美容師国家試験で落ちる確率|合格率や試験内容は難しい?美容師資格の難易度

美容師を目指す人が気になるのが、美容師国家試験の合格率ですね。
実際、美容師国家試験はどのくらい難しいのか、年何回いつ実施されるのかも気になります。
倍率や落ちる確率を知れば、自分なりの対策ができます。
美容師国家試験合格に向けて、ぜひ参考にしてください!

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美容師国家試験の合格率平均は80%前後

画像:公益財団法人理容師美容師試験研修センター
美容師国家試験の合格率は平均80%前後で、比較的高い水準です。
しかし、もちろん落ちた人もいます。
準備不足や試験対策を怠ると不合格になる可能性があります。
合格率が高い理由として、美容養成施設でのしっかりとした指導と試験対策があります。
また、試験内容は過去問題から出題される傾向があり、試験対策はしやすいです。
ちなみに、過去5年間の合格率はおおむね80%前後を維持しています。
理美容国家試験の合格率は比較的高いですが、油断せず十分な準備と対策をしましょう。

特に秋期試験は合格率が低めなので、計画的な学習が重要です。
【試験は年2回】過去の合格者数・合格率を比較


美容師の国家試験実施は年2回です。
春期と秋期に実施され、それぞれ合格者数・合格率の傾向が違います。
- 春期は85〜92%と高め
- 秋期は55〜62%と低め
それぞれ、最近の合格率を確認しましょう。
春期は85〜92%と高め
春期試験の合格率は85%〜92%と比較的高く、受かる確率が高い時期です。
春期試験の合格率が高い理由は、受験者の多くが美容養成施設の卒業直後だからです。



卒業直後は、学校での学習内容が頭にしっかり残った状態で試験を受けられます。
直近2年とも、春期試験の方が秋期試験よりも合格率が高いです。
春期試験は合格率が高く、直前に学習した知識を活かせるタイミングなので、春に受験するのがおすすめです。
秋期は55〜62%と低め
秋期試験の合格率は55%〜62%と低めで、春期よりも合格率が低いです。
秋期試験の合格率が低いのは、美容養成施設を卒業してから時間が経過した人や再受験者が多く、試験勉強が不十分になりがちだからです。
2023年の秋期試験の合格率は60.3%、2022年は57.8%でした。
春期試験よりも20%以上低いです。
秋期試験は合格率が低いため、再受験者は特にしっかりとした試験対策を行うべきです。
美容師国家試験の合格基準


美容師国家試験に合格するには、一定の基準があります。
試験は筆記と実技があり、それぞれに以下の合格ラインが定められています。
- 筆記では「60%の正答率」「無得点がないこと」
- 実技では「減点が20〜40点以下であること」
それぞれ確認しておきましょう。
筆記では「60%の正答率」「無得点がないこと」
筆記試験では「60%の正答率を達成すること」と「全ての科目で得点があること」が合格基準です。
この基準は、美容師に必要な基礎知識をバランスよく習得しているかを測るために設けられています。
満遍なく勉強していなければならず、一部の科目が無得点の場合、必要な知識が欠けていると判断され、不合格となります。
筆記試験の科目は以下で構成されています。
「関係法規・制度および運営管理」
「公衆衛生・環境衛生」
「感染症・衛生管理技術」
「人体の構造および機能」
「皮膚科学」
「香粧品科学」
「文化論」
「美容技術理論」
それぞれの科目で一定の得点を取らねばなりません。



過去の試験では、1科目が無得点だったために不合格になったケースもあるので0点は絶対に避けるべきです。
筆記試験の合格点は、これらすべての科目で得点し、全体の60%以上の正答率を確保することです。
実技では「減点が20〜40点以下であること」
実技試験は減点法で採点されます。
減点が20〜40点以下であることが合格基準となります。
衛生上の取扱試験の減点が20点以下
カッティングの減点が30点以下
オールウェーブセッティングの減点が30点以下
これらの全てを満たすと実技試験の合格です。
実技試験は、美容師としての基本技術が一定レベル以上に達しているかを確認するために行われます。
一定のミスは許容されますが、大きな技術的ミスがあると不合格になります。
例えば、実技試験の課題である「カッティング」や「オールウェーブセッティング」では、技術の正確さや仕上がりの美しさが採点の対象となります。
減点が40点を超えると確実に不合格になるため、慎重に丁寧に実技試験に臨むべきです。
実技試験は、技術レベルを評価する試験なので、減点は最小限に抑えて致命的なミスをしないよう、しっかりと対策を行いましょう。
国家試験の受験資格
美容師の国家試験は、申請すれば誰でも受けられるものではありません。
以下の受験資格を有する人に受験資格があります。
- 美容養成施設の課程を修了していること
- 一部試験の免除制度あり
>>美容師の通信過程は、こちらで詳しく解説しています。
美容養成施設の課程を修了していること
美容師国家試験を受験するには、美容養成施設の課程を修了していることが必要です。
美容師として必要な知識と技術を身につけるために、美容養成施設での学習が必須だからです。
日本では、美容学校で一定期間のカリキュラムを修了し、技術・知識を学んだ後に国家試験の受験資格が得られます。
美容師になるためには、美容学校での学習が必須であり、課程修了が受験の前提条件です。



これから学校を探すなら、美容師国家試験の合格率ランキングの高い学校を狙うのもおすすめです。
一部試験の免除制度あり
特定の条件を満たすと、一部試験の免除を受けられます。
美容師としての経験や特定の資格を持つ人には、学習負担を軽減するための制度があります。
例えば、理容師資格を持つ人は、美容師試験の一部が免除される制度があります。
また、実技と筆記のどちらかに合格していれば、次の試験に限り合格した科目は免除されます。
一部の受験者は特定の条件を満たせば試験の一部を免除されるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
受験申し込みの流れ


美容師国家試験は次の4つのステップで受験申し込みをしましょう。
- 願書を取りに行く
- 受験手数料は25,000円
- 願書を送付
- 受験票の受付
>>美容師免許の取り方はこちらでも解説しています。
①願書を取りに行く
美容室国家試験を受験するためには、まず願書を入手します。
願書は一般的に各都道府県の美容師試験実施機関や美容学校で配布されます。
例えば、東京都の場合は東京都美容組合の窓口で直接受け取ります。
事前に配布期間を確認し、余裕を持って入手しましょう。
② 受験手数料は25,000円
美容師国家試験を受験するには、受験手数料が必要です。
受験手数料は25,000円で、試験申請時に納付しなければなりません。
支払い方法は、銀行振込または郵便振替です。



期日までに余裕を持って支払いを済ませることで、受験手続きをスムーズに進められます。
③願書を送付
願書を取得し、必要事項を記入したら、期限内に提出しましょう。
簡易書留郵便などの確実な送付方法がおすすめです。
提出期限を過ぎてしまうと、受験できず、次回試験まで待たなければならないので、余裕を持って準備し、提出漏れがないようにしましょう。
④ 受験票の受付
願書を提出し受理されると、受験票が送付されます。
受験票は試験当日に必要な重要な書類で、受験番号などが記載されています。
受験票を紛失すると試験を受けられなくなるため、大切に保管しましょう。
もちろん、試験当日に忘れないよう、事前に準備しておくことが大切です。
2025年美容師国家試験の日程
試験内容 | 日程 |
---|---|
受験願書提出期限 | 2024年11月28日(当日消印有効) |
実技試験 | 2025年2月1日 |
筆記試験 | 2025年3月2日 |
合格発表 | 2025年3月31日午前9時 |
第51回筆記試験の内容
2025年の美容師国家試験(第51回)の筆記試験は、過去の試験と同様に行われます。
筆記試験の内容は、美容師としての専門知識や法規、衛生管理など多岐にわたります。
具体的には、関係法規・制度、衛生管理、香料品化学、皮膚科学、美容技術理論、文化論などの科目が含まれます。
これらの分野は、美容師としての実務に直結するため、各科目をバランスよく学んでおくべきです。
過去の筆記試験問題
筆記試験の傾向を把握するためには、過去の試験問題を活用するのが有効です。
過去問題を解くことで、出題パターンや頻出分野を理解することができます。
例えば、過去5年間の試験問題を分析すると、一定の傾向があることが分かります。
過去の筆記試験問題は、公益財団法人理容師美容師試験研修センターの公式サイトで公開されています。
これらを活用すれば、出題傾向が分かり、効果的な学習が可能です。
さらに最新の教科書や参考書を用いて、各科目の基礎から応用まで幅広く学習しましょう。
第51回実技試験の内容
美容師国家試験の内容は実施回によって異なります。
ここでは、第51回実技試験の内容をご紹介します。
- 第1課題:カッティング
- 第2課題:オールウェーブセッティング
第1課題:カッティング
実技試験の第1課題は、カッティング技術の評価です。
指定されたスタイルに基づき、正確にカットできるかが採点のポイントとなります。
例えば、過去の試験ではレイヤーカットやボブスタイルが課題として出題されました。
正しい技術を身につけるために、事前の練習が不可欠です。
第2課題:オールウェーブセッティング
実技試験の第2課題は、オールウェーブセッティングの技術が問われます。
コームと指を使い、正確にウェーブを形成できるかが評価されます。
例えば、ウェーブの均一性や仕上がりの美しさが減点対象となることがあります。



指の使い方やスピードを意識し、練習を重ねることが重要です。
>>オールウェーブセッティングの対策はこちらの記事も参考にしてください。
合格発表は3月31日
美容師国家試験結果の合格発表は、例年3月31日です。
合格試験発表はオンラインまたは郵送で確認できます。
国家試験発表での合格者の受験番号はインターネット上で公開されます。
美容師国家試験合格発表の方法を確認しておき、気になる結果を素早くチェックしましょう。
合格後は美容師免許申請をする


合格後は免許申請手続きをしましょう。
免許証が届くのは、申請してから2〜4週間後です。
必要書類も多いので漏れなくチェックしましょう。
合格通知書に同封の免許申請書
合格証明書
戸籍抄本(謄本)または本籍記載の住民票(6ヶ月以内)
医師の診断書(3ヶ月以内)
登録免許税
申請手数料
合格後、美容師免許申請に必要な費用は次の2つです。
- 登録免許税は9,000円
- 申請手数料は5,200円
登録免許税は9,000円
美容師試験に合格した後、免許を取得するには登録免許税を支払う必要があります。
免許登録に必要な費用は9,000円です。
収入印紙で支払います。
手続きは銀行や郵便局で登録免許税を納付して完了です。
期限内に支払いを済ませ、免許取得手続きを進めましょう。
申請手数料は5,200円
美容師免許を申請する際には、さらに登録事務手数料が発生します。
申請手数料は5,200円で、申請書とともに納付しなければなりません。
ただし、申請書の記入ミスがあると再提出となるケースがあります。
申請書は慎重に記入しましょう。
合格したら必要書類を揃え、速やかに申請を完了させましょう。
まとめ
美容師国家試験の合格率は平均80%前後と比較的高いですが、油断すると不合格になる可能性もあります。
特に秋期試験は合格率が低いため、計画的な学習が重要です。
春期試験の合格率は85〜92%と高い一方、秋期試験は55〜62%と低めです。
春期は美容養成施設の卒業直後で知識が定着している受験者が多いのに対し、秋期は卒業から時間が経ち、学習不足になりやすい傾向があります。
実際に、2023年度の春期国試の合格率は85.4%でしたが、秋期試験の合格ラインは60.3%でした。



時期によって合格率に大きな差があるため、春期受験を視野に入れた計画的な学習が有利です。
合格率が高いとはいえ落ちないわけではなく、筆記試験では全科目で得点し、60%以上の正答率を確保しなければなりません。
実技試験では減点が基準値を超えると不合格なので、油断せず丁寧な練習が必須です。
美容師国家試験は、筆記と実技の対策を十分に行って春期試験での合格をぜひ目指してください!