です。
適切な調合が、仕上がりのクオリティを大きく左右します。
カラーリストの腕の見せどころと言えます。
>>美容師オンラインサロンランキングではおすすめのセミナーを紹介しています。
カラーリングの施術
カラーリングの施術は、髪全体にムラなく均一に染める繊細な作業です。
髪の根元、中間、毛先では色の入り方が異なるため、それぞれの状態を考慮して塗布しなければなりません。
例えば、根元は新生毛で薬剤が入りにくいため、適切な放置時間を調整し、毛先はダメージがあるため低刺激のカラー剤を選ぶなどの工夫が必要です。
また、グラデーションカラーやハイライトを入れる場合は、塗布の技術がより重要になります。
塗布のスピードや正確さによって仕上がりの美しさが左右され、経験と技術が必要な工程です。
カラーリストになるには|カラーリストの資格は必須ではない
カラーリストになるには、カラーリストの資格は必須ではありません。
必要な資格・経験は次の2つです。
美容師か理容師免許(国家資格)が必須
サロンで経験を積む
>>美容師のための勉強本も勉強に役立ててください!
美容師か理容師免許(国家資格)が必須
カラーリストとしてサロンで働くために必要な資格は、美容師免許または理容師免許です。
日本の法律では、髪に薬剤を使用する施術を行うためには国家資格が必要とされています。
美容学校で学び、美容師国家試験に合格することで、ヘアカラーの施術が可能になります。



そのため、カラーリストを目指すなら、まず美容師または理容師免許の取得が大前提です。
>>美容師の免許の取り方で詳しく解説しています。
サロンで経験を積む
カラーリストとして一人前になるためには、実際のサロンで経験を積むことが重要です。
ヘアカラーの理論だけでなく、実際の施術に関するスキルやお客様対応の力を磨くべきだからです。
実務経験を積めば、高度なヘアカラーの技術を身につけられます。
>>美容師と理容師の違いも理解しておきましょう。
カラーリストが活躍できる職場
カラーリストは、さまざまな職場で活躍できるやりがいのある仕事です。
活躍できるのは、以下の表の場所です。
職場 | 仕事内容 |
---|---|
美容室 | 美容師またはヘアカラーを専門とするカラーリストとして働く |
ヘアカラー専門店 | ヘアカラー施術に特化した専門店で働く |
化粧品・ヘアカラー剤メーカー | ヘアカラー製品の開発やプロモーション、技術指導を行う |
美容学校・専門学校 | 美容師を目指す学生にヘアカラー技術の指導を行う講師として働く |
カラーリストを目指す人にオススメの資格・検定
カラーリストを目指す人におすすめの資格・検定を紹介します。
独学でも基礎知識を身につければ、取得できるものもあるので、ぜひ参考にしてください。
資格・検定 | 検定料 | 合格率 |
---|---|---|
ヘアカラリスト検定(NPO法人日本ヘアカラー協会) | 会員 6600円 非会員 13200円 (シングルスターの場合) | 非公開。試験の難易度により変動 |
色彩技能パーソナルカラー検定®(NPO法人日本パーソナルカラー協会) | モジュール1 7700円 モジュール2 8800円 モジュール3 12100円 | モジュール1(初級)は80%〜90%、モジュール2(中級)は50%〜60%、モジュール3(上級)は70〜80% |
パーソナルカラー検定(日本カラーコーディネーター協会) | 3級 6600円 2級 8800円 1級 16500円 | 3級が84.74%、2級が83.05%、1級が55.36%(2023年夏実績) |
カラーコディネーター検定(東京商工会議所) | スタンダード 5500円 アドバンス 7700円 | スタンダードクラスは71.0%、アドバンスクラスは45.3%(2024年実施) |
色彩士検定(全国美術デザイン教育振興会) | 3級 6000円 2級 7500円 1級 20000円(実技・理論のいずれか一方に合格している場合は10000円) | 3級は74.2%、2級は71.1%(2025年1月実施)、1級は41.7%(2024年9月実施) |
AFT色彩検定(公益社団法人色彩検定協会) | UC級 6000円、3級 7000円、2級 10000円、 1級 15000円 | UC級は約85%、3級は約75%、2級は約75%、1級は約40% |
ヘアカラリスト検定(NPO法人日本ヘアカラー協会)


画像:NPO法人日本ヘアカラー協会
ヘアカラリスト検定はヘアカラー技術の専門資格で、シングルスターからファイブスターまであります。
段階的にスキルを習得できます。
>>美容系の仕事で高収入な稼げる資格の記事も参考にしてください!
色彩技能パーソナルカラー検定®(NPO法人日本パーソナルカラー協会)


画像:NPO法人日本パーソナルカラー協会
色彩技能パーソナルカラー検定は、パーソナルカラーに関する知識を深め、似合う色を提案するスキルを身につけられます。
>>美容系の資格で1日で取れる資格や無料で簡単に取れる資格も参考にしてください。
パーソナルカラー検定(日本カラーコーディネーター協会)


画像:日本カラーコーディネーター協会
パーソナルカラリスト検定では、色彩理論を学び、ヘアカラーの提案に生かせる知識を得られます。
カラーコーディネーター検定(東京商工会議所)


画像:東京商工会議所
カラーコーディネーター検定は、色彩の専門知識を学び、カラーリストとしての提案力を強化するのに役立ちます。
色彩士検定(全国美術デザイン教育振興会)


画像:全国美術デザイン教育振興会
色の組み合わせや配色技術を学び、ヘアカラーのデザインに活かせます。
色彩士検定はヘアカラーマスター検定とも呼ばれ、色彩に関する知識や技能を段階的に評価する検定です
AFT色彩検定(公益社団法人色彩検定協会)


画像:公益社団法人色彩検定協会
AFT色彩検定は、ファッションやデザインの分野でも活用できる色彩に関する資格で、ヘアカラー提案にも応用可能です。
カラーリストの年収
カラーリストの年収は、経験によって異なります。
- 平均年収は300万円前後
- トップカラーリストは500万円〜800万円
平均年収は300万円前後
カラーリストの平均月収は20万円程度で、平均年収は約300万円です。
ヘアカラー専門の技術者として働く場合、給与はサロンの規模や地域、経験年数によって変動します。
アシスタント時代は月収が低めですが、経験を積み指名を増やすことで収入が上がることが一般的です。



しっかりとした技術と接客力を身につければ、収入アップできます。
トップカラーリストは500万円〜800万円
経験を積み、人気カラーリストになれば年収500万円以上も可能です。
カラーリスト専門のインフルエンサーとして活躍することで、講習会の講師や商品プロデュースの機会も増え、高収入を得ることができます。
独立して自分のサロンを開業することで、さらに高収入を狙うことも可能です。
>>美容師の収入をアップする方法でも詳しく解説しています。
カラーリストに向いてる人
カラーリストに向いている人には以下の特徴があります。
- 色彩に関心がある
- 論理的思考
- 感度が高い
- コミュニケーション能力が高い
色彩に関心がある
ヘアカラーを扱う仕事なので、色彩に興味があり、さまざまなカラーの組み合わせを楽しめる人が向いています。
論理的思考
お客様の希望を叶えつつ、髪質や肌の色に合うカラーを選ぶためには、論理的な思考力が求められます。
感度が高い
流行のヘアカラーをキャッチし、最新のトレンドを取り入れられる感度の高い人が活躍できます。
コミュニケーション能力が高い
お客様との会話を通じて、理想のヘアカラーを引き出すことが求められるため、コミュニケーションが得意な人に向いています。
まとめ
カラーリストは、美容業界での色彩の専門家で、お客様の髪を美しく彩るやりがいのある仕事です。
美容師または理容師免許取得後、サロンでの経験を積むことでスキルアップできます。
活躍の場は美容室だけでなく、ヘアカラー専門店や化粧品メーカー、美容学校など多岐にわたります。
また、ヘアカラーリスト検定やパーソナルカラー検定などの資格を取得して、さらにスキルアップできます。年収は平均300万円前後ですが、トップカラーリストになれば500万円以上も目指せます。
色彩に興味があり、お客様の魅力を引き出す仕事に興味がある方は、ぜひカラーリストを目指してみてください。