美容師ヘッドハンティング会社経由で引き抜き|正しい対応方法や注意点を解説
「美容師のヘッドハンティングってよくあるもの?」
「美容師の引き抜きで電話がきたけどどうすべき?」
このような疑問をお持ちの方に向けて「美容師のヘッドハンティング会社」について以下の内容をまとめました。
- ヘッドハンティング会社からの電話を受けた美容師の声
- ヘッドハンティングの種類
- 対応方法
- 注意点
- 美容師のヘッドハンティングに関するFAQ
結論から言えば、美容師のヘッドハンティング会社からスカウトやオファーを受けることは珍しいことではありません。
それは、昨今の美容室における「人材確保が困難」という問題に対する取り組みの一環であるから。
では、実際はどのようにして声が掛かるのか、またその際にどう対処すべきか注意点などを参考にご覧ください。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
実際にヘッドハンティング会社からの電話を受けた美容師の声
まず、実際にヘッドハンティング会社からの電話を受けたという美容師の方々の声を見ていきます。
ネットでは、ヘットハンティング会社から美容室に指名の電話がかかってきたという投稿がいくつもありました。
美容師6年目です。
先日モノリスという会社から電話があり…
引用元:教えてgoo
簡単に言えば引き抜きになるのですかね?
「違うサロン様からのスカウトがあります。」的な内容の電話がかかってきました。
とりあえずは来週の火曜日に詳しく話を聞く事になったのですが、新しい詐欺かなにかですかね?
神奈川県某所で美容師をしています。
今日のお昼頃突然電話かかってきてヘッドハンティングの電話でした。
株式会社クラップ(tsunagu)という会社を名乗っていましたが、調べてみたところヒットしません。
こういったことってあり得るのでしょうか?
引用元:Yahoo知恵袋
株式会社クラップと名乗る女性担当者から美容師の引き抜きの営業電話を受けた。
引用元:jpnumber
このようにヘッドハンティング会社を名乗る担当者から、スカウトやオファーの連絡を受けて半信半疑の方が多い印象です。
株式会社モノリス(MONOLITH)は、美容師特化型転職マッチングサービス「TSUNAGU」運営している会社です。
株式会社クラップ(CLAP)は、美容室・サロンを経営している会社で、ほかにも数多くの同じ名前の会社がヒットします。
会社経由のオファーは美容業界の人手不足問題から
美容業界・サロンから引き抜きの依頼を受けたヘッドハンティング代行会社が情報をリサーチしたうえで、お店へ電話連絡をして個人指名していることは少なくありません。
それは、美容室の人手不足問題が影響しているため。
美容師の有効求人倍率は2.96倍とされています。
引用元:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年4月分)」
求人広告だけでは、人材確保や定着が難しい現状。
「ヘッドハンティング」では、人材育成をする必要もなく、スキルや経験を持つ美容師をいい条件で迎えることができるため、美容室経営者にとっては生産性向上が期待できるというわけです。
ヘッドハンティングは2種類
ヘッドハンティングの種類は大きく分けると2つ。
それは、スカウト会社による代行型と、美容師同士の個人間での引き抜きという方法です。
スカウト会社(サーチ型・登録型)
スカウト会社によるヘッドハンティングは、さらに2種類に分けられます。
- サーチ型:ヘッドハンティング会社
- 登録型:転職エージェント
サーチ型とは、ヘッドハンティング会社がクライアント企業からのオファーを受け、適正な人材をリサーチ・アプローチすることでマッチングさせる仕組みのこと。
転職意向がない人材も対象となるため、企業が求める条件により合致する人材確保が実現できる可能性が高まる
登録型とは、転職エージェントである求人媒体によって、求職者である登録会員とクライアント企業のマッチングをしてオファーする形式。
転職意向がある人材のみが対象となるため、条件が合致すれば雇用までスムーズに進められる可能性が高い
美容師間での引き抜き
美容師間での引き抜きは従来からある方法。
さらに近年ではSNSの普及により、コンタクトも取りやすくなっています。
コストがかからず、お互いにとって好条件で進められる一方、個人間でのヘッドハンティングだからこそ契約内容が曖昧になりがちでトラブルへの発展も懸念されます。
ヘッドハンティングされたときの対応方法
ヘッドハンティングのアプローチを受けた際に対応する場合には、信憑性を確かめるためにも以下の内容を確認するようにします。
対応方法
- 社名・実名を聞く
- 経緯・理由を聞く
- 厚生労働省の許可について確認
社名・実名を聞く
まず、ヘッドハンティングの会社名やヘッドハンターの個人名を確認します。
それは、詐欺目的にヘッドハンターのふりをして接触してくる場合が稀にあるからです。
個人情報を伝える前には必ずヘッドハンティングの詳細をしっかりと確認しましょう。
経緯・理由を聞く
次に、ヘッドハンティングに至った経緯やスカウトの理由などを確認します。
どこから自分の情報を取得したか
厚生労働省の許可について確認
不審と感じた場合には、厚生労働省の許可について確認するのも効果的です。
それは、ヘッドハンティング会社や転職エージェントでは、厚生労働大臣による「有料職業紹介事業」の許可を得て事業を行う義務があるからです。
したがって、許可の有無についてあいまいな回答の場合は怪しいと判断できるでしょう。
ヘッドハンティングを受ける前の注意点
ヘッドハンティングを受けて話を進めるかどうか決める前に注意すべき点は以下の5つです。
注意点
- オファー内容や雇用条件を確認
- 企業情報をリサーチ
- 転職エージェントの併用
- 「指名スカウト」と「ロングリスト」の見極め
- 退職するのは内定が出てから
オファー内容や雇用条件を確認
まずは、オファー内容や雇用条件をしっかりと確認することが大事です。
それは、ヘッドハンティング先で求められるスキルと、自分のスキルにミスマッチが生じないようにするため。
ヘッドハンティングを依頼した企業は、
- どういった背景からヘッドハンティングする決断に至ったのか
- 企業内の人材で担えないのはなぜなのか
- その役割に自分が抜擢された理由は何か
などのヒアリングを行うことで、入社後にスキルがないなどと評価されたり、働きづらいと感じることを防ぐことができます。
企業情報をリサーチ
スカウトしてきた企業やサロンについてのリサーチは徹底的に行いましょう。
理由は、好条件を提示されたことに気を取られて、入社後に「判断を誤った」といったことにならないためです。
入社してみないとわからないことが多いのは事実ですが、会社の経営理念や将来性、労働環境などについて最低限リサーチすることは可能です。
後悔のない転職にするためにも、情報収集を怠らず慎重に判断することが重要です。
転職エージェントの併用
受け身になりすぎないよう、転職エージェントも併用するようにしましょう。
それは、ベストな転職先を探すには、より広い視野も持って行動する必要があるためです。
積極的に転職サービスを活用することで、転職のスペシャリストである担当コンサルタントから履歴書添削や面接対策に加え、非公開求人の紹介といったサポートを無料で受けられるメリットがあります。
美容業界に強い転職エージェント5選を紹介している
>>美容室の無料求人も参考にご覧ください。
「指名スカウト」と「ロングリスト」の見極め
ヘッドハンティングの人材リサーチ方法には以下の2種類に分けられます。
- 指名スカウト形式:特定の人物が対象
- ロングリスト形式:複数の候補者が対象
自分がどちらのケースに該当するかを見極めることも重要です。
なぜなら、企業側の熱量をはかる判断基準となるからです。
指名スカウト形式とは、企業が指名する人物へ接触し条件提示する方法です。
指名スカウトの特徴
- 待遇が手厚くなる
- 選考が有利に進む可能性が高い
ロングリスト形式とは、企業が求める人物像に合った人材をヘッドハンターがリサーチし、合致する人物にアポイントを取る方法です。
ロングリストの特徴
- 他にも候補者がリスト化されている
- 面接から選考まで通常の採用方式で進む
退職するのは内定が出てから
最後に注意したい点は、退職するタイミングです。
きちんと転職先の内定が出るまで、退職する意向をお店に伝えるのは控えましょう。
なぜなら、優秀な人材としてヘッドハンティングされているといっても、他にも候補者がもいる可能性もあるからです。
たとえ、候補者が自分だけであったとしても、内定が確約して、新しい職場で働ける目処がたつまでは慎重に。
美容師のヘッドハンティングに関するFAQ
最後に、美容師のヘッドハンティングに関してよくある質問をまとめました。
- 美容師の引き抜きは違法?
- 美容師がお客様を連れていくのはNG?
美容師の引き抜きは違法?
通常、ヘッドハンティングや引き抜きは違法とはなりません。
それは、憲法によって国民には職業選択の自由が認められ、労働者には転職の自由があり、企業間には自由競争の原理があるとされているためです。
参考:厚生労働省「憲法22条1項」
ただし、社会的相当性を逸脱した引き抜き行為である場合は「不法行為」とみなし、損害賠償請求が生じる可能性はあるとされています。
不法行為が成立する例
- 大多数のスタッフを一斉に引き抜く場合
- 美容室が倒産すると虚偽の情報を流して引き抜いた場合
美容師がお客様を連れていくのはNG?
独立や転職する際に、サロンの顧客情報を持ち出すことは法律上NGです。
円満な方法としては、ブログやSNSなどで新たな活躍の場を発信することで集客活動できるため、既存のお客様へも周知することができます。
よって最終的にはお客様が決めることになるといえます。
まとめ
今回は、「美容師のヘッドハンティング会社」について解説しました。
近年、美容師に特化したヘッドハンティング会社は増加傾向にみられます。
それは、長年続く「サロンの人手不足問題」が影響しているため。
ただし、美容室への引き抜き以外の悪質な目的でアプローチしてくるケースもあるため、ヘッドハンティング会社やサロンの情報をしっかりと確認して対応する必要があります。
また、美容師として自分に最適な条件や環境で働くことができるようになる可能性もあるのがヘッドハンティングです。
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