ママ美容師の悩み｜働き方で育児と子育ての両立を実現！独立してサロン経営へ

美容師と子育ての両立は実現できるのか不安…
時間がなさすぎてこのまま続けていくのは無理…

女性として、美容師として、母として。

生きるステージに変化が激しいなか、切り抜けていく必要性を迫られ苦悩する日々。

雇用か独立か。

安定をとるなら、このままずっと同じ悩みを抱えたままになることでしょう。

挑戦を取るなら、その先にどんな人生が待っているのか、それは自分次第です。

今回、美容師は子供ができたらどんな選択肢があるのか、ワーママ美容師の働き方とお悩み・対処法をお伝えしていきます。

ママ美容師の働き方とメリット・デメリット

ママ美容師としての働き方には以下の種類が挙げられます。

それぞれの特徴と、働き方によって生じるメリット・デメリットを比較しました。

働き方	特徴	メリット	デメリット
正社員（時短勤務）	1日5〜6時間など、短時間の勤務が可能	社会保険や福利厚生が受けられる 収入が安定	フルタイムより収入が減る 勤務時間の融通が利きにくい
パート・アルバイト	週数日・短時間勤務が可能	子どもの予定に合わせやすい 無理なく働ける	収入が低くなりやすい キャリアアップが難しい
業務委託（フリーランス）	自由なシフト・高歩合の指名制で働いた分だけ収入に	収入アップが可能 自分のペースで働ける	集客が必要 保険や税金を自分で管理する必要あり
訪問美容・出張美容	高齢者施設・自宅でカットやカラーを提供	自宅近くで働ける 需要が高まっている	移動が必要 設備が限られる
自宅サロン開業	自宅の一部をサロンにして施術	通勤不要 育児と両立しやすい	集客や経営の知識が必要 許可や設備投資が必要

正社員（時短勤務）

正社員のまま時短勤務を選べば、安定した収入や社会保険・育休制度を利用できるメリットがあります。育児と両立しながら安定した環境で働きたい人に向いています。

固定給のため収入の波が少なく、職場のサポートが得やすい点も魅力です。

ただし、フルタイムより給与が減ることや、時短勤務が可能なサロンが限られることがデメリット。

また、指名客が減る可能性があるため、復帰後の売上回復に時間がかかることも。

「#ママ美容師」などで、子育てママに特化した美容室や、育児と両立でも働きやすいサロンの求人を見つけることもできます。

美容師の育休明け失客を防ぐ方法についても解説している>>美容師の育休・産休｜妊娠したら？も参考にご覧ください。

パート・アルバイト

パート・アルバイトはシフトの自由度が高く、育児と両立しやすい働き方です。

扶養内で働くことも可能で、「平日のみ・短時間勤務」などライフスタイルに合わせた働き方ができます。

一方のデメリットでは、収入が限られることや、ボーナス・福利厚生がない場合も。

さらに、サロンによっては技術向上の機会が少なく、キャリアアップが難しい側面も考えられますね。

家庭を優先しつつ、美容師として働き続けたい人におすすめです。

>>美容師の働き方の種類では、美容師の将来性や美容系の仕事でフリーランスになるメリット・デメリットをご紹介しています。

業務委託（フリーランス）

業務委託などのフリーランスは自由な働き方ができ、サロンでの雇用よりも高収入になる可能性があります。

それは歩合率が高くなる傾向からと言えます。

頑張った分だけ報酬として還元される！

子どもの予定に合わせて出勤日や勤務時間を調整しやすく、自分のペースで働けるのも魅力的です。

その反面、確定申告が自己責任となり、収入も不安定になりがちなため、自己管理をきちんと行う必要性があります。

また、シェアサロンや面貸しなど、利用するお店によっては材料費やシステム使用料が発生することもあり、コスト管理と集客力も重要です。

すべてを自分で管理して、給料アップや将来的に独立を目指したい人に向いています。

フリーランス美容師について詳しく紹介している>>美容師の業務委託とはもご覧ください。

参考：一般社団法人 日本美容フリーランス協会

訪問美容・出張美容

訪問美容は、高齢者施設や自宅への出張施術を行う仕事で、スケジュールの調整がしやすいのが魅力です。

特に育児中の美容師にとっては、短時間でも働けるメリットがあります。

また、高齢化社会で需要が増えており、顧客がつけば安定した収入が得られます。

反対にデメリットとしては、移動の負担が大きいことや、ご高齢の方ならではの注意点があるということ。

また、施術スペースの確保や道具の持ち運びも課題になります。

社会貢献ができて、新しいサービスを革新できる市場にチャレンジしてみたいという方に向いています。

>>訪問美容師のデメリットでは、訪問美容で大変なことや、失敗例と注意点を解説していますのでチェックしてください。

自宅サロン開業

自宅サロンは家事・育児と仕事を両立しやすく、時間の自由度がもっとも高い働き方です。

保育園からの呼び出しにも怯えることなく、自分のペースでサロンワークができるのは快適な環境。

固定費が抑えられ、顧客が定着すれば安定収入も期待できます。

ただ、集客が難しいことや、保健所の許可や設備投資が必要になる点がデメリットとも言えるでしょう。

また、住宅地での開業には近隣への配慮が求められます。

最初は知人やSNSを活用して顧客を増やし、リピーターを確保することが成功の鍵。長く安定して働きたい人におすすめの働き方です。

>>ひとり美容室では、1人経営の年収や間取り・1人で1日何人こなすかなど、個人経営の開業について解説しています。

ママ美容師のお悩みと対処法

ママ美容師さんたちは主に時間の制約や収入の不安で悩まされることがほとんどですが、柔軟な働き方の選択・スキルアップ・集客の工夫で解決できるものが多いです。

以下に、ママ美容師の主なお悩みと対処法一覧をまとめました。

悩み	具体的な問題	対処法
勤務時間の制約	保育園の送り迎えや子どもの体調不良で、フルタイム勤務が難しい	時短勤務やパート勤務を選択 フリーランスや業務委託で自由なシフトを確保
収入の不安	短時間勤務だと収入が減る キャリアアップの機会が少ない	高単価メニュー（ヘアメイク・着付け・訪問美容）を導入 SNS集客やリピーター獲得で安定収入を確保
ブランクが不安	育休後の復帰で技術や接客に自信が持てない	オンライン講習やセミナーでスキルをアップデート 最初はアシスタント業務から慣れる
体力・精神的な負担	仕事と育児の両立が大変 休む暇がない	週休2日や半日勤務で無理なく働く 家事・育児はパートナーや家族と分担
職場の理解不足	急な欠勤や時短勤務を理解してもらえない	子育てに理解のある職場を選ぶ 事前にシフト調整し、チームで協力できる環境を作る
集客の難しさ（フリーランス）	お客様を増やすのが難しい リピーターが定着しにくい	InstagramやLINE予約を活用して効率的に集客 ママ向けの美容サービスや紹介制度を取り入れる
自宅サロンの開業ハードル	設備・集客・法律面の知識が必要	小規模開業できるスペースを確保 既存顧客やママ友から口コミで広める

子育てしながら美容師をするのは並大抵のことではありません。

悩みを手放すために、子育てとの両立をサポートしてくれる職場や、自宅サロン・フリーランスなどの選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

ママ美容師が無理なく働くためには、自分に合った柔軟な働き方を選ぶことが重要

勤務時間の制約

ママ美容師は育児や家事との両立が必要なため、フルタイムでの勤務が難しくなります。

特に美容業界は土日祝が繁忙期であり、長時間勤務が求められることが多く、子どもの保育園や学校のスケジュールと合わずに働きたくても働けないケースが発生するためです。

とくに辛いのは、急な子どもの体調不良で休まざるを得ないこと。子どもが辛そうにしているだけでなく、休む度に職場に迷惑をかけることへの罪悪感は居た堪れません。

対処法としては、時短勤務やパート勤務に切り替える、またはフリーランスとして自由な働き方を選ぶことが挙げられます。

サロン側と相談し、平日限定・時短勤務・予約制などの柔軟な働き方を提案するのも一つの方法。

>>美容師の退職｜辞めたい理由では、トラブル回避で円満退職するための伝え方を解説しています。

収入の不安

美容師の多くは歩合制のため、育休中や時短勤務になると収入が大幅に減るリスクがあります。

特に指名客が多い場合、育休明けに顧客が他の美容師に移ってしまい、以前の収入に戻すのに時間がかかるケースもあるためです。

また、サロンによっては育休・産休の対応をしっかりとってくれない場合もあり、金銭面での不安が大きくなります。

>>美容師の育休・産休では、そういった不安を解消してもらえる情報を発信しています。

このようなリスクの対処法としては、産休・育休前に顧客との信頼関係を維持する工夫が大切ということです。

例えばSNSでの情報発信や、復帰後の特典を用意することで、育休明けの集客をスムーズにできます。

また、在宅でできる副業を取り入れるのもいいでしょう。美容関連のライターやオンラインサロンなど、育休中の自宅時間をうまく使ってできる副業もあります。

詳しくは、>>美容師ダブルワーク・副業や、>>美容師副業ランキングでご覧ください。

ブランクが不安

育休や産休の期間が長くなると、「技術が衰えてしまうのでは？」と不安になるママ美容師も多いです。

また、指名客が減っている可能性もあり、ゼロからのスタートになるのではないかという恐れもあります。

対処法としては、産休・育休中も美容情報に触れる習慣をつけることが大切です。

SNSで流行をチェックしたり、美容師向けのオンライン講座を受けることで最新技術を学ぶことができます。

復帰前には練習会やセミナーに参加し、ブランクを埋める努力をすることで自信を持って復帰できますよ。

>>美容師オンラインサロンランキングでは、美容室セミナーでおすすめを紹介しています。

体力・精神的な負担

美容師は長時間立ち仕事が基本であり、育児との両立で体力的な負担が大きくなります。

さらに、「職場と家庭の両方で責任を持たなければならない」というプレッシャーが精神的な負担につながることもありますよね。

子育てと仕事のバランスがうまく取れず、「どちらも中途半端になってしまうのでは」と葛藤するママ美容師も多いでしょう。

そういった場合は、無理をせずに働き方を調整することが大切です。

家事代行サービスの活用や家族の協力を得ることでも負担を軽減できます。

また、精神的な面では、同じ立場のママ美容師と交流することで悩みを共有することでため込まずに済み、心の負担を和らげることができます。

職場の理解不足

美容業界はまだまだ「子育てしながら働く」ことに対する理解が進んでいないサロンも多く、育児と両立しながらの働き方に対して職場のサポートが不足している場合があります。

急な欠勤や時短勤務に対して理解がないと、肩身の狭い思いをすることもありますね。

この場合、育休取得前にしっかりとサロンと話し合い、復帰後の働き方を調整することが大切です。

例えば、固定の時短勤務や出勤曜日の指定などを事前に相談することで、サロン側も対処しやすくスムーズに職場復帰できます。

また、託児所付きのサロンや、ママ美容師が多く在籍している職場を選ぶことも、働きやすさにつながります。

美容師と育児の両立はまだまだ大きな課題です。

仕事と家庭の両立を助成する「両立支援金」について解説した>>美容師の助成金・補助金も参考にご活用ください。

集客の難しさ（フリーランス）

ママ美容師として独立・業務委託・フリーランスの道を選ぶ人も増えていますが、自由度の高い魅力的なスタイルである反面、集客が大きな課題になります。

特に時短勤務や出勤日数の少なさから、固定客を増やすのが難しく、思うように売上が伸びないことがあります。

また、SNSや口コミでの集客が必須になりますが、慣れていないと効果的な方法が分からないことも。

対処法は、ターゲットを明確にして、SNSやブログでの発信を継続することが大切です。

「ママ向け美容サービス」や「短時間でも施術可能なメニュー」など、強みを活かしたサービスを打ち出すことで、リピーターを増やせます。

自宅サロンの開業ハードル

「自宅で美容室を開きたい」と考えるママ美容師も多いですが、実際に開業するには設備・集客・法規制の壁があります。

自宅サロンを開くには保健所の許可が必要であり、基準を満たさないと営業ができません。

また、住宅街での集客が難しく、チラシやSNSを活用した戦略的な集客が求められます。

そのため、まずは自宅を改装する費用や許可申請の手続きを把握することが大切です。

特に、独立支援の補助金を活用すると、開業資金を抑えられます。

>>美容師の助成金・補助金では、美容室やサロン開業で活用できる助成金一覧を紹介しています。

最初はレンタルサロンやシェアサロンを利用しながら、リピーターを増やし、安定してから自宅サロンを開業するのもリスクを減らす方法です。

ママ美容師の悩み・働き方に関するFAQ

さいごにママ美容師の悩み・働き方に関してよくある質問をまとめました。

• 育休明けは失客しやすい？
• ママ美容師の1日のタイムテーブルはどんな？
• フリーランス美容師は売上に対して何%の給料をもらえる？
• ママ美容師として独立するのに必要なことは？
• ママ美容師が始めるのにオススメの副業は？

他にもフリーランス美容師・理容師のFAQをご覧になりたい場合はフリーランス協会「FAQ」を参考にご覧ください。

Q. 育休明けは失客しやすい？

育休明けの美容師は失客しやすい傾向があるといえます。

長期間のブランクにより、担当顧客が他の美容師に定着してしまうことが主な原因です。

復帰後は、SNSやDMでの再アプローチや、特典付きの復帰キャンペーンなどで顧客を呼び戻す工夫が大切です。

>>美容師独立の年収・美容室経営では、夫婦・個人・フリーランスでの開業は儲かるのか、詳しく解説しています。

Q. ママ美容師の1日のタイムテーブルはどんな？

以下は、ママさん美容師の1日のルーティーン例です。

6:00　起床（身支度、朝食準備）
7:00　朝食
8:00　子どもを送り出す（片付け、洗濯）
9:00　出勤
10:00　サロンオープン（退勤までサロンワーク）
17:00　退勤
18:00　子どものお迎え
18:30　帰宅、夕食準備（買い出しは休日にまとめ買い or ネットスーパー）
19:00　夕食
20:00　お風呂
21:00　子どもの寝かしつけ
22:00　自分時間
23:00　就寝

Q. フリーランス美容師は売上に対して何%の給料をもらえる？

フリーランスだと、美容師の個人売上に対して50%前後が一般的な歩合率と言われています。

サロンで雇用される場合	業務委託の場合
15～20%	40～50%

>>美容師の面貸しとはで、美容室やサロンの費用相場や、フリーランスの注意点をご紹介しています。

Q. ママ美容師として独立するのに必要なことは？

美容師として独立するには、開業資金の確保や施術スペースの準備、保健所の許可取得が必要です。

さらに、ターゲット顧客の設定や集客方法（SNS・紹介）を明確にし、育児と両立できる柔軟な働き方の仕組みを整えることが重要でしょう。

育児と両立しながら仕事を頑張っているママ目線のスペシャルメニューなど、付加価値のあるサービス提供が成功につながります。

>>美容室で儲かるメニューでは、美容院が儲かる仕組みや、付加価値のあるメニューについて解説しています。

Q. ママ美容師が始めるのにオススメの副業は？

ママ美容師におすすめの副業は、以下の内容が挙げられます。

• 訪問美容・出張美容
• 自宅サロン
• オンラインサロン（講座）
• ヘアアレンジ講師
• 美容コラムの執筆（WEBライター）
• SNS発信（インフルエンサー）

>>美容師副業ランキングでは、ネットでできる在宅副業のおすすめを解説。

また、資格を取ってさらに美容のプロフェッショナルとして副業展開させるのもいいでしょう。美容系の資格については>>1日で取れる資格をご覧ください。

まとめ

ママ美容師の働き方とお悩み事について解説しました。

ママさん美容師の悩みとはどういったものがありがちなのかを見ていくとわかるように、融通の効かない環境下で時間とのせめぎ合いが「育児との両立」に課題を感じていました。

美容師の子供との時間の過ごし方には工夫が必要です。

無理のない働き方へ変えることで、自分のライフスタイルに合ったサロワークが実現できます。

フリーランスや自宅サロンを選ぶことで、「独立」へのハードルを少しでもさげることができるでしょう。

安定と挑戦、どちらが正しい人性の選択になるかは自分で決めることができるのです。