トップスタイリストとスタイリストの違い｜ディレクター・美容師のランクとは

美容師とは、スタイリストやアシスタントなど、さまざまな役割にランク付けされているのはご存知ですよね。

美容院によって、その呼び方や位置付け、意味合いなども微妙に異なります。

例えば同じスタイリストでも、

• ジュニアスタイリスト
• スタイリスト
• ハイスタイリスト
• トップスタイリスト

といった具合で細分化し、個々の実力に応じてステップアップするような仕組みをとっているケースなど。

美容師のランク付け、その決定的な違いは、美容師としての能力です。

サロン基準で設定されたスキルによってランク分けされ、指名料金やインセンティブ・歩合などが大きく変わってきます。

これから自分が美容師としてどこを目指せばいいのか明確にするために、
「トップスタイリストとスタイリスト・ディレクターの違い」について解説していきますので、キャリアビジョンを描く参考にぜひご活用ください。

>>トップスタイリストとはで、美容師がトップスタイリストになるには？のポイントや、その先のキャリアについて解説。

スタイリスト・トップスタイリスト・ディレクターの役割

まずは、スタイリスト・トップスタイリスト・ディレクターといったランクそれぞれの役割や、その違いを知っておきましょう。

• 「スタイリスト」との違い
• 「ディレクター」との違い

トップスタイリストとスタイリストの違い

トップスタイリストとスタイリストの大きな違いは「お店への貢献度」です。

見習い期間となるアシスタントからはじまる美容師は、技術の向上と経験を重ね、
スタイリスト、トップスタイリストへとランクアップしていきます。

スタイリストになれば、ひとりでお客様を担当して施術できるため、一定の売上を維持することが可能になります。

ただ、トップスタイリストとなると一定の売上を高い水準で維持し、「固定客」を圧倒的に持つことが求められます。

どちらもお店に貢献しているのはもちろんのことですが、売上を占める割合は大きく違ってくるという点です。

トップスタイリストカットとは、スタイリストカットに比べて料金設定も高めになり、ニーズも高まる傾向にあります。

>>【美容師】有名人ランキング！では、TikTok人気や指名殺到のトップスタイリストについて解説。

トップスタイリストとディレクターの違い

トップスタイリストとディレクターの違いは、「役割や責任の範囲」にあります。

どちらも美容室において高い技術力を持つポジションですが、ディレクターはより広範囲なマネジメントやサロンの方針決定に関わるケースが多いといえます。

ランクとしても、トップスタイリストの上になる場合がほとんどで

• アートディレクター
• サロンディレクター
• クリエイティブディレクター

などといった名称がつけられるお店もあります。

具体的には、一任される仕事内容が次のとおり変わっていきます。

美容師のランクと仕事内容・年収

美容院で設けられているランクとはキャリアごとの役職です。

主に、以下のような順で、経験年数・実力・評価によりランクが上がり、担当する仕事内容も高度になっていくため対価も上がっていきます。

ランク	仕事内容	年収
アートディレクター	サロンの方向性やブランドイメージを確立  ・メニューやサービスの開発  ・教育プログラムの策定  ・広告やイベントの企画、実施	450〜1500万円
サロンディレクター	サロンの運営全般を管理  ・スケジュール調整  ・業務の監督  ・サロンの経営戦略、方針の立案	420〜1200万円
トップスタイリスト	より高いレベルの施術を提供  ・ハイレベルな施術  ・スタッフへの指導  ・トレーニング  ・サポート	300〜750万円
スタイリスト	施術・アシスタント指導	250〜300万円
アシスタント	業務の補助・接客	200〜250万円

トップスタイリストと店長の違いや、それぞれの詳しい仕事内容については、
>>【美容師のランク】サロンディレクターとは？で解説しています。

スタイリストとトップスタイリストの年収は、サロンや個人の実力などによって大きく変わる場合があります。

スタイリストの年収は250～300万円

スタイリストの年収は約250万円～300万円程度が一般的。

スタイリストは主にカットやカラーなどの施術を担当し、指名数に応じたインセンティブや歩合で給与が変動します。

そのため、働くサロンにもよりますが、実力に応じた報酬を得ることが期待できる一方で、指名数が少ないと経験年数や技術に応じて設定されている固定給が中心となります。

特にスタイリストになりたての時期は、指名数が伸び悩むケースも少なくないため給料アップがなかなか実現できない場合もあるでしょう。

>>美容師アシスタントの給料では、初任給や平均年収・見習い期間の手取りについて詳しくご紹介しています。

トップスタイリストの年収は400～750万円

トップスタイリストの年収は400万円～750万円以上が相場となっています。

トップスタイリストは高い技術力や接客スキル、マネジメント能力から、多くの指名客を抱えるため、指名料や歩合が収入の大部分を占めます。

トップスタイリストはカット料金も高めに設定されているサロンが多く、その信頼度の高さから指名数が大幅に増える傾向にあります。

業界で人気の有名トップスタイリストについてご紹介している
>>【美容師】有名人ランキングでは、成功者の学びが参考になるのでぜひ併せてご覧ください。

トップスタイリストになるまでは5～10年

美容室でトップスタイリストになるまでには何年かかるのかというと、一般的には5～10年かかることが多いです。

トップスタイリストになるまでの期間は個人差があり、サロンの方針やその人のスキル習得のスピードによって異なりますが、以下がその一般的な流れとなっています。

ステップアップの流れ

• アシスタント（2～3年）
• ジュニアスタイリスト（1～2年）
• スタイリスト（2～4年）
• トップスタイリスト

アシスタント（2～3年）

美容師としての基本技術を習得し、シャンプーやカラー、パーマのサポート業務をこなします。

この期間は基礎的なスキルの習得が中心。

>>美容師アシスタントは何年かかる？では、スタイリストになるまでの期間や業務内容を解説しています。

ジュニアスタイリスト（1～2年）

アシスタントを卒業し、スタイリストとしてお客様を担当し始めます。

技術はあるものの、まだ指名顧客が少なく、経験を積む時期。

スタイリスト（2～4年）

自分の技術やスタイルが安定し、指名客も徐々に増えていくころです。

リピーターや顧客の満足度を高め、信頼を築いていく期間。

>>【美容師】スタイリストとはで、詳しい仕事内容やランク・給料の違いを解説しています。

トップスタイリスト

上記の経験を積んだ後、サロン内で高く評価され、指名数が多く安定することでトップスタイリストと認められます。

このような期間に影響する要因としては、サロンの規模や方針・技術習得のスピードが主に挙げられます。

サロンの規模や方針

大手サロンでは育成期間が長くなることがありますが、小規模サロンやフリーランスでは短期間で成長するケースもあります。

技術習得のスピード

向上心が高く、技術を短期間で習得できる場合、5年以内にトップスタイリストに昇格することも可能です。

>>美容師の一日の流れでは、美容師の仕事内容や役割・スケジュールを解説。

トップスタイリストになるためにすべき6つのポイント

トップスタイリストになるには優れた能力を身につける必要があります。

具体的には以下の6つです。

ポイント

• 高い技術力の習得
• 顧客満足を追求
• コミュニケーション力
• 自己ブランディング
• サロン内での信頼を得る
• 継続的な学び

美容師としての高い技術はもちろんですが、高い売上目標をクリアするために必要となる接客スキルやブランディング能力、人間性、学ぶ姿勢を継続的に持ち合わせること。

難関に感じますが、目標に向かって前進し続けることができる方であれば、時間をかけてでもたどり着くことが可能な領域です。

まずは、一貫した目標を設定し、必要なスキル習得に向けた課題をこなしていくことから始めましょう。

詳しくは、>>トップスタイリストとはで解説しています。

まとめ

美容師のキャリアでは、

• アシスタント
• スタイリスト
• トップスタイリスト
• サロンディレクター
• アートディレクター

とランクアップしていきます。

それぞれのキャリアステージにおける技術と経験の積み重ねで、美容師としての成長に伴った収入アップが目指せます。

また、それぞれの役割や必要となるスキルを意識しながら日々サロンで過ごしていくことで、美容師として自分が目指すべきキャリアビジョンが見えてくるでしょう。