管理美容師免許・資格取得方法|管理美容師になるには・必要な条件や役割とは
「管理美容師って何をするの?」
「管理美容師の資格とるにはどうすれば良いの?いくらかかる?」
「免許の取り方やテスト内容は?年に何回受けられる?」
このような方に向けて「管理美容師の免許所得方法・条件や役割」について以下の内容を徹底解説しています。
- 管理美容師免許の基礎知識
- 資格取得方法や条件は「美容師免許」と「講習会受講」
- 試験・講習内容
- 講習に必要な時間は3日間
- 費用は20,000円
- 申し込み期間は都道府県によって異なる
- 廃止の適用はまだされていない
そもそも管理美容師の資格はいるものなのかという疑問を持つ方も多いでしょう。
答えは、お店に1名いなければならない「管理者」として必要な資格で、年に1回開催される講習会を受ける必要があります。
例えば、理容室・美容室に限らずカラー専門店でも、美容を業とする店舗においては必要なもの。
さらに言えば、管理美容師免許とは、働くスタッフの人数が2人以上の場合に美容師法で規定されている資格です。
美容師と管理美容師の違いは、美容所において欠かせない「衛生管理」の専門的知識を持つことを証明できるかどうかという点。
管理美容師とはどんな役割なのか、どうすればなれるのか資格取得までの流れや、噂で聞く廃止はいつから適用されるか、などについても解説していますので、興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
管理美容師とは
管理美容師(読み方:かんりびようし)とは、美容室内の公衆衛生・衛生管理などを管理する役割をしています。
美容師はお客様の髪や肌に直に触れて、至近距離で施術をする仕事です。
そのため、さまざまな感染症を媒介してしまったり、美容師自身が感染するリスクもあります。
このようなリスクを防ぐための管理をおこなうのが管理美容師です。
スタッフが2名以上いる美容室には必ず一人いなければならない決まりになっています。
管理理容師・管理美容師について
引用元:公益財団法人理容師美容師試験研修センター
- 理容師である従事者の数が常時2人以上である理容所の開設者は、当該理容所を衛生的に管理させるため、理容所ごとに、管理者を置かなければならない【理容師法第11条の4】
- 美容師である従事者の数が常時2人以上である美容所の開設者は、当該美容所を衛生的に管理させるため、美容所ごとに、管理者を置かなければならない【美容師法第12条の3】
将来、独立を考えている人は、誰かを雇うということになりますので、持っておかなければいけない資格ということにもなります。
管理美容師に資格は必要?
管理美容師になるにはまず、国家資格である美容師免許が必要です。
美容師免許は、美容学校に通い必要課程を修了し、美容師試験に合格することで取得できます。
また、管理美容師になるには美容師としての実務経験年数も3年以上必要で、講習を受けると管理美容師の資格を得られます。
美容師でなければ、なれない職業というわけです。
反対に言えば、例えアシスタントでも3年の実務経験があれば取得対象であるということ。
また注意点として、管理美容師は、同じ美容師が複数美容所に登録することはできません。
店舗数と同数の管理美容師が必要となります。
管理美容師の仕事内容
管理美容師の資格を取ると美容業の責任者として認められます。
美容室では、お客様に使う道具、触れるもの、トイレ、床、椅子など、あらゆるところを清潔にしておかなければいけません。
その衛生管理をするものとしてお店に必要なのが管理美容師ということになります。
近年の新型コロナウイルスの蔓延に伴い、感染症対策がより重要になりました。
お店を安全な空間として提供することが、美容師には求められています。
管理美容師がいないとサロンは運営できない?
2名以上美容師がいる美容室では、管理美容師は必ず一人いなければならないので、サロンに管理美容師がいないと運営できないということになります。
スタッフが一人だけなら必要ありません。
管理美容師がいない状態で経営を続けたり、管理美容師がいることを保健所に届け出たりしないと、30万円以下の罰金を課されます。
また、実際には管理美容師が在籍していないのに、虚偽の申告をするのも罰金の対象になります。
管理美容師の資格取得の条件
管理美容師には、美容師であれは簡単になることができます。
管理美容師になるには2つの条件があります。
- 美容師としての実務経験が3年以上
- 講習会を受ける
美容師であれば簡単に取得することができ、難易度はかなり低いです。
取得しておくことで、独立する際や転職にも有利な資格となる点もメリットと言えます。
独立・開業について興味をお持ちの方は、独立後の年収について詳しくご紹介している
>>美容師独立の年収・美容室経営|夫婦・個人・フリーランスでの開業は儲かる?
ヘアメイクアップアーティストや異業種などの美容師にオススメする転職先をご紹介している
>>美容師辞めてよかった|美容師を辞めた後・辞めたい・やめとけと言われる理由
なども併せてご覧ください。
実務経験
管理美容師になるための条件のひとつめは、美容師としての実務経験が3年以上であること
美容師の資格を取得したのち、3年以上の美容に関する実務経験があることが、管理美容師を取得するための必要条件です。
実務経験が必要とされている理由としては、実際に働いてみてどのようなシーンにどんなリスクがあるのかを知ることではないでしょうか。
資格を持っているだけでは、現実に沿った知識や能力を発揮することは難しいと考えられます。
そのため、3年以上の実務経験が必要といわれています。
通信課程で働きながら免許を取得した人は間違えやすいので気をつけましょう。
講習会・時間
管理美容師になるための条件のふたつめは、都道府県知事が指定した講習会を受講することです。
美容師として3年以上の実務経験を経たのち、国が定めて県が指定した講習を終了することで、管理美容師の免許を取得できます。
最初に公衆衛生についての講義を4時間受けます。
そして、そのあとに美容室の衛生管理についての講義を14時間受けなければなりません。
資格取得までの流れ
管理美容師の資格を取得する流れは次の通りです。
- 希望する講習会の受講資格を確認
- WEB又は郵送によりエントリー
- 受講申込書類を送付※募集人数を超えた場合、抽選を行い落選者にはその旨を通知
- 受講申込書類提出
- 申込書受理・受講者票送付※送付は講習会の約1週間前
- 受講
- 修了認定・修了証書交付
必要書類のうち、雇用主から書面を作成してもらうものもあります。
お店で3年以上働いた証明書がないと管理者講習の申し込みができません。
3年以上働いているが、複数店舗で働いた場合は、それぞれの雇い主から書面を作成してもらう必要があります。
また、管理美容師の受講費は20,000円(2024年現在)かかりますが、資格を取ってしまえば更新料などは一切ありません。
管理美容師の資格取得にかかる費用・日程
令和6年の管理美容師講習会に必要となる受講料と日程は上記の内容となっています。
2024年の申し込み状況
下記は、令和6年現在、東京の管理美容師講習会開催における募集状況です。
また、同じ関東エリアでも、千葉・埼玉など、都道府県ごとに内容が異なります。
詳しい情報は講習会開催案内(令和6年度)でご確認ください。
管理美容師は廃止される
管理美容師資格は、2010年の事業仕分けによって管理美容師資格は廃止が決定。
ですが、2024年の現在も管理美容師資格は廃止されていません。
では、10年以上経ったいまもまだ廃止されていない理由は何なのでしょうか?
管理美容師は、美容師法で定められている資格です。
そのため、法改正をする必要があるのですが、いまだに法改正されるに至っていません。
ちなみに、資格の廃止をめぐっては、以下の点が争点になったそうです。
- 従業員が1人だけの美容室は対象外
- 講習会の時間が18時間しかない
- 合格率が8割を超えている
管理美容師の「衛生管理の知識」は、実際の現場で重要な役割をはたしています。
そのため、管理美容師資格の廃止までには至らないと考えられていますが、今後の動きにも注目したいところです。
求人サイトでも「管理美容師」を求人に記載する事業者もいますので、管理美容師資格を取得する重要性は無視できないでしょう。
管理美容師として働きたい方は「JOB VR」
管理美容師としての求人を探す際には、JOB VRがおすすめです。
JOB VRの特徴
- 面接・履歴書なし
- 簡単なマッチング
- 好きな時間に働ける
- 仕事が終わったら即報酬を受け取れる
JOB VRは、厳選した優良美容室のみが登録されています。
他の美容室で働いたことがない方も、なかなかいい美容室に出会えないと不安に思っている方にも方にもおすすめのアプリです。
面接や履歴書が不要で、優良美容室と簡単にマッチングができるので、転職活動中の隙間時間にも活用できます。
同じキャリアでも美容室を変えるだけで給料が上がったり、役職がつくなどのキャリアアップも可能です。
管理美容師の資格を優遇してくれる美容室にも出会えるかもしれません。
気軽に登録してみてくださいね。
まとめ
今回は、「管理美容師の免許所得方法・条件や役割」について解説しました。
その必要性や役割などは以下のとおりです。
- 管理美容師は美容室の衛生を管理する役割
- 管理美容師を取得するには、美容師の実務経験と講習を受けることが必要
- 管理美容師は一度取得すると更新がない
美容室の開業において、在籍するスタッフが2名以上の場合、管理美容師の資格を持っていないと運営できない規定です。
そのため、1人美容室では必要ないものとも言えます。
ただ、近年の新型コロナウィルス対策として、衛生管理が改めて注目されています。
お客様の安全はもちろん、スタッフや自分のためにも衛生管理は重要です。
管理美容師は難しい資格ではありません。
転職や独立にも有利な資格と言えるでしょう。
美容師としての経験を積んだら管理美容師の資格を取得しておくのもよいのではないでしょうか。