フリーランス美容師のデメリット・メリットとは|働き方やシェアサロンを解説
美容院で働き続けるか、独立するかで悩む美容師の方、多いです。
誰しもが、雇用という安定をとるか、希望に満ちた未来の選択に賭けてみるか、そういった視点から不安と葛藤が入り混じるもの。
フリーランスの美容師とは、個人事業主として独立し、自分の店を持たずに自由度の高いサロンワークをして稼ぐスタイルを意味します。
美容系の仕事をフリーランスで始める方が増加傾向にある今、 自身も挑戦したいと考えるのは自然でしょう。
そこで今回は、フリーランス美容師の働き方や仕組み、年収の相場、メリット・デメリットを解説します。
失敗しないためのポイントをしっかりとここで抑えておきましょう。
成功できるかは自分次第です。本気で取り組めば、失敗も成功への過程になります。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
フリーランス美容師のデメリット
以下は、フリー ランス美容師のデメリット・メリットを比較したものです。
フリーランス美容師になるデメリットとメリット
デメリット | メリット |
収入が不安定 集客・営業活動が必要 税金や経理の手続きが面倒 | 自由な働き方 多様な仕事を経験できる 収入の上限がない コストをかけずに独立できる |
ネット上では、「フリー ランス美容師の末路がやばい」「フリー ランス 美容師終わり」などといったネガティブワードを目にすることもあるでしょう。
それは、フリーで個人活動するため収入が不安定になることが要因となっています。
でも逆を言えば、サロンに雇用されていたときよりも、自分の頑張り次第で収入アップも実現可能です。
他にも、個人事業主として、確定申告などの手続きが必要であったり、営業をかけて集客しなければならないなど、施術以外にもやるべきことが増え負担に感じる点は人によってデメリットかもしれません。
収入が不安定
仕事の取り方や集客によって収入が左右されるため、安定した収入を確保するのが難しいです。
ただこの点は、メリットにも転じることと言えるでしょう。
例えば、サロンスタッフとフリーランスでは、同じ100万円の個人売り上げで、手元に入る収入の還元率が3倍程変わる可能性もあります。
詳しくは、>>美容師売り上げ100万と50万の給料・平均年収でご紹介していますので参考にご覧ください。
集客・営業活動が必要
自分で集客やSNSを利用して宣伝活動をしなければならず、そのための時間と労力がかかります。
顧客が0(ゼロ)からのスタートだと、なかなか売上が作れずに苦しい思いをするでしょう。
ある程度の目処や集客戦略を立てておく必要があります。
>>美容師がお客様を連れていくでは、独立時の顧客数や美容師の引き抜きについてご覧いただけます。
税金や経理の手続きが面倒
事務手続きや確定申告など、フリーランスには事務的な負担がついて回ります。
ただ、はじめの苦手意識も、やってみることで払拭できるとも言えます。
詳しくは、>>美容師確定申告で解説していますので併せてご覧ください。
フリーランス美容師のメリット
美容師がフリーで独立する最大のメリットは、スケジュールに合わせて、休暇や勤務時間を自分で決められる自由な働き方を実現できるところです。
さらに魅力的なのは、売上に対する還元率が60%以上となるケースが多いため、サロンで雇用されているよりもがんばり次第で年収アップが期待できます。
自由な働き方
フリーランス美容師は、自分の時間と仕事のスタイルを自由に設定でき、ライフスタイルに合わせて働くことができます。
自分の時間を自由に使えるため、ライフスタイルに合わせた働き方ができるのは理想的。
多様な仕事を経験できる
自分で顧客を管理し、サロン運営や施術以外の部分でも経験が積めます。
サロンの運営、顧客対応、独自のスタイルの提供など、幅広い仕事に携われることは自身の成長に繋がります。
収入の上限がない
成果を上げれば上げるほど収入が増えるため、努力次第で高収入を得ることができます。
技術と営業力次第で収入を大きく増やすことが可能であれば、モチベーションもアップし、やりがいを大きく感じられるので、より楽しく仕事ができるようになるでしょう。
さらに収入を増やしたければ、副業も自由に組み込めるので、やり方や工夫次第で上限なく稼ぐことも可能です。
>>美容師副業ランキング!では、美容師におすすめの在宅副業をご紹介しています。
コストをかけずに独立できる
フリーランスへの転身は、同じ独立でも、開業のように初期費用をかける必要がありません。
コストを最小限に抑えつつ、独立したい、開業のシミュレーションをしたい、といった志を持つ美容師の方にはオススメの働き方と言えるでしょう。
フリーランス美容師は自己管理能力が高いチャレンジャータイプにオススメ
フリーランス美容師は、自己管理能力が高く、独立心旺盛なタイプに特におすすめです。
例えば、柔軟なスケジュールで働けるため、家庭や趣味との両立を重視する人にも向いています。
また、収入を自分の努力次第で増やしたいという目標を持つ人には最適です。
ただし、集客や経理などサロン運営に関連する業務も必要になるため、セルフマネジメント力や営業力が求められます。
既存の枠組みに縛られず、自由に働きたいと考えている人に適した働き方です。
フリーランス美容師になるには
フリーランス美容師へ転身する方法として、やること順を以下にまとめています。
フリーランスへの転身ステップ
- スキルと経験の積み重ね
- フリーランスとして働く準備
- 事業登録と保険の加入
- 集客戦略を練る
- 経理と契約の準備
- ライフスタイルとの調和
スキルと経験の積み重ね
技術力はフリーランスとしての信頼につながります。
まず、サロン勤務などで一定の経験を積み、幅広い施術や接客スキルを身につけましょう。
>>美容室の新規集客方法で、美容室の集客アイデアや平日でも効果的な集客術をご紹介しています。
フリーランスとして働く準備
フリーとして労働環境の選定が必要なので、シェアサロン、面貸し、または自宅サロンなど、どの形態で働くかを決めます。
探し方は、>>シェアサロンとは?を参考にご覧ください。
ツールと設備の準備も同時に進めておかなければならないので、必要な道具や商材、予約管理や決済システムなどの運営ツールを揃えます。
参考に>>美容室顧客管理ソフト|顧客管理アプリで、無料おすすめサロン電子カルテをご覧ください。
事業登録と保険の加入
フリーランスとして開業する場合、税務署に開業届を提出し、個人事業主として登録します。
また、万が一のトラブルに備えて、損害賠償保険や美容師専用保険に加入することを検討しましょう。
>>美容国保メリット・デメリットで、フリーランス美容師向けの社会保険についてご紹介しています。
集客戦略を練る
現代の美容師にとって必須のSNS活用では、 InstagramやTikTokなどで施術例や顧客の声を発信し、オンラインでの集客を強化します。
また、フリーランス美容師にとって「口コミの重要性」から、顧客満足度を高め、リピート利用や紹介につなげるための戦略も練る必要があります。
>>美容室SEO対策・美容院MEO対策とはを参考にご活用ください。
経理と契約の準備
経費管理や確定申告をスムーズに行うため、会計ソフトの利用を検討します。
シェアサロンや面貸しサロンの場合、契約書の内容を十分確認することが大切です。
>>美容師の個人事業主で確定申告・税金では、フリーランスの経費やインボイス制度についてご覧いただけます。
ライフスタイルとの調和
フリーランスのメリットを活かし、働き方と生活のバランスを意識したスケジュールを設計しましょう。
これらを準備しておくことで、フリーランス美容師として成功する土台を築くことができます。
フリーランス美容師の取り分・仕組みとは
フリーランス美容師として生計を立てる場合、その取り分や仕組みについて知っておく必要があります。
以下は相場を示したものです。
- 歩合率は売上の40~90%
- 年収は500万円前後が相場
歩合率は売上の40~90%
フリーランスの相場は、売上に対して50~80%の還元率です。
ただ、フリーランス美容師の取り分は、サロンによって異なります。
例えば、業務委託の場合、美容室が契約上で設定している水道光熱費や材料費、手数料などを差し引いた額を報酬として受け取れます。
集客は美容室に来店した新規のお客様を担当させてもらえるので、集客コストなどの負担を省けるのが特徴。
一方、面貸し・シェアサロンの場合は、美容室の一角を自分のサロンスペースとしてレンタルする仕組みです。
そのため売上から、使用料・手数料などといったロイヤリティをサロン側に支払い、残りが自分の手取り報酬になります。
年収は500万円前後が相場
フリーランス美容師の平均年収は、月収が約40万円、年収が約480万円と言われています。
サロン勤務の美容師の平均年収が300万円前後なので、比較的高い傾向と言えます。
詳しくは、>>美容師売り上げ100万では、50万・60万の売り上げと比較した給料・平均年収を、美容室やフリーランス美容師ごとに比較して解説しています。
フリーランス美容師の働き方
フリーランス美容師の働き方として代表的なのは、シェアサロン・面貸し・業務委託で、それぞれ契約条件や利益率などに違いがあります。
契約内容 | 売上還元率 | |
シェアサロン | レンタルサロン運営会社との契約 | 約80~90% |
面貸し | サロンオーナーとの契約 | 約50~70% |
業務委託 | サロンオーナーとの委託契約 | 約40~60% |
>>シェアサロンと面貸し・業務委託との違いでは、それぞれの特徴や違い、メリット・デメリットを解説しています。
また、オススメのシェアサロンもいくつかご紹介していますので参考にご活用ください。
シェアサロン
シェアサロンは、フリーランス美容師が施術スペースを時間単位や日単位でレンタルできるサロンです。
美容師は売上のすべてを自分の収益とし、材料費や備品の準備は自己負担。
特定のサロンに縛られず柔軟に働ける一方、集客や経営の全責任も伴います。
>>シェアサロンでトラブルでは、契約書に関する注意点を警鐘していますので要チェックです。
面貸し
面貸しは、固定料金または売上の一定割合をサロンに支払い、スペースを借りる働き方です。
シェアサロンに似ていますが、契約したサロンでのみ業務を行います。
安定した環境で集客力を活用できる一方、自由度はシェアサロンより低めです。
>>【美容師の業務委託】相場と現実では、面貸しの報酬やフリーランスの収入・割合について詳しく解説しています。
業務委託
業務委託では、サロンが提供する顧客への施術を担当し、売上の40%~60%を報酬として受け取る形が一般的です。
歩合率は約50~70%が目安で、集客はサロンが行い、材料費も負担されるため負担が少ない一方、固定の割合で収益が制限されます。
>>【男性美容師の行く末】美容師が歳をとったら?では、45歳から65歳現役美容師の年収や、美容師が年齢を重ねてからの働き方を解説。
まとめ
フリーランス美容師は、自由に働ける反面、収入が不安定であることや経理作業などの負担もあります。
自身のスキルや営業力を活かし、柔軟に働ける反面、計画的に仕事を進める必要があるという点を認識しておきましょう。
また、新規顧客の獲得や宣伝活動、SNS運用など営業活動が求められ、確定申告や税金の支払いなど、個人事業主としての管理が必要な分、勉強にもなって経験やスキルが培われます。
自分でサロンを開く前のシミュレーションにもなるため、独立の志を持って美容師になったという方や、これから目指していきたいというスタイリストの方には適した選択肢と言えます。
仕事場所や時間を柔軟に選べ、技術と営業力次第で収入を大きく増やすことが可能な働き方、自分の実力で切り開いていきましょう。
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