似合わせカットとは?上手い美容師が頭の中でイメージしていることを紹介
「似合わせカットとは何なのか・・」
「似合わせカットが上手い美容師はどのようなことをしているのか知りたい」
本記事では、このような方に向けて「似合わせカットの諸事情」を徹底解説していきます。
似合わせカットに必要なノウハウが詰まっているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
似合わせカットとは?
最近よく美容室のメニューにもなっている「似合わせカット」とはどんなものなのでしょうか。
ヘアスタイルは
- 髪質
- 骨格
- 頭の形
- 髪色
- 毛量
など一人一人違う特徴が影響して出来上がっています。
「似合わせカット」とは、このような個人差のある違いを見極めて、その人に似合う最敵なヘアスタイルを提案して形にすることなのです。
実は自分の好きなヘアスタイルが、自分に似合うヘアスタイルであるとは限りません。
好きなヘアスタイルでも、実際カットしてみると、イメージと違いしっくりこない経験をしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その人の好きなテイストを把握しつつ、似合わせるヘアスタイルの提案ができることが、似合わせカットの上手なスタイリストの特徴でもあります。
似合わせカットと普通のカットの違い
「似合わせカット」と「普通のカット」の違いは、似合わせカットはその人その人に合ったヘアスタイルにカットすることです。
普通のカットは逆にお客様の要望通りに、長さやスタイルをカットするだけと少し違いがでます。
「軽くしたい」「伸ばしたい」「さっぱりしたい」といった希望に沿ってヘアスタイルをカットしていきます。
種類 | 内容の違い |
---|---|
カット | 長さ、毛量、スタイルなどお客様の要望通りにカットしていくこと |
似合わせカット | お客様一人一人に似合うように髪質や骨格を見極めて、1番似合うヘアスタイルにカットしていくこと |
似合わせカットのポイント
似合わせカットのポイントはいくつかあるので、一つずつみていきます。
顔・頭の形
似合わせカットで大切になってくるポイントの一つが、輪郭や頭の形です。
人の顔はみんな同じ形ではなく
- 丸顔
- 卵型
- 面長
- 逆三角
- ベース型
などのように人それぞれ特徴が異なります。
頭の形も同様に違っており
- ハチが張っている
- 絶壁
- 左右対称ではない形
などのように個人差の大きい部分です。
髪質
髪質も一人一人違ってくるポイントになります。
- くせ毛
- 毛量
- 髪の毛の太さ
- 生え際の形
この全ての要素をしっかりと見極めて、提案するヘアスタイルにうまく反映させていく必要があるのです。
くせ毛といってもゆるいパーマのようなくせ毛から、チリチリでお手入れが大変なくせ毛まで様々です。
下手にカットしてしまうと、扱いが大変になってしまうこともあるため、カット後を見極める力が必要不可欠となります。
お客様のイメージ
いくら似合うヘアスタイルを提案できたところで、お客様が満足しなくては意味がありません。
お客様がどんなヘアスタイルが好きなのか、求めているイメージをしっかりと把握することが大切です。
好みと似合うヘアスタイルが異なってしまうこともあるかもしれませんが、好きなヘアスタイルに寄せた提案ができると、納得のいく仕上がりに近づけるはずです。
そのためには、事前のカウンセリングで要望や好みをできる限り引き出しておくと選択肢が広がります。
仕事柄
ヘアスタイルを提案するときに、お客様のお仕事にも気をつけなくてはなりません。
髪の毛を伸ばせない職業や、きちんとまとめることができないといけない職業など、規定はないか確認しておくと安心です。
規定がない場合はいいのですが、ある場合は提案できる範囲が狭ばってしまうので注意が必要です。
ファッション
お客様が普段どんなテイストのファッションを選ぶのかも、ヘアスタイルを決めていくためには必要になってきます。
「カジュアル」「フェミニン」「コンサバ」などざっくりとでも、好きな傾向がわかるとヘアスタイルを決めていくうえで手がかりとなります。
お客様は美容室に行くときに気合を入れてしまって、いつもと違う服を選ぶこともあるため、いつもの雰囲気を聞いておくと確実です。
似合わせカットでは顔の形によって決めるが良い
様々な似合わせカットのポイントをご紹介しましたが、その中で一番重要なのが「顔・頭の形」に合わせたカットになります。
雰囲気やテイストはヘアアレンジで変えることができますが、顔や頭の形に合わせたカットはここでしかできないからです。
そこで、顔の形別にオススメの似合わせカットをご紹介させていただきます。
丸顔の方におすすめの似合わせカット
丸顔の方は顔の縦と横のバランスが同じくらいで、丸みのある頬の柔らかい印象が特徴に輪郭になります。
頬が丸みをおびているため、顔が丸く見えたり幼く見えたりする形です。
丸みがコンプレックスになりやすいので、頬をカバーできる長さにしたり、サイドバングでカバーしてあげるとスッキリします。
ショートが似合いやすいのも丸顔の方の特徴で、顔周りの毛の長さに気をつければ、小顔効果も期待できるのです。
面長の方にの方におすすめの似合わせカット
面長の方は縦が長めの形で、少し大人っぽい印象が特徴の輪郭です。
同じ面長タイプでもおでこが広い方、あごが長く見える方など個人差もあります。
面長をカバーするためには、前髪や顔周りの髪の毛が重要となってきます。
パッツンとした前髪では馴染みにくいケースが多いので、長めの前髪を作り片側に流すとキレイにバランスが取れ、面長を目くらましできる効果が期待できるのです。
顔周りやトップにレイヤーを入れてあげることによって、間延びした印象の面長をひし形に見せてくれるのでバランスが整います。
ストレートロングなどのヘアスタイルは、面長を一番強調させてしまうので避けるのが無難です。
逆三角形の方におすすめの似合わせカット
逆三角形の方は、ハチが張っていてアゴが細く少しキツめの印象が特徴の輪郭です。
アゴがシャープなのでスッキリとしているのですが、ヘアスタイルによっては頭でっかちに見えがちなので注意が必要となります。
逆三角形の方は丸みのあるシルエットがオススメです。
アゴ下位の長さをベースに少し重みを残しながら、丸みがでるようにカットすることでハチを目立たせずにスッキリと見せることができます。
キツイ印象を和らげたい場合は、ミディアム位のゆるいパーマスタイルもオススメです。
顔周りにふんわりとエアリー感が出ることで、ハチの張りが目立ちにくくなり柔らかい印象に近づきます。
似合わせカットの際はカウンセリングも重要
美容師は頭の形や顔の形で、似合う似合わないなどわかりますが、お客様自身ではわからないことがほとんどです。
そのことをわかって当たり前のような態度でカウンセリングしてしまうと、お客様も否定された気分になってしまいます。
その部分を踏まえて、わかりやすいように丁寧に説明しながら代案を提案し、できる限り要望に寄り添ったスタイルにできるとお客様も理解しやすいはずです。
カウンセリングでなるべく多くの情報を引き出すことで、好みのヘアスタイルを把握しやすくなり提案もしやすくなります。
まとめ
似合わせカットは普通のカットと違って、様々なことを考慮して形にして提案しなくてはならないため、スタイリストの腕が試されます。
カウンセリングでどれだけ好みを把握できるか、お客様の髪質を見極められるかが重要になってくるのです。
また、その提案を形にする技術力も必要になるため、どちらの技術ももがかなくてはならない高度な施術なのです。
どちらも経験や日々の勉強が必須ですが、似合わせカットができるようになるとお客様の満足度の高められ、自分の力にもなります。
似合わせカットが得意なスタイリストを、目指してみるのもいいかもしれません。