美容師のハサミの持ち方|すきバサミやくしの正しい持ち方・美容室のカット
普段ヘアカットをする際に、ハサミを正しく持てているでしょうか。
優れたカット技術を身につける前提条件は、はさみを正しく持つことです。
なぜなら、間違った持ち方をしていては、キレイなカットはできないためです。
美容師のハサミは親指と薬指を通してカットするのが基本スタイル。
これは、ハサミの種類に問わず同様です。
最初は違和感があっても、毎日のトレーニングで少しずつ慣れていきます。
それでは、カットシザーの正しい持ち方を再認識するために、大事なポイントをチェックしていきましょう。
この記事でわかること
- ハサミ・くしの正しい持ち方
- 効果的な練習方法
- 自分に合うハサミを選ぶコツ
- 美容師として基本となるハサミの種類
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
カットシザーの持ち方は2種類
美容師のハサミは、上記のイラストのように「動かす刃」と「静止する刃」が名前の由来となっている
- 静刃
- 動刃
があります。
普通のハサミを動かすときみたいに、2つの刃を同時に動かすと安定できずに、切り口が不揃いになってしまいます。
美容師が行うヘアカットで、基本のハサミの持ち方はアウトサイド・インサイドの2種類です。
ハサミの持ち方
- 親指だけ動かす「アウトサイドカット」
- 薬指だけ動かす「インサイドカット」
>>【美容師】ヘアカットの種類では、カリスマ美容師のテクニックやカットスクールについて解説。
親指だけ動かす「アウトサイドカット」
アウトサイドカットは、親指だけを動かして切る方法です。
持ち方
- 親指は軽く引っ掛ける程度に入れる
- 薬指は第二関節付近まで入れる
- 人差し指の付け根でハサミを固定する
薬指だけ動かす「インサイドカット」
インサイドカットは、薬指だけ動かして切る方法です。
持ち方
- 親指は第一関節くらいまで入れる
- 薬指も第一関節くらいまで入れる
- 人差し指・中指・小指はハサミから離す
>>美容師ハサミ研ぎ当日では、シザーの切れ味を抜群にキープするためのメンテナンス方法を解説しています。
シザーと同じ手にコームも持つ
カット中には、ハサミを持つ手でコームも一緒に持つのが基本スタイルです。
コームの正しい持ち方
- コームの先は髪側に向ける
- コームの上に人差し指・中指・薬指をのせる
- 親指・小指はコームの下で支える
>>【シザーケース】美容師人気ブランドでは、おしゃれな美容師専門店のおすすめランキング10を紹介しています。
ハサミを動かす練習方法
正しいハサミの持ち方・切り方に慣れるために、おすすめのトレーニング方法があります。
それは次の3つです。
練習方法
- 新聞紙を切る
- 手の筋トレ
- 正しい姿勢を意識
新聞紙を切る
ウィッグでのカット練習に入るまでにオススメする練習方法は、薄く柔らかい紙でのカットトレーニングです。
実はこれ美容業界では有名な手法です。
- 文字と垂直になるよう真っ直ぐカット
- 同じ幅でカットしていく
毎日繰り返し練習するとカットテクニックが着実に身につきます。
上手く切れるようになったらスピードも意識してみてくださいね。
手の筋トレ
手の筋力アップトレーニングも行いましょう。
ハサミをスムーズに動かせるようになるには手の筋力や柔軟性が必要だからです。
動刃だけを動かすのは想像以上に筋力を使うことに。
慣れないうちは筋力も足りず、カット中に腕が重くなったり、指がつるようになってしまいます。
- 手首・親指の筋肉を鍛える
- はさみを持たずにエアカット
正しい姿勢を意識
正しい姿勢は、カットの完成度を上げ、疲労感の軽減、ケガの抑止にもつながります。
一度、癖がついてしまうと直すまでに時間がかかるので、はじめのうちに正しいフォームを身につけておくことが大切です。
自分に合うハサミの選び方
これらのポイントを参考にして自分に最適なハサミを選ぶことで、美容師としての技術をさらに向上させることができます。
7つのポイント
- サイズとバランス
- 刃の形状とタイプ
- 素材と耐久性
- グリップとハンドルの形状
- 実際に試してみる
- 用途に応じた選択
- 予算とブランド
1. サイズとバランス
ハサミのサイズは、美容師の手の大きさやカット技法に応じて選ぶべきです。
手が小さい人には5インチ、手が大きい人には6インチ以上のハサミが適しています。
また、ハサミの重さやバランスも重要です。
バランスが取れているハサミは、長時間の使用でも疲れにくく、正確なカットがしやすくなります。
2. 刃の形状とタイプ
ハサミの刃には、ストレートな刃、セニング刃、スライドカット刃など、さまざまな形状があります。
基本的なカットには、
- ストレートな「ベーシックシザー」
- 量を減らしたり質感を調整するには「セニングシザー」
- 自然な質感を出すには「スライドカットシザー」
が適しています。
どの技法を最も頻繁に使うかによって、最適な刃のタイプを選ぶことが重要です。
3. 素材と耐久性
ハサミの素材は、耐久性と切れ味に大きく影響します。
例えば、ステンレススチールやコバルト合金など、高品質な素材で作られたハサミは、長期間にわたって鋭い切れ味を保ち、錆びにくいです。
価格は高くなりますが、耐久性とパフォーマンスを考慮すると、質の良い素材を選ぶことが賢明です。
4. グリップとハンドルの形状
ハサミのグリップ部分の形状やデザインも、選択時には重要ポイントです。
オフセットハンドルやクレーンハンドルなど、手の形や使い方に応じたデザインがあり、手や指にフィットするものを選ぶと、作業中の負担が軽減されます。
また、リング部分が調整可能なハサミを選ぶと、指の太さに合わせてカスタマイズでき、より快適に使用できます。
5. 実際に試してみる
ハサミを購入する前に、必ず実際に手に取って試すことが大切です。
見た目やスペックだけでは分からない、使い心地やフィット感があります。
また、試し切りを行うことで、刃の切れ味やスムーズさも確認できます。
>>美容師ハサミどこで買う?では、実店舗をもつメーカーや支払い方法・オススメ商品を紹介しています。
6. 用途に応じた選択
カット技法やスタイルによって、使うハサミは異なります。
例えば、精密なカットが必要な場合には、細かい作業が得意なハサミが適していますし、ボリューム調整にはセニングシザーが適しています。
どのようなカットスタイルを主に行うかを考え、その用途に最適なハサミを選ぶことがポイントです。
7. 予算とブランド
最後に、予算も重要な要素です。
高品質なハサミは長持ちし、結果的にコストパフォーマンスが高いですが、初期投資としては高額になります。
ブランドによっては、アフターサービスやメンテナンスサポートが充実していることもあるため、長く使えるハサミを選ぶ際に考慮すべきです。
>>美容師憧れのハサミの値段では、高級シザーとして憧れのブランド・高級メーカーや選び方をご紹介しています。
カットシザーで基本の3種類
美容師がカットで使うハサミは大きく分けて3種類です。
カットシザーの種類
- ベーシック
- セニング
- スライド
ベーシック
ベーシックシザーは、最も基本的な美容師用のハサミで、ストレートな刃が特徴です。
髪を切るための標準的なハサミであるため、主に長さを整えたり、ヘアスタイルの基本形を作る際に使用されます。
刃が鋭く、切断力が強いため、均一で正確なカットが可能です。
また、重さやバランスが安定しているため、長時間の作業でも疲れにくい設計となっています。
セニング
セニングシザーはすきバサミのことです。
刃の片側または両側にくし状の溝があるハサミで、髪の量を減らしたり、質感を調整するために使われます。
くし刃により、髪をすき取るように切ることができ、毛量を調整したり、自然なグラデーションを作るのに適しています。
セニングシザーには、刃の形状や溝の数に応じて、切れる髪の量が異なる種類があり、スタイルに応じた使い分けが可能です。
スライド
スライドカットシザーは、片方にしか刃がついていない仕様で、スライドカット技法に特化したハサミです。
髪を滑らせながらカットすることで、自然な動きや質感を作り出します。
主に毛先を整えたり、レイヤーを作る際に使用され、柔らかいラインや自然な流れを表現するのに適しています。
このハサミは、髪に負担をかけずにカットできるため、髪を引っ張ったり傷めることなく、滑らかで美しい仕上がりをつくれます。
まとめ
今回は、「美容師として正しいハサミの持ち方」について解説しました。
慣れるまでは違和感を感じやすい美容師特有のハサミの持ち方。
開閉がスムーズだとテクニックのある上手な美容師さんに見えますし、実際にカットもスムーズで滑らかな仕上がりになります。
正しいフォームを身につけて、ひたすら開閉を繰り返すトレーニングでての筋トレを実践していきましょう。
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