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美容室のオーナーを訴えたい|パワハラ店長対策や美容師の退職・独立トラブル

美容室のオーナーを訴えたい|パワハラ店長対策や美容師の退職・独立トラブル

美容室に働く方で、今トラブルを抱えている、とてもつらい思いをして悩んでいる、ということはありませんか?

美容室で働く美容師にとって、職場環境は非常に重要です。

中でも、パワーハラスメントやトラブルの影響は、精神的な健康や業務のパフォーマンスに直結します。

特に、パワハラの被害を受けている美容師が、オーナーや店長に対して訴えを起こしたいと考えるケースも増えています。

本記事では、美容師が抱えるパワハラの実態や、退職・独立を巡るトラブルの背景を解説し、どのように対策を講じるべきかを考えます。

また、法的な観点からどのようにアプローチできるのか、実例を交えながら今後の選択肢を明確にしていきましょう。

編集者yuki

この記事を書いた人

ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。

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目次

美容師の退職・独立でよくあるトラブル事例

美容師の退職・独立でよくあるトラブル事例

独立や開業で辞めるときに、お店から嫌がらせを受けたり損害賠償を要求されるなどといったトラブルが生じるケースも多いです。以下にその事例を挙げていますので、それぞれ詳しく確認していきます。

トラブル事例

  • 顧客の引き抜き問題
  • 競業避止義務による制約
  • 人員不足による既存サロンへの影響

顧客の引き抜き問題

結論から、お店選びはお客様の自由です。

ただ、担当美容師としてお客様を新しい移転の地へ連れて行ってしまうことを、良く思わないサロンオーナーは少なくありません。

自分のお店の売上が減少すると考えるため当然とも言えますね。

そのため、顧客情報の管理などに目を光らせているオーナーも多いことでしょう。

「美容師辞める時あるある」とも言われています。

独立時の既存客トラブルをなくし円満な退職を目指すためには、店とスタイリスト間で事前の合意やガイドラインの確認が重要となります。

競業避止義務による制約

多くのサロンでは、退職後に一定期間近隣に競合店を開業しない「競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)」を契約に盛り込んでいます。

この義務を守らずに独立した場合、契約違反とみなされ、法的措置がとられるケースもあります。

サロンによって内容は異なるため、退職前に契約をしっかりと確認しておく必要があります。

競業避止義務とは?

  • 同じエリア
  • 同業種のビジネス
  • サロンに不利益を与える

人員不足による既存サロンへの影響

人気のあるトップスタイリスト・美容師退職後では、既存サロンは一時的に人員不足や業務の混乱が生じることが多いです。

特に急な退職や引き継ぎが不十分だった場合、残ったスタッフが業務負担に悩み、既存サロンのサービス品質が低下する可能性があります。

退職には、お店の状況も考慮して事前に伝えておくことが円満退社につながります。

>>美容師アシスタント店を変えるタイミングでは、美容師を辞めたい退職理由や転職について解説。

美容室の店長が元従業員を訴訟した事例

以下は、美容室オーナーからスタッフが訴えられるといった実例です。


美容院のオーナー店長が、退職した元従業員に対し顧客情報の利用禁止を求める仮処分を申し立てた。
横浜地裁は、雇用時に結んだ退職後も営業秘密を保持する誓約書を有効とし2年間の営業活動等を禁じた。顧客名や電話番号等データベース化し管理していた情報を利用したことで、売上げ等の営業上の利益を侵害するとした。
在職中に情報秘密保持手当を支給したことも考慮している。

この案件は、転職を意図しながらお店のパソコンにある顧客データを閲覧・顧客情報を携帯電話に記録したという事実確認から訴訟の経緯に至ったということです。

参考:労働新聞社「顧客情報利用禁止の仮処分」

実際にサロンオーナーとトラブルになったという美容師の声

実際にサロンオーナーとトラブルになったという美容師の声

ここで実際にあったという美容室のトラブル事例をご紹介します。

  • 退職が認められない、退職時期をずらされる
  • 顧客の引き抜きと見なされて訴えられそうになった
  • 競業避止義務違反で開業を制限された
  • Googleの口コミ投稿で名誉毀損

参考:Yahoo知恵袋

退職が認められない、退職時期をずらされる

独立を決意してオーナーに退職を申し出たら、辞めることが承認されず、何か月も引き留められてしまいました。すでに準備していた独立計画に遅れが出てしまい、スムーズに進められなかったです。

オーナーがスタイリストの意志を受け入れず、お店の都合で辞めない方向に無理やり持っていこうとする行為。

これは特に、人気のある美容師やベテランスタッフが突然辞めるときに多く、退職予定のスタッフに追加のシフトを求めたり、後任が決まるまでと引き留めるケースも見られます。

顧客の引き抜きと見なされて訴えられそうになった

退職後に新しいサロンをオープンしたら、以前のオーナーから「顧客を引き抜いた」と言われ、法的措置を検討すると脅されました。
お客様が自主的にご来店いただけたことに対して、引き抜きと言いがかりをつけられました。

このケースでは顧客が自発的に移動した場合でも、元のサロンとの信頼関係が悪化するとトラブルに発展しがちです。

お客様がお店を選ぶのは自由なので、法律で罰せられるということはありません。

競業避止義務違反で開業を制限された

以前のサロンと競業避止義務の契約をしていたのですが、そのことを知らずに近くで独立しようとしたら、契約違反を指摘されました。
結局、開業を遠くに移さざるを得なくなり、予定よりも大幅にコストがかかりました。

競業避止義務の制約内容を退職時にしっかり把握していないと、独立計画に支障が出てしまうことも多いです。

サロンと交わした契約内容は、事前によく確認しておく必要があります。

Googleの口コミ投稿で名誉毀損

口コミサイト(公然の場)で、美容院の担当者を名指しで批判したら、店側から名誉毀損で訴えると脅されています。
事実を書いただけなのに(例:○○美容院の担当○○さんにカットしてもらいましたが、仕上がりも対応も悪く二度と行きたくありません、など)。

こういうケースで訴えられることはあり得るのでしょうか?

この場合は、お客様とお店(美容師)のトラブルです。

仕上がりや、美容師の対応に納得のいかない顧客が口コミで低評価を書き込むことからサロン側が訴訟をチラつかせるケースが増えています。

中には顧客側が店に対して、支払った額の返金を求めたり、損害賠償金を要求するケースも。

場合によっては、名誉棄損罪(刑法230条)、侮辱罪(刑法231条)に当たる可能性もありますが、内容によって一概には言い切れません。

弁護士に相談する必要があります。

面貸しで違法になるケースについては、>>シェアサロンと面貸し・業務委託との違いで解説しています。

パワハラの定義

パワハラの定義

パワーハラスメントの定義は、以下の3つの要素に該当するケースとみなします。

パワハラの定義

  • 優位性を利用した行為
  • 業務の範囲を超える行為
  • 身体的・精神的な苦痛を与える

参考:厚生労働省「パワーハラスメントの定義」

具体的には、「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過小な要求」「個の侵害」の6つが典型例とされています。

画像:厚生労働省

優位性を利用した行為

上司から部下、同僚間、また部下から上司に対するものも含み、職務上の立場や人間関係を背景としています。

抵抗や拒絶ができない関係性をいいことに攻撃的な言動や行動をする行為

業務の範囲を超える行為

仕事に関連する指示や指導が過度に行き過ぎた場合、業務上必要ではない厳しい叱責や、人格を否定するような行為が該当します。

過剰な要求や指示する行為

身体的・精神的な苦痛を与える

身体的・精神的な苦痛を受けた結果として、仕事の継続が難しくなるなど、職場の環境が悪化する事態に発展します。

何度も大声で怒鳴る、厳しい叱責を執拗に繰り返すなどで恐怖を感じさせる行為

サロンオーナーとスタッフ間のトラブル対策

サロンオーナーとスタッフ間のトラブル対策

パワハラ店長に対する対策、サロンオーナーとスタッフ間にトラブルが生じないためのポイントをご紹介します。

ハラスメントを受けたときは、以下の行動に出ます。

対策

  • はっきりと意思を伝える
  • 役割や目標を明確に設定
  • 相談窓口へ
  • 業務環境・待遇の改善

これらの対策により、トラブルを未然に防ぎ、サロン全体の雰囲気やスタッフのモチベーションを向上させることができます。

参考:厚生労働省「職場で辛い思いしていませんか?」

はっきりと意思を伝える

ハラスメントは、受け流しているだけではいつまで経っても状況が改善されることはありません。

パワハラ対策では「やめてください」と、自分の意思を伝えることが重要です。

黙って我慢しているとさらに悪化させてしまう可能性があるからです。

問題を解決していくことで、同じ悩みを持つ人を救うことにもつながります。

役割や目標を明確に設定

スタッフそれぞれに目標や役割を設定し、達成するためのプロセスや評価基準を明確にします。

適切なフィードバックを定期的に行うことで、スタッフの成長を促し、目標を共有しやすくなります。

また、評価基準を明確にすることで不公平感が減り、信頼関係を築きやすくなります。

相談窓口へ

人間関係や業務のトラブルが起きた場合の対応ルールや相談窓口を用意することも重要です。

問題発生時に誰に相談するべきか、どのような手順で解決するのかをあらかじめ共有することで、問題解決までのスピードが上がり、冷静に対処できる環境を整えます。

ハラスメントを受けた日時や内容を記録しておくと、のちに証拠として提示することができます。

サロンによって難しい場合は、全国の労働局・労働基準監督署にある総合労働相談コーナーで、無料相談ができます。

編集者yuki

電話でも相談できます。

ひとりで抱え込まずに、誰かに話すことで救われることがたくさんあります。

業務環境・待遇の改善

忙しすぎる職場環境から余裕がなく、トラブルに発展することも少なくありません。

福利厚生を見直し、スタッフが働きやすい環境を提供することも、トラブルを防ぐ有効な対策。

休暇の取りやすさやシフトの柔軟性、教育・研修機会を確保することで、スタッフが長く働き続けやすい職場づくりに繋がります。

働くスタッフが美容室を辞めない環境づくりを徹底することが求められます。

>>美容師の残業代がでない!では、スタッフがすぐ辞める美容室・やめた方がいいサロンの労働環境や、改善策について解説しています。

美容室の訴訟問題に関するFAQ

FAQ

美容室の訴訟問題に関してよくある質問をまとめました。

  • 施術中お客様に「独立すること」を伝えるのは訴えられる?
  • 独立前に働いていたサロンの近くで開業すると訴えられる?

Q.施術中お客様に「独立すること」を伝えるのは訴えられる?

A.美容室に訴えられる根拠にはなり得ません。

会話の結果、今の美容室へ通い続けるか、独立先に通うかはお客様自身が決めることだからです。

Q.独立前に働いていたサロンの近くで開業すると訴えられる?

A.それだけで訴えることは困難です。

なぜなら日本国憲法上では「営業の自由」という権利があります。

仮に顧客が流れてしまったのが原因で、そのサロンの売り上げが下がったからと言っても訴訟が通る可能性は低いです。

まとめ

美容室でのパワハラや退職に関するトラブルは、単なる職場の問題に留まらず、個人のキャリアや生活に大きな影響を及ぼします。

オーナーや店長とのトラブルを解決するためには、まず自分の状況を冷静に分析し、具体的な証拠を集めることが重要です。

相談窓口や専門の弁護士にアドバイスを求め、法的な手続きを検討することも選択肢の一つです。

また、パワハラの被害を未然に防ぐためには、職場環境の改善やコミュニケーションの円滑化が不可欠です。

美容師が安心して働ける環境を築くためには、オーナーやスタッフが協力し合うことが求められます。

信頼関係を構築し、互いに尊重し合う職場を目指すことで、トラブルを減らし、より良い美容室を作っていきましょう。

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