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美容師の離職率が高い理由|美容業界で資格を活かす転職方法やサロンの選び方

美容師の離職率が高い理由|美容業界で資格を活かす転職方法やサロンの選び方

美容師が辞める率は?
「美容師で新卒の離職率は?」
「美容師の離職率が高いのはなぜ?」

このような疑問を持つ方に向けて
美容師の離職率が高い理由」について解説します。

  • 美容師の離職率
  • 離職率が高い理由
  • サロンが行うべき改善への取り組み
  • 美容師を続けられる人の特徴
  • 美容師の資格を活かす転職方法

産業全体の離職率が16.9%に対して、美容師の離職率は44.7%です。

その高い離職率の理由は、労働条件や環境によるものなどから。

ただ、こういった高い離職率やサロンの人材不足問題を深刻に捉え、美容業界の労働環境は徐々に改善に向けた取り組みを行なっている状況下でもあります。

では、どういった取り組みが必要であり、どんなタイプの人が続けられて、転職するならどんな仕事がいいのかなどといった視点も併せてご紹介していきますね。

美容師はやめとけ?終わってる!などとネット上で言われている理由について詳しく解説した以下の記事もご覧ください。
>>美容師の残業代がでない!労働環境の改善や勤務時間
>>美容師やめとけ!というけど本当にそうなのか?これからの時代を見据える

編集者yuki

この記事を書いた人

ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。

yukiのプロフィール

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目次

美容師の離職率は44.7%

美容師の離職率が高い理由

ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)が発表した「2023年4月美容サロンの就業実態調査」と、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」(平成31年3月卒業者)のデータをグラフ化した理美容業界専門サイトによると、全国の美容サロン就業実態調査で2023年で3年未満の美容師の離職率は44.7%という調査結果が出ています。

1年以内で離職した美容師は13.6%、理容師は15.4%

美容師の離職率

引用元:理美容ニュース

そもそも美容業界自体が「離職率の高い業界」とされています。

厚生労働省の調査結果統計グラフでは、理容師・美容師が属す「生活関連サービス業・娯楽業」の離職率は、全産業でワースト2位という結果に。

編集者yuki

さらに美容師歴10年の離職率で言えば90%を超えるとも言われています。

参考:厚生労働省の令和3年雇用動向調査結果

美容師の離職率が高い理由

引用元:理美容ニュース

理美容業界の離職率が高い理由には以下の内容が挙げられます。

離職率が高い理由6つ

  • 結婚・出産
  • 体調不良
  • 人間関係
  • やりがいが感じられない
  • 給料に不満
  • イメージと現実との差

結婚・出産

美容師の離職率が高い理由、1つ目は「結婚・出産」です。

女性の割合が多い職場ならではの理由

美容師の離職率

引用元:PR TIMES

休眠美容師とは
就職経験を問わず、現在美容師として働いていない美容師免許保持者

編集者yuki

このように、美容師の資格保持者のうち半数以上が美容師として就業していないことがわかりますね。

女性美容師の離職率でいうと、出産や育児を理由に辞めざるを得ない状況が未だ改善されずにいます。

それは、産休・育休を取ったり、復帰するにも美容室では「労働環境的に現実的ではない」と考えられるからです。

  • 残業など労働時間の長さ
  • 休日が十分に取れない
  • 子どもの急な発熱などによる欠勤はNG

これは今後の課題とも言えるでしょう。

>>美容師の妊娠初期は?では、妊娠したらするべきこと・妊婦美容師の産休について解説しています。

長時間労働による体調不良

美容師の離職率が高い理由、2つ目は「長時間労働による体調不良」です。

それは、営業時間外にも練習などの作業で残業が発生しやすい環境であるからです。

とくにアシスタント美容師は、技術を身に付けなくてはスタイリストとしてのステージへ進めないため、練習を怠ることはできません。

スキルアップのための練習時間は営業中にとれないケースがほとんど。
開店前の早朝・閉店後の深夜などに行うことに。

また、繁忙時には休憩時間が取れないことも日常的となっているため、十分な休息や食事が取れず、生活習慣の乱れから必然的に体調を崩しがちになってしまいます。

このような過酷な労働環境から、普通にお昼休みがとれて、定時で帰れる仕事を希望するようになっていき、転職を考えるといった経緯が見られます。

>>美容師三大職業病・あるあるの病気では、美容師ならではの「腱鞘炎・手荒れ・腰痛で労災や保険は?」について解説。

人間関係による精神的ストレス

美容師の離職率が高い理由、3つ目は「人間関係による精神的ストレス」です。

なぜなら、サロンという空間は閉鎖的であり、スタッフやお客様との距離も近いためです。

どちらに対しても常にコミュニケーションをとり、配慮が欠かせません

そういった気疲れだけでなく、人間関係のもつれに悩むケースも多いでしょう。

長時間労働による肉体的疲労に加え、精神的に疲弊することでストレス値が急激に上昇し、体調を崩してしまうケースもあるほどです。

>>美容師が病む・うつ病で辞めたいアシスタントでは、うつ病になる美容師・ならない美容師の特徴や、うつ病で免許取得できない・取り消される場合などについて詳しく解説しています。

やりがいが感じられない

美容師の離職率が高い理由、4つ目は「やりがいが感じられない」です。

なぜなら、スタイリストになっても、なかなか自分のやりたい仕事ができない可能性もあるからです。

憧れていた美容師としての仕事とは違った過酷な労働環境や、サロンや上司との考えの不一致など。

さらにはプライベートを充実させることもできないと感じ、楽しいことが何もないという考えに至ってしまう傾向が多いようです。

やりがいを感じられないとなれば、美容師のハードな仕事を長く続けるのが難しいでしょう。

>>美容師で大変なことでは、スタイリスト・アシスタントの辛いことや、やりがいについてご紹介しています。

給料に不満

美容師の離職率が高い理由、5つ目は「給料に不満」です。

特に駆け出しの美容師アシスタントは、低賃金で生活が苦しいと存続を悩まされるケースがとても多いのです。

理由は、美容師の給料体系は固定給と歩合給の2つのしくみで成り立っているから。

例えば、アシスタントの場合では、お客さまを担当できないため歩合やインセンティブなどが反映されることはほとんどなく、固定給のみとなります。

スタイリストになるまでの期間が長引くほど、昇給できる機会が訪れることはありません

給料アップや待遇面の改善を求めて、他業種や他の美容院への転職を試みる美容師も多いです。

⑥イメージと現実との差

美容師の離職率が高い理由、6つ目は「イメージと現実との差」です。

それは、下積み期間が予想よりも辛く、長い期間となる可能性があるからでしょう。

美容師がアシスタントからスタイリストになれるまでの平均年数は3年程度

とはいっても、環境や個人差によってばらつきもあり、
短いところでは1年弱、一方では5年以上アシスタントを続けさせる店舗も。

イメージしていた美容師として施術ができずに、サポート業務や雑務に追われる毎日が永遠に続く現実。

先が見えずに目標も見失い、脱落してしまうといったケースが少なくありません。

美容師の離職理由をランキング形式で解説している
>>美容師が辞める理由ランキング5選も参考にご覧ください。

サロンが行うべき改善への取り組み

店販を売るコツ

ここまで、高い離職率や離職理由についてご紹介してきました。

編集者yuki

これは、業界全体にとって深刻な課題です。

そのため、サロンでは採用した人材がすぐに辞めてしまわないための「環境改善への取り組み」が求められています。

それは、辞めることを余儀なくされる労働者・美容師側のみならず、お店側にとってもスタッフの採用コストや、人材育成にかける手間・時間・お金を無駄にするといった大きな損害が挙げられるためです。

離職率を下げるために美容室が目指すべき取り組みについて見ていきましょう。

サロン環境改善への取り組み

  • 待遇面の改善
  • 定期的な面談
  • キャリアビジョンの共有
  • 教育・研修制度の整備
  • 良好な人間関係
  • 採用基準・採用方法の見直し

これらを明確化し、環境を整えていくことで相互理解を深め、モチベーションの維持やスキルアップ、やりがいといったことに繋げることができ「低い離職率」を実現できます。

待遇面の改善

サロンとしてはまず、スタッフの給料や休日などの待遇面を改善することから着手する必要があります。

それは勤務体系を理由に離職する美容師が割合として最も多いからです。

日々忙しい業務であっても、しっかりと休憩時間や休日が取れて、オン・オフのメリハリがある体制を整えることが心身のバランスを保つのに重要です。

例えば、時短勤務やシフト制、定休日の選択制など、スタッフのライフスタイルに沿った勤務体系を提供できると良いでしょう。

  • 住宅手当
  • 交通費の支給
  • 育児休暇
  • 有休休暇
  • 社会保険など

将来のライフスタイルの変化に備えた「働きやす環境」を整えることで、良い人材の確保が実現でき、会社と従業員がウィンウィンでいられる関係が構築できます。

サロンの求人ではこういった内容を掲載できるよう、また就活では必ずこういった項目について確認してから応募するようにしましょう。

定期的な面談

慌ただしい営業時間ではなかなか取ることが難しい「面談」という機会を定期的に行うことはとても大切です。

なぜなら「関係性の質」を高めることによって「組織としての結果」も向上させることができるため。

チームワークの質が高ければ、各個人の思考の質が高まります。

人の思考は行動につながり、結果へとつながることから、成功体験ができる人材を増やすことへと導くのです。

そうして成功体験ができる環境に感謝できることによって、チームの関係性の質が向上でき良い循環が生まれてくるでしょう。

また、スタッフの抱えている悩み・不満を知ることで寄り添うことができ、離職につながる潜在的理由への解決にもアプローチして防ぐことが可能になります。

キャリアビジョンの共有

各個人ごとの将来に向けたキャリアビジョンや目標、目指したい美容師像などについて共有しておくことも大切です。

これは、美容師としてのモチベーションを維持することに役立ちます。

忙しい労働環境下で、目標もなく働いていると人間関係や会社の待遇など不満をもつようになってしまうからです。

モチベーションの低下は早期退職に直結します。

スタッフそれぞれの目標設定やキャリアに対する考えを共有し、日頃からリスクヘッジすることが重要です。

教育・研修制度の整備

教育システムやスタッフの研修制度を整備することも実施すべき取り組みのひとつです。

研修制度やカリキュラムが不十分ではキャリアアップが目指せないため、美容師のモチベーションが下がってしまう理由となるためです。

例えば、アシスタントからスタイリストになるまでのフローを明確化しておくなど、個人がステップアップできるためのわかりやすいマニュアルづくりが必要です。

これはサロンとしても以下のような人材育成に有益な取り組みです。

  • 美容師のキャリア形成
  • 社員の定着率の向上

スタッフの教育カリキュラムを整える重要性に焦点を当てましょう。

>>美容室の教育システムでは、美容室経営において最も重要なのは「人材育成」である理由を解説。

良好な人間関係

職場で良い人間関係を保つことは非常に重要なポイントです。

美容室といった狭い職場での人間関係や接客では、美容師にとって強いストレスを抱えやすい職種と言えるからです。

スタッフ同士の関係性や雰囲気はお客様にも伝わってしまいます。

お客様に満足いただける心地よいサロンづくりでは、普段から些細なことでも相談できるような関係性、対話できる環境を提供し続けることが大切です。

採用基準・採用方法の見直し

採用後すぐに退職されないように、サロンとしては採用基準をしっかりと設定しておくことが重要です。

それは、双方のイメージギャップを防ぐためです。

お店で働いてほしい人物像を明確化しておきましょう。

例えば、以下のように採用前に取り組んでおきたいことが挙げられます。

  • サロン見学の実施
  • 面接時にビジョンのすり合わせ
  • 適性検査の実施

適性検査とは
面接で見抜くことが難しい人柄・能力などを客観的に検査するもの。
性格適性:人間性・考え方の軸・パーソナリティを測定
能力適性:思考力・論理性・数値能力などを測定

美容師を続けられる人の特徴

美容師を続けられる人の特徴

次に、「美容師を続けられる人の特徴」についてご紹介していきます。

美容師を続けられる人の特徴
目標を明確にできる
失敗を分析できる
自己管理能力を持つ

どんなに過酷な労働環境であっても、美容師を続けられる人は一定数います。

そのような人はどんな特徴なのかについて詳しく見ていきましょう。

目標を明確にできる

第一に言える特徴は「目標の明確化」ができていることです。

それは、目標に向かって着実に努力することで、自分自身を高めていけるというメリットを見出し、モチベーション維持にも直結するからです。

そのため、厳しい逆境に身を置くことになっても、自ずと目標に向けてコミットできるようになるため、成功への道を確実に進んでいける能力が身につきます。

編集者yuki

辛くても〇〇になるため、頑張ろう!という精神力に結びつくわけですね。

失敗を分析できる

次に、続けられる人の特徴は失敗を分析できることです。

なぜなら、失敗するたびに落ち込まないことを習慣づけるからです。

つまずく度に落ち込んだり傷ついていては、それ以上続けていくことが精神的にも厳しくなっていきます。

そのため、失敗や挫折に対する「思考」を変えることがポイントとなってくるでしょう。

失敗を克服することが成功へのプロセス

あらゆる経験から成功のカギを学ぶという姿勢も重要な要素。

失敗した時の状況や、判断、行動などを思い返してどこに要因があったかなどの改善点を見出します。

編集者yuki

落ち込まず、経験という糧に変換してしまうのですね。

自己管理能力を持つ

さいごに、続けられる人の特徴として挙げるのは自己管理能力を持つ」人のことです。

自己管理能力とは
自分の思考・感情・行動をコントロールする能力のこと

それは、生産性の向上やモチベーション維持に役立つからです。

自己管理能力が高いと、主体的に目標設定できたり、その目標達成に向けて率先して行動することができます。

編集者yuki

達成感を得ることもうまくできる、継続テクニックと言えますね。

また、美容師の適性について解説している以下の記事も参考にご覧ください。
>>美容師に向いている人の特徴

美容師の資格を活かす転職方法

美容師の資格を活かす転職方法

美容師辞めた後の仕事はどうしたらいいか…

美容師の離職後に転職を考える場合には、すでに取得している美容師免許や、美容師としての経験値を活かせる仕事を選ぶことをオススメします。

そのほうが、転職活動もスムーズに進められ、なおかつ就職後もスキルを活かして充実した働き方が実現しやすいからです。

即戦力として採用されやすくなるでしょう

ここでは、美容師の資格・経験を活かせる転職先についてご紹介します。

美容師にオススメの転職先

  • カラー・カット専門店
  • ブライダル業
  • ネイリスト
  • アイリスト
  • 美容メーカー・ディーラー
  • 美容学校
  • 営業職
  • 事務職

これらは、美容師を経験することで得られる以下のスキルや知識を活かせる職業と言えます。

  • 美容師免許
  • 接客スキル
  • コミュニケーションスキル
  • 美容の知識
  • 管理能力
  • サポート力
  • 集中力

以下の記事でも詳しくご紹介しています。
>>美容師辞めてよかった|美容師からの転職・オススメの仕事を紹介!

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まとめ

理美容師の離職率が高い理由や、資格を活かす転職方法について解説してきました。

「美容師離職率高いなぜ?」

それは、美容師ならではの労働環境における理由からということがわかりました。

長時間労働からくる体調不良や、人間関係、給料への不満など。

どんな仕事にも苦労はつきものですが、何か1つでもその仕事をする理由が自分の中にあれば、違ってくるはずです。

美容師を離職するという悩みについて、その原因としっかり向き合うことで自分に最適な方向性を見出すことができるでしょう。

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