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美容師のカウンセリングのコツ!美容室でリピート率を上げるカウンセリング術

美容師のカウンセリングのコツ!美容室でリピート率を上げるカウンセリング術

美容師にとってカウンセリングは大事だとは分かっているけど、カウンセリングの仕方がおぼつかず、正直、下手だし苦手…と思っていませんか?

実は、8割を超える美容師が、苦手意識がある(あった)と答えており、美容師が直面する大きな問題の一つです。

編集者yuki

美容師のカウンセリングはお客さまの満足度に直結し、リピート率に大きく影響します。

ここでは、カウンセリングが苦手でもできる、カウンセリングのフロー、コツや鉄板のテクニックを具体的に解説します。

カウンセリングでお客さま満足度を向上させ、リピート率を高めるためのヒントを学びましょう!

編集者yuki

この記事を書いた人

ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。

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目次

カウンセリングとは|聞くことは5つ

美容師向いていない

カウンセリングは、美容師がお客さまの希望や髪の悩みなどをヒアリングし、最適なスタイルや施術を提案するプロセスです。

カウンセリングが不十分だと、美容師はお客さまの要望を充分に理解できず、特に初めてのお客さまは自分の希望を上手く伝えられないのでお互いにとって不都合しかありません。

お客さまが美容室に不満をもち、お店を変えるのは、
「施術についての説明や確認をしてくれない」「話や希望、相談を聞いてくれない」という不満をもっている時だというアンケート結果もあります。

お客さまの要望を的確に把握し、信頼を築くためには以下の5つの内容をしっかりとカウンセリングで聞きましょう。

カウンセリングで聞いておきたい質問 5選

  • 理想のヘアスタイルは?
  • 現在の髪の状態は?
  • 普段どんなヘアケアやスタイリングをしているか?
  • 過去の美容室で嫌だった経験はあるか?
  • 今の髪型はイメージ通りか?(施術中・後のカウンセリング)

Q. 理想のヘアスタイルは?

お客さまが希望する具体的なスタイルやカットの長さ、カラーの種類を確認します。

ここでのポイントは、いきなり否定は絶対にしないこと!

美容室のカウンセリングでは「できない施術は正直に伝えましょう」と言われることが多いですが、「そのスタイルはお客さまだと難しいですね」といきなり言うのは「正直な美容師」ではなくただの「失礼な美容師」になり、心を閉ざされてしまうからです。

心理カウンセリングでは、クライアントの言うことを肯定・否定するのではなく「受容」すること、気持ちを受け止めることが大事だと言われています。

美容師のカウンセリングでも同様に、希望の髪型にしたいというお客さまの気持ちをまずは受け止めるようにしましょう。

その後、お客さまの髪の状態を丁寧に説明の上、当日の施術では難しい旨を説明するとご納得いただけるはずです。

編集者yuki

もちろん、可能な場合はその旨もお伝えしましょう。

また、希望の髪型が漠然として決まっていないお客さまには、カウンセリングシートでのヒアリングも効果的です。

この時、自由記述だと選択肢がありすぎて、余計自分がどんな髪型をしたいのか、お客さまは迷われてしまいます。

人間は、たくさんの選択肢がある状態では一つのものを選びにくい「ジャムの法則(決定回避の法則)」という心理が働くので、2~3つの選択肢から選ぶ方式がおススメ。

  • カットの長さは(短くしたい・長さはそのまま)
  • カラーは(明るく・暗く)
  • パーマは(ゆるめ・しっかりめ)

このように、理想の髪型を”絞り込む選択肢”を用意して、実際のカウンセリング時に細やかなすり合わせを行うと、お客さま・美容師ともに負担が少なくなります。

Q. 現在の髪の状態は?

髪質やダメージ、普段のケア方法について質問をしましょう。

くせ毛や日常生活におけるダメージ(日光やプールの塩素など)、生え癖や普段の分け目などはカットやパーマ、カラーに影響してくるポイントのため、必ず必要な情報ですよね。

編集者yuki

お客さまが自分の髪の状態をあまり把握されておらず、あまり説明ができない場合ももちろんあります。

その時に、髪を触るだけで何も言わずに美容師本人が納得するというケースは意外と多くあるのですが、それは絶対にNG!

美容師のようなスペシャリストが自分の髪を観察して、何も言わないという状況は、お客様にとって粗探しをされているというネガティブな感情が湧いてくるからです。

髪の毛を触らせていただきながら質問をすることで、軽く会話のキャッチボールを行い、お客様の心の底にある希望を拾い上げるように意識してカウンセリングを行ってください。

ブリーチや縮毛矯正など、施術への影響が大きい施術歴についても確認することをお忘れなく。

Q. 普段どんなヘアケアやスタイリングをしているか?

お客さまの日常的なヘアケアやスタイリングをヒアリングし、その内容に沿った提案を行いましょう。

編集者yuki

朝の忙しい時間にスタイリングにかけられる時間、夜のシャンプーやドライヤーの様子によっておススメできるヘアスタイルが変わってくるためです。

例えば、小さなお子さまのいる女性であれば、自分のヘアスタイルに時間をかける余裕がなく、ブラシで梳かすだけ、結ぶだけでそれなりに見えるスタイルをご希望かもしれません。

そういったお客さまの場合、手間のかからないスタイルを提案することで、お客さまは寄り添ってもらえていると感じて安心し、今後のリピートに繋がるからです。

このような寄り添う姿勢はカウンセリングでとても大切で、「受容」「傾聴」「共感」は心理学の世界では「カウンセリングマインド」といい、非常に大切な要素です。

普段のヘアケアがあまり褒められたものでなかったとしても、お客さまはストレートな正論を求めている訳ではないのです!

Q. 過去の美容室で嫌だった経験はあるか?

過去の美容室での不満や困ったことを聞き、そこから改善点を見出しましょう。

ここでは、お客さまが不満に思うポイントをさりげなく把握できるだけでなく、過去に施術で失敗されたエピソードから、見るだけでは分からない髪の状態をヒアリングすることができるからです。

例えば、前の美容師に要望を否定されて嫌な思いをした場合は、直接的な物言いをしない対応ができますし、カラーで失敗されたエピソードからは、染まりやすさを判断することができます。

人間はネガティブな記憶の方が残りやすい「ネガティビティバイアス」があるので、過去の経験をお聞きすると失敗経験を話されることが多いです。

その経験には多くのポイントが詰まっているので、その失敗経験に寄り添いながらカウンセリングを行いましょう。

編集者yuki

お客さまの気持ちを害するような否定や説教は禁物です。

Q. 今の髪型はイメージ通りか?(施術中・後のカウンセリング)

施術中にはカラーの状態やカットの長さ、施術後には仕上がりの状態を一緒に確認しましょう。

お客さまは最終的にイメージと違ったり不満があっても言い出せない人が多いので、施術中のカウンセリングもとても重要。

アンケート調査では、ヘアサロンの施術に不満がある場合、

  • 言わずに我慢する
  • 予約・口コミサイトに投稿する

が1位にきており、普通のカウンセリングでは不満は拾い切れていないことが分かります。

実際私も、学生時代に違和感を持ちながらも帰宅し、その後スタイルが嫌すぎて別の美容院に行きなおした経験があります。

編集者yuki

なかなか不満って言い出しにくいものです…。

少しの不満や違和感でも拾い上げる、寄り添う姿勢が必要です。

また、自宅でのお手入れ方法、スタイリングの説明も施術後には必ず行いましょう。

美容師が当たり前だと思っているヘアケアやスタイリングはお客さまには聞きなじみがないことが多いだけでなく、用語も一般的でないものが多いので、できるだけ専門用語を使わない説明が望ましいです。

今回の施術後はどのように工夫したら良いかなど、前もってヒアリングした情報を踏まえてのアドバイスをすると、より丁寧で寄り添った姿勢が伝わり、リピートに繋がる可能性が高まります​。

参考:美容室の口コミサイト「ヘアログ」

リピート率アップ!カウンセリングのコツ4つ

美容師の平均年収は300万円前後

カウンセリングは何を聞いたら良いか分かっているけれど、何となく苦手意識を持っている人は少なくないと思います。

ここでは、すぐに実践できるカウンセリングのコツを4つご紹介します。

より深いカウンセリングのコツを知りたい方は、>>美容師のための勉強本!をご覧ください。

すぐに実践できるカウンセリングのコツ4選

  • 具体的な質問で要望を引き出す
  • 受容・傾聴・共感
  • 具体的な説明を行う
  • ミドルカウンセリング

具体的な質問で要望を引き出す

「今日はどんな感じにしますか?」という漠然とした質問はNG!

上記のように、人間はたくさんの選択肢がある状態では一つのものを選びにくい心理が働き、漠然とした質問は回答がとても難しいからです。

特にはじめてのお客さまにとって、美容師は「美のスペシャリスト」という印象を持つ方が多く、「変なことを言っていると思われたらどうしよう…」と考えてしまう人も少なくありません。

  • 「ご希望のヘアスタイルの写真はありますか?」
  • 「どのくらいの長さまで切りたいなどのご希望はありますか?」

など、具体的で答えやすい質問をすることで、会話のキャッチボールがしやすくなります。

理想としては、考え込まないと答えられない質問は避け、互いに会話をしながら内容を深堀りしていく形が望ましいです。

具体的な質問で要望を引き出す

上記のように「受容」「傾聴」「共感」のカウンセリングマインドを意識しましょう。

このマインドを意識することで、お客様が話したい、理解して欲しいという欲求が満たされ、コミュニケーションが円滑になるためです。

特に、お客様のお話を聞く際は、「傾聴」…お客様のお話を低せずにじっくりと耳を傾けて聞く、テクニックを実践しましょう。

傾聴のポイント

  • 結論を急いだり、聞き手が話の内容をまとめたりしない
  • 相槌をうつ
  • 否定をせず、共感の姿勢を忘れない
  • 話の主導権を顧客に委ね、オウム返しテクニックで話を深堀する

お客さまの話に耳を傾け、相槌を打ち、共感することで、しっかりと話を聞いている姿勢を示すことができ、信頼されやすくなるカウンセリングに繋がります。

具体的な説明を行う

具体的な施術方法やそのメリットを伝え、お客さまに安心感を与えましょう。

何を今からされるんだろう、今何をされているのか分からない、という不安な気持ちは、最終的には不満な気持ちに変わってしまいます。

  • 「髪質に合ったカット方法」
  • 「カラーの色の決め方」
  • 「髪を柔らかくするため薬剤を塗って○分おきます」

など、具体的な数字や効果を説明するとより安心していただけます。

ミドルカウンセリング

施術中も定期的にお客さまの希望を確認し、途中確認を怠らないようにしましょう。

具体的な説明に加えて、途中経過をしっかりお伝えすることで、お客様の不安な気持ちを払拭する効果があります。

例えば、カット長さの確認や、色の確認など、お客様が特に重要視しているポイントで確認しましょう。

また、もう少し切って欲しいけど言い出しにくい…というお客さまには、敢えて「もう少しカットしてほしいところはありますか?」など、調整をする前提でお話しすることも効果的です。

編集者yuki

ミドルカウンセリングにより、仕上がりに対する満足度をより高めることができます。

効果的なカウンセリングの流れ

キャリアアップを目指すには

美容室でのカウンセリングは、来店前から施術までの流れが特に重要です。

以下のステップで効果的なカウンセリングを行い、お客さまの満足度を高めていきましょう。

効果的なカウンセリングの流れ

  1. 事前準備…カウンセリングシート
  2. 口頭でのプレカウンセリング
  3. ミドルカウンセリング(施術中)
  4. 施術後カウンセリング

①事前準備…カウンセリングシート

カウンセリングシートを活用し、お客さまの情報を事前に把握しておきます。

これにより、カウンセリング時間が効率化され、お客さまの要望に応じた的確な提案が可能です。

カウンセリングシートの作り方は、>>美容院カルテとはの記事を参考にしてください。

②口頭でのプレカウンセリング

お客さまの悩みや希望を丁寧にヒアリングし、髪の状態に基づいて具体的な提案を行います。

ここで大事なのは、カウンセリングシートと同じことを聞かないこと!

より深く聞きたい場合は、「カウンセリングシートで書いていただいた内容ですが~」、など、しっかりカウンセリングシートを読んだことを伝える枕詞をつけましょう。

カウンセリングマインドの「受容」、お客様の意見をしっかり受けとめていますよ、という姿勢をお伝えすることができるからです。

カウンセリングシートをベースとして、お客様の感覚的な言葉を具体的な言葉に変換するのがプレカウンセリングです。

編集者yuki

ここでは、できるだけ専門用語は使わず、内容は噛み砕いて説明することを心がけましょう。

特にメンズカットの場合、女性よりも用語をご存知でない場合が多いので、より分かりやすい言葉での説明を心がけましょう。

美容師が当たり前に使う単語って、「それってどんな意味ですか?」と聞けるお客様は少数で、なんとなくわかったふりをしてしまうというお客様は多いからです。

私の友人は、「ブロー」という言葉の意味が分からず、「普段ブローしていますか?」の質問に答えられなかった…という話を聞いたことがあります。

「何かよくわからないけど、とりあえず分かったふりをしておこう」と思わせてしまうと、満足度の低下につながり、今後のリピート率に悪影響を及ぼす可能性があるので、気をつけてくださいね。

③ミドルカウンセリング(施術中)

施術中は定期的に確認を挟み、お客さまが希望通りの進行であるかを確認します。

特にカットやカラーでは、途中で短くしすぎたり色味が違うことがないように確認が必要です。

ミドルカウンセリングでは、施術内容の確認だけでなく、カウンセリングマインドのうち「共感」も意識するとよりより良いです。

プレカウンセリングで聞いていたお客様の髪質などを確認するのも方法の一つで、自分の悩みを理解してくれた、とお客様に感じてもらうことができるためです。

例えば、

「前髪がこの部分で割れてしまうので、朝のセットが大変じゃないですか?」
→「そうなんです、いつもセットするんですけど…」

といったように、コミュニケーションのきっかけにもなるだけでなく、深い悩みを聞き出すこともできます。

編集者yuki

ミドルカウンセリングは、違和感を感じたままお客様を返してしまうことを防ぐ目的もあるので、必ず行ってください。

④施術後カウンセリング

施術後は、ヘアスタイルの再現方法や、次回の施術に関する提案を行います。

これにより、お客さまは自宅でも同じ仕上がりを再現でき、次回のリピートにも繋がる可能性が高まるからです。

ヘアセットの方法などをお伝えする場合、具体的なアイテムをお伝えするのも効果的ですが、ここで「押し売りされている」と思わせる商品紹介は初回のお客さまには避ける方がベター。

編集者yuki

ここでは押し売りされる…と思われるだけで、その美容室を避ける人も必ずいらっしゃるためです。

軽く商品紹介はしつつ、「こちらでも買えるので必要になったらおっしゃってくださいね」などと、軽い購入先の紹介をするに留めましょう。

ここでは、カウンセリングの一連の流れを説明しましたが、カウンセリングだけでなく、お客さまが入店されてから美容室を出るまでの一連の接客もお客さまの満足度には大きく影響します。

入店されてから、お見送りまでの一連の接客方法については、>>美容師の接客術の記事を参考にしてください。

美容室向け|カウンセリングシートのテンプレート

美容師のランクと仕事内容・年収

カウンセリングシートは、口頭では拾い切れないお客さまの要望を事前に把握できる重要なツールです。

美容師に聞かれることが分からず、対面で話すと緊張してしまう…というお客さまも多いので、一旦ゆっくり考えられる時間を取るという意味でも効果的。

以下5点は基本の内容なので、その他、自分のサロンで必要な情報を盛り込んで作成しましょう。

カウンセリングシートの基本的な項目

  • 個人情報(名前、誕生日、住所、電話番号、メールアドレスなど)
  • 希望のスタイル
  • 髪質や悩み
  • 普段のケアやセットの仕方
  • アレルギーや薬剤の影響

また、カウンセリングシートには、口頭でヒアリングした内容を些細な事でも記載し、サロン内で共有できるようにしておきましょう。

>>美容室でのカウンセリングをマニュアル化では、カウンセリングシートなど、マニュアル化して効率を上げるための方法やテンプレートを公開中なので参考にしてくださいね!

まとめ

カウンセリングは難しいですが、一番大切な事は、お客様に寄り添ってお話を聞くこと。

「このお店は丁寧にお話を聞いてくれる美容室だ」と心遣いがお客様に伝わることで、顧客満足度とリピート率を向上させることができます。

この記事のポイント

  • カウンセリングでは、お客さまの希望や悩みを丁寧にヒアリングし、信頼関係を築くことが重要。
  • 具体的な質問や提案、お客様のお悩みに共感することが効果的。
  • 施術中や施術後の確認を怠らず、常にお客さまの要望に応じた対応を心がける。
  • カウンセリングシートを活用し、お客さま情報をサロン全体で共有することで、一貫したサービスを提供できる。

この記事でお伝えしたコツやポイントで、カウンセリングが苦手と言う意識を払拭し、効果的なカウンセリングをできるようになりましょう!

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