美容師免許・資格の取り方|美容師の資格で必要・仕事に役立つ美容師免許とは
「美容師になるにはどんな資格が必要?」
「取得までの最短日数はどれくらい?」
「他にも就職・転職に役立つ美容資格が知りたい!」
このような方へ「美容師免許・資格の取り方と役立つ美容資格」について以下の内容を解説していきます。
- 美容師になるための美容師国家資格
- 美容師免許の取得方法
- 美容師免許が取れるまでにかかる日数・費用
- 就職・転職に役立つ美容資格
結論、美容師になるには美容師国家資格が必要です。
それは美容師法に定められているため。
また、最短2年で美容師国家資格の取得が可能です。
その他にも、美容資格がなくてもOKな職業や、あると役立つオススメの人気美容系資格をご紹介していきます。
役立つ内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
美容師になるためには美容師国家資格が必須
美容系の仕事の中では、資格がないと従事できないお仕事があります。
それは、「美容師」と「アイリスト」です。
美容師免許がないとできない職種
- 美容師
- アイリスト
なぜなら、美容師法によって国の規定が設けられているから。
美容師は「美容を業とする者」をいい、美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。
引用元:美容師法概要
美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされている。
引用元:美容師法概要
美容師
美容師は美容師免許を取得していなければお客様に触れて施術することができません。
厚生労働省が指定している美容学校に通い修了してはじめて受験資格を得ることができます。
その後国家試験に合格することで美容師免許を取得することができるのです。
免許取得後に紛失してしまったり、美容師免許が旧姓のままで再発行したい場合についてはこちらの記事をご覧ください。
>>【美容師免許再発行】紛失・名前変更で再交付するには|ダウンロードや日数・金額
アイリスト
アイリストも美容師と同様に美容師免許の取得が必須の職業となります。
「髪の毛を施術するわけでもないのに美容師免許を取得しなくてはならないの?」
そう思われがちですが、アイリストはお客様の目元に合わせて施術していく、非常に細やかな作業です。
そのため、まつげの構造や衛生管理、専門知識を学ばなくてはなりません。
以前は資格がなくてもアイリストとして働けましたが、目元といったデリケートな部位のため施術後のトラブルが絶えませんでした。
医療機関の受診が必要なケースも多発したため、正しい知識や技術の習得を促すために美容師免許の取得が求められるようになりました。
参考:厚生労働省
「パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について」
「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」
美容師免許の取得方法は国家資格合格
美容師として働くためには、厚生労働大臣が認定する「美容師免許」が必要。
その美容師免許を取るには「美容師国家資格に合格すること」が必要となります。
加えて、美容師国家資格を受験するには条件があります。
以下の内容、どちらかに該当している方が受験対象者とされています。
美容師国家資格の受験条件
- ①昼間課程および夜間課程2年以上修了
- ②通信課程3年以上修了
①昼間課程および夜間課程2年以上修了は、厚生労働大臣指定の「美容師養成施設」に通って学習する方法です。
昼間課程 | 平日週5日の昼間に通学 |
夜間課程 | 平日週5日の夕方から夜間に通学 |
それぞれの通学期間は、昼間課程で2年、夜間課程でも2年以上、または学校によって異なる期間が設けられているケースもあります。
②通信課程3年以上修了は、通信教育です。
通信課程 | 自宅学習が中心 45日間の対面授業 |
10月入学からの3年間の通信課程、その中で45日間の対面授業(スクーリング)受講。
これによって養成施設卒業が認可、美容師国家試験の受験が可能となります。
美容師免許が取れるまでにかかる日数は最短2年
美容師免許が取れるまでにかかる日数は最短2年です。
国家試験は、年2回実施されます。
国家試験の実施時期
春期:1月下旬~2月上旬に実技試験、3月上旬に筆記試験
秋期:7月下旬~8月上旬に実技試験、9月上旬に筆記試験
試験合格発表、免許申請を行う流れです。
美容師免許取得にかかる費用は
美容師国家資格受験にかかる費用は25,000円です。
受験手数料
受験内容 | 受験料 |
実技試験・筆記試験(両方受験) | 25,000円 |
実技試験のみ受験 | 12,500円 |
筆記試験のみ受験 | 12,500円 |
加えて、試験に合格した際には、以下の免許申請時にかかる費用も発生します。
合格した場合にかかる費用
必要書類・手続き | 費用 |
名簿登録免許税(収入印紙代) | 9,000円 |
登録手数料 | 5,200円 |
医師の診断書 | 医療機関により異なる |
さらには「美容師になるための勉強」に必要となる
- 通学制の美容専門学校で150万円以上
- 通信制で50万円以上
といったおおよその費用がかかります。
美容師国家試験の内容
美容師の国家試験では、
- 筆記試験
- 実技試験
の2部から構成されています。
実技試験
モデルウイッグを使った2つの課題を実施。
①「カッティング」
②「オールウェーブセッティング及び衛生上の取り扱い」
筆記試験
以下5つの分野から4択マークシート50問が出題。(試験時間:1時間40分間)
①関係法規・制度
②衛生管理
③美容保健
④美容に関する物理・化学
⑤美容技術理論
筆記試験の受験会場は、北海道・岩手・宮城・東京・神奈川・石川・愛知・大阪・岡山・広島・愛媛・福岡・鹿児島・沖縄の14都道府県で実施。
ただし、どちらか一方のみ合格の場合には、次年度に実施される合格済の試験が免除されます。
美容師国家試験の申し込み
申し込みに必要な書類は以下の通りです。
申込に必要な書類
- 受験願書
- 証明写真
- 国家試験受験資格証明書類
受験資格証明書類では、
在学中の場合は「卒業見込証明書」
すでに卒業している場合は「卒業証明書」
が、それぞれ必要となります。
詳しい申し込み方法については受験年度によって変動するため、受験手続きをご確認ください。
また、合格率などについては>>美容師国家試験とはでもご紹介しています。
美容系の仕事に資格は必須ではない
前述したとおり、美容師・アイリストには「」が必須となりますが、資格がなくても働ける美容系の仕事は以下のようにさまざまな職種が挙げられます。
- ネイリスト
- 美容部員
- ブライダル
- エステティシャン
- アロマセラピスト
- ドライヘッドセラピスト
そのため必ずしも資格が必要とはなりませんが、あると自分の仕事に役立てたり、顧客満足度を向上させること、転職や独立など、取得することで有利に働くケースが多いのも事実。
自分が興味を持てる分野の資格からチェックしてみるのをお勧めします。
例えば、ヘッドスパの資格についてはこちらの記事で詳しくご紹介しているので参考までにご覧ください。
>>ヘッドスパ 資格・ドライヘッドスパの資格は必要?講座や検定の種類を解説
就職・転職に役立つ美容資格人気一覧
就職や転職の際にあると有利な美容資格の中でも、特に人気のある資格を中心にご紹介していきます。
美容資格人気一覧
資格の名称 | 内容 |
コスメ検定(日本化粧品検定) | 化粧品・美容知識の向上 |
アロマテラピー検定 | アロマテラピーの専門知識・技術習得 |
日本メイクアップ技術検定試験 | ヘアメイクの専門知識習得 |
ネイリスト技能検定 | ネイルの知識・技術向上 |
美容師 | 美容師国家資格の取得 |
コスメ検定(日本化粧品検定)
コスメ検定(日本化粧品検定)とは化粧品、美容に関する知識の向上を目指した検定です。
2013年から開始された歴史がまだ浅い資格になります。
美容系や化粧品の分野では、唯一の文部科学省後援の公的資格です。
この資格の特徴としては
- 20〜30代の女性の受験者が多い
- 年々受験者が増加している
- 化粧品、美容業界での認知度も高く信頼性がある
この資格を取得することで、受験後も様々な場面で生かしていくことが可能です。
キャリアアップ
日本化粧品検定は美容関連の企業の中で、社員が教育の一環として受けるように勧められています。
取得できると昇進や昇給などにも繋がりやすくキャリアアップにもなります。
日常に美容の知識が使える
日々自分が使用している化粧品を、より効果的な組み合わせで使うことができます。
検定の知識を使って自分の肌に合わせたメイクの方法や、コスメの使い方を取得することができ最大限活かすことができるのです。
転職・就活の強みになる
日本化粧品検定は、美容業界や美容関連の企業の認知度が90%もあるため、信頼性が高い資格です。
そのため取得していると、履歴書や面接時に自己PRで使えるためポイントアップを図ることができるのです。
美容業界や化粧品業界でお仕事をされているなら、取得しておきたい資格の一つになります。
仕事の幅や知識を確実なものにすることができるので、自信や提案力など自分の仕事の幅を広げることができます。
この資格は、学歴や年齢の受験資格の規定がないので、誰でも気軽に受験することができるのです。
仕事で使わない一般の方も化粧品の知識を深めるために取得を目指す方も多いです。
この資格がないとできない仕事というのはないのですが、化粧品の販売員、美容研究家、美容やコスメのライターなど活かせる仕事はたくさんあります。
アロマテラピー検定
アロマテラピー検定ではアロマセラピストとして、アロマテラピートリートメントなどをお客様に提供できるように能力を認定する資格です。
アロマテラピーに関する正しい知識や技術を習得して、仕事に活かすことのできる検定です。
この資格の特徴は
- 2級は自分で楽しむために必要な知識、1級は他の方も一緒に楽しめ健康維持に用いる知識も得ることができる
- アロマ関係の上位資格に繋がる基礎の資格
- 40万人以上の方が受験する人気のある検定
この資格を取得することで得ることのできるメリットは
- 精油やアロマテラピーの正しい効能や知識が得られる
- 日常で自分で効率よく使用できる
- 仕事の幅が少し広がる
これからアロマを学びたい方が最初に抑えるべき知識を、網羅的に勉強するのでこれからの仕事で役立ちます。
アロマテラピー検定は誰でも受験できる資格になっており、この資格がないと働けないという事はありません。
しかし、
・アロマセラピスト
・アロマテラピーインストラクター
・アロマテラピーアドバイザー
・アロマ店スタッフ
などで働く際に知識がしっかりしていることで、信用も得られるので活かすことができます。
日本メイクアップ技術検定試験
日本メイクアップ技術試験では、テレビや撮影のモデルさんに対して施術するヘアメイクに関する知識の力を試す検定になります。
この資格の特徴は
- 誰でも受験できる
- 独学でも受かりやすい
- メイクを学びたい人にはオススメ
この資格を取得することで得ることができるメリットは
- 自分や人に合わせた化粧品を選ぶことができる
- メイクの知識を正しく理解することができる
- コスメの正しい使い方を学べる
この資格がないと働けないということはありません。
しかし、この資格があるとメイクアップアーティスト、美容部員、化粧品業界でお仕事をする方には有利な知識となります。
ネイリスト技能検定
ネイリスト検定は、ネイルの正しい知識や技術を得ることができる実践的な資格です。
この資格の特徴は
- 義務教育を修了していれば、誰でも受験可能
- 就職や転職を有利に進めたいのなら、2級以上
- 実技と筆記の2種類の試験がある
この資格を取得することで得られるメリットは
- 知識や技術の証明
- 就職に使える
- 給料アップが見込める
未経験や資格なしでもネイリストとして働くことはできるのですが、アルバイトのような扱いになってしまうことも多いです。
正社員になることによって収入もアップできることもあります。
資格があることである一定以上の知識や技術があることが証明されるので、信頼していただくことができます。
美容師
美容師は、お客様のご要望に沿ってカット、カラー、パーマなどの技術を用いて美を提供するお仕事です。
お客様の髪の毛を触るためには、美容師試験で国家試験に合格しなくてはなりません。
この資格の特徴は
- 美容師の養成機関で所定の期間通い修了していないと受けられない
- 民間ではなく国家試験
- 技術と筆記試験がある
この資格を取得することで得られるメリットは
- 美容師として美容室で働くことができる
- お客様に触り施術することができる
- 毛髪や衛生関係など様々な知識を学ぶ事ができる
美容師免許を持っていると
- 美容師
- アイリスト
- スパニスト
- アイブロウリスト
など幅広い美容の分野で働くことができます。
しかし美容師免許を取得していないと、就職は難しいので注意が必要です。
美容業界で働きたい方におすすめのアプリ「JOB VR」
通常の求人ではなかなか出てこない美容師バイトも、厳選した優良美容室のみが登録されているので安心して探せます。
- 面接・履歴書なし
- 簡単なマッチング
- 好きな時間に働ける
- バイトが終わったら即報酬を受け取れる
美容学生でも利用することができ、もちろんアシスタントの方も好きな時間・都合の良い日に仕事ができます。
その日のうちに報酬がもらえるのも嬉しいですよね。
また、どんな美容室が合うのかはっきりわからなくても、別の環境で仕事を経験することで、自分が求めている職場をイメージできるようになります。
新しい一歩はいつでも勇気がいるものですが、面接なし・履歴書いらずなので気軽に試してみましょう。
まとめ
今回は、「美容師の免許の取り方・資格をとるまでの期間や費用」について解説しました。
- 取得方法は国家試験で合格すること
- 受験資格は指定の養成施設卒業者であること
- 取得期間は最短2年
- 受験費用は25,000円
また、美容資格がなくても働ける美容系職種から、あると有利な人気美容系資格までご紹介しました。
- コスメ検定
- アロマテラピー検定
- 日本メイクアップ技術検定試験
- ネイリスト技能検定
- 美容師国家資格
自分が進みたい方面は資格が必要なのか、しっかりと事前に確認しておくと安心です。
また進みたい分野で資格があることによって就職や昇給が有利に働く可能性があるのならば、積極的に取得してみるのもいいでしょう。