カラートリートメントを美容師は嫌がる?やめた方がいいブリーチ・白髪染め

ヘアカラートリートメントは良くないという噂が気になっていませんか?
市販のカラートリートメントは、自宅で手軽に白髪や色落ちをカバーできる便利なアイテムです。
しかし美容師の立場からは「施術がしにくい」「発色が不安定になる」といった理由で敬遠されることもあります。
特にブリーチや白髪染めを繰り返す方にとって、カラートリートメントは本当に良い選択肢なのか、その疑問にお答えします。
美容師が嫌がる理由と、やめた方が良いケースを具体的に見ていきましょう。

カラートリートメントで大事なのは「使うシーンの見極め」と「美容師への申告」です。
カラートリートメントとヘアカラーの違いとは
カラートリートメントとヘアカラーを比較してみると、以下のような違いがあります。
カラートリートメント・ヘアカラー比較一覧表
項目 | カラートリートメント | ヘアカラー |
---|---|---|
染まり方 | 髪の表面をコーティング | 髪の内部に浸透させて定着 |
ダメージ | 少ない | 大きい(キューティクルを開くため) |
発色 | 控えめ・自然な色合い | 鮮やか・幅広い色味 |
色持ち | 1〜2週間程度 | 1〜2か月程度 |
白髪カバー | 部分的に色づくが弱い | しっかりカバーできる |
使用シーン | 一時的な色味チェンジ、色落ち防止 | 白髪染め、明るめカラー、長持ちするカラー |
向いている人 | 髪を傷めたくない人、手軽に試したい人 | 色を長持ちさせたい人、しっかり染めたい人 |
カラートリートメント|髪の表面をコーティングして染める
カラートリートメントは髪の表面をコーティングすることで色を付ける方法です。
髪内部にまで薬剤を浸透させない仕組みだからこそ、ダメージは少なく手軽に使える点が大きなメリットです。
例えば、週に数回シャンプー後に塗るだけで、色を補給しながらツヤ感を出すことができます。ただし、色持ちは1〜2週間程度と短めで、シャンプーのたびに徐々に落ちていきます。



通常のヘアカラーと比べて長期間、残留しないのが特徴です。
ヘアカラー|髪の内部に浸透させて染める
一方で、ヘアカラーは髪の内部に色素を浸透させて染める方法です。
アルカリ剤や酸化染料を用いて髪のキューティクルを開き、内部に色素を定着させることで発色が鮮やかに、長期間色を楽しめます。
例えば、白髪染めやブリーチを伴うおしゃれ染めでは、ヘアカラーによってしっかりとした色味を出すことができます。
その反面、髪へのダメージや頭皮への刺激はカラートリートメントより強くなります。
カラートリートメントをやめた方がいいケース


カラートリートメントをしない方が良いケースは、以下に当てはまる場合です。
やめた方がいい場合
- 結婚式・成人式など大事なイベント前
- 明るめのカラーにしたい
- ブリーチする予定がある
- 白髪染めでしっかりカバーしたい
結婚式・成人式など大事なイベント前
結婚式や成人式などの大切なイベント前にはカラートリートメントの使用は避けた方が無難です。
なぜなら、カラートリートメントは染料が髪表面に残るため、サロンでのカラー施術に影響を与えてしまうからです。カラートリートメントの上からカラーをしても仕上がりが思った色にならないリスクが高まります。
実際に「前撮り前にカラートリートメントをしてしまい、当日希望のカラーが入らなかった」というトラブルも珍しくありません。
ブリーチする予定がある
将来的にブリーチを考えている方も、カラートリートメントの使用は控えるべきです。
なぜなら、ブリーチは髪内部の色素を分解して明るくしますが、表面に残ったカラートリートメントの染料は落ちにくく、色ムラや不自然な発色につながるからです。
例えば、部分的に黒系カラートリートメントが残っていると、ブリーチしてもそこだけ暗いまま残り、仕上がりが斑になってしまいます。
明るめのカラーにしたい
明るめの髪色を目指す場合も、カラートリートメントはおすすめできません。
理由は、カラートリートメントに含まれる色素が残留し、ブリーチやライトカラーの発色を邪魔してしまうためです。
たとえば、黒やダークブラウンのカラートリートメントを使っていた髪にアッシュやベージュを入れようとすると、想定よりくすんで暗く仕上がってしまいます。
白髪染めでしっかりカバーしたい
白髪をしっかり隠したい方にとっても、カラートリートメントは不向きです。
その理由は、白髪は色素が入りにくいため、カラートリートメントでは十分に染まらずムラが目立ちやすいから。
さらに、色落ちも早いため頻繁にケアしなければなりません。
例えば、白髪の量が多い方がカラートリートメントでカバーしようとすると、数日で色が抜けてしまい、かえって不自然な見た目になることがデメリットに。
しっかり白髪をカバーしたい場合は、カラートリートメントではなく専用の白髪染めを選んだ方が確実です。
口コミ評価の高い白髪染め・グレイカラー剤で人気ランキングTOP10を紹介している>>美容室カラー剤ランキングを一覧で比較!もご覧ください。美容師がおすすめするポイントも参考に!
カラートリートメントは「ブリーチ後の色落ちを防ぎたい方」にオススメ!


結論から言えば、カラートリートメントはブリーチ後の色落ち防止に効果的なアイテムです。
なぜなら、ブリーチした髪はキューティクルが開きやすく、色素が抜けやすい状態になっているため、通常のシャンプーや日常生活でもどんどん退色してしまうからです。
たとえば、ブリーチ直後に入れた鮮やかなアッシュやピンクは、数回のシャンプーで一気に色味が薄れがちです。
そんなときにカラートリートメントを併用すれば、表面に染料を補給しながら髪をコーティングできるので、色持ちがぐっと長くなります。



ブリーチ後のカラーを少しでも長く楽しみたい方にとって、
カラートリートメントは色落ち対策とヘアケアを同時に叶える便利な味方に。
痛まないヘアカラーや、髪のダメージ改善方法について詳しくは>>【美容室】カラー剤で傷みにくいをご覧ください。
カラートリートメントに対する美容師の本音と対応


カラートリートメントを使う人は「美容師にとって難易度の高い施術になる」という現実を理解しておく必要があります。
以下のポイントを抑えて対応できれば、相互のリスク回避に繋がります。
- 美容師は「施術の予測が立てにくい」ことを嫌がる
- 事前に伝えることが重要
- 行きつけのサロンがあると安心
>>美容院でカットのみは嫌がられるでは、サロンでの気まずさを解消する秘訣を解説しています。
美容師は「施術の予測が立てにくい」ことを嫌がる
美容師がカラートリートメントを嫌がる最大の理由は「施術の予測が立てにくい」ことです。
なぜなら、カラートリートメントは髪表面に色素が残りやすく、通常のカラー剤やブリーチの反応を邪魔してしまうからです。
結果として、狙った色味が出にくかったり、仕上がりがムラになるリスクが高まります。
特に新規のお客様だと、カラーリング履歴が把握しきれずさらに予測が立てにくいです。そのため美容師が想定した通りの色に染まらない可能性も上がり恐怖でしかありません。
>>ヘナは美容師泣かせ?ではヘナカラーのメリット・デメリット、やめたほうがいい理由について解説。
事前に伝えることが重要
美容師との信頼関係を築くうえで大切なのは、施術前に正直に伝えることです。
なぜなら、使用歴を隠してしまうと、美容師側も通常通りの施術工程を組んでしまい、色ムラや仕上がり不良の原因になるからです。
実際、「カラートリートメントをしている」と一言伝えるだけで、美容師は薬剤の種類や塗布順序を調整してくれます。
きれいな仕上がりを求めるなら、最初のカウンセリングでしっかり申告することが不可欠です。



美容師があらかじめ「色素残留の可能性」を踏まえてプランを立てることができるからです。
行きつけのサロンがあると安心
最終的に安心して任せられるのは「行きつけのサロン」を持つことです。
理由は、同じ美容師に担当してもらうことで髪の履歴を把握してもらえ、トラブルを最小限にできるからです。
たとえば、毎回違うサロンに行くと使用歴や過去のカラーの情報をゼロから説明しなければならず、情報の抜け漏れがリスクになります。
一方、行きつけの美容師なら「前回カラートリートメントを使ったよね」と把握してくれるため安心です。
カラートリートメントを使う人ほど、継続して通えるサロンを見つけておくことが最も有効な対策といえます。
ムラにならないカラートリートメントのやり方


ここではムラになるといわれがちなカラートリートメントのコツをご紹介します。
皮脂・スタイリング剤・シリコンが残っていると色の定着が悪くなります。
カラートリートメント前は シャンプーで素髪の状態にしておくことが大切です。
水分が多いと染料が薄まり、ムラの原因に。
ゴシゴシではなく 軽く押さえるように水気を取るのがポイント。
手だけで塗布すると厚みが均一にな離にくいので、毛先までとかし伸ばしておくとムラが減ります。
髪を数ブロックに分けて塗布すると塗り残しを防げます。
特に 内側の髪や襟足は忘れがちなので要注意。
部分ごとに塗布時間が違うと発色ムラになってしまいます。
できるだけ手早く全体へ塗り広げてから放置時間をカウント。
髪全体をたっぷり覆うくらいの量が必要に。
薄く塗ると色が入りきらずムラの原因になるためです。
髪が乾いてくると染料の定着が悪くなります。
ラップやヘアキャップで密閉すると均一に染まりやすいです。
染料の定着に必要以上の摩擦はNG。
ぬるま湯で優しくすすぐと色持ちも安定。
カラートリートメントに関するQ&A


カラートリートメントに関してよくある疑問にまとめてお答えします。
- カラートリートメントは何日で落ちる?
- 白髪に使うとどうなる?
- 使い続けるとどうなる?
- 頭皮に悪い?
- 残留したカラートリートメントの落とし方は?
Q. カラートリートメントは何日で落ちる?
A. 色落ちする期間には個人差がありますが、シャンプーを繰り返すごとに色が薄くなり、約1〜2週間程度で落ちていきます。完全に落ちるには1ヶ月以上必要です。
美容院に行く何日前なら問題ないかといえば、3週間以上を目安にしましょう。
稀に髪のダメージが強いと3日で落ちるケースもあります。
Q. 白髪に使うとどうなる?
A. 白髪は染料が入りにくいため、一時的に色がついてもムラになりやすく、カバー力は低めです。
Q. 使い続けるとどうなる?
A. 使用するカラーにもよりますが徐々に色素が重なり、髪全体が暗めに見えることがあります。繰り返すことで比較的色が抜けないようになる場合もあります。
Q. 頭皮に悪い?
A. 基本的に化学染料より刺激は少ないですが、敏感肌やアレルギー体質の人はかぶれやかゆみの可能性もあるため注意が必要です。
Q. 残留したカラートリートメントの落とし方は?
A. クレンジング系シャンプーや炭酸シャンプーを使うと色素が落ちやすいです。ただし確実に落とすには美容室に相談しましょう。
カラーリングの専門知識を持つカラーリストが在籍するサロンがオススメです。
また、ブリーチで落ちるということはありません。
カラーリストについて詳しくは>>【カラーリスト】美容師の資格で解説しています。
まとめ
カラートリートメントは即効性や手軽さが魅力ですが、色の入り方にムラが出やすく、サロン施術に影響する点が美容師から敬遠される理由。実際に美容室でもカラー トリートメントしないですよね。
特にブリーチ毛や繰り返し白髪染めをしている髪にはリスクが大きく、仕上がりの自由度を下げる可能性があります。
使用を検討する際は「一時的なケア」と割り切るか、長期的にはサロンカラーと組み合わせて利用するのが安心です。