フリーランス美容師のやばい末路とは|美容師でフリーランスになるメリット
近年、「フリーランス美容師」という働き方が世間に広がりつつあります。
理由は柔軟な働き方ができてノルマに追われる必要もなく、自由度の高い活動を実現することができるためです。
今までは既存店舗と雇用契約を結んだり、自身で店舗を開業するという選択肢が主流でしたが、組織に縛られることなく活動することができます。
その一方で、フリーランス美容師の将来や今後について不安視する声も見られます。
固定客がついていないと収入が安定しないので、集客方法を確立してお客様との信頼関係も構築する必要があります。
ここではフリーランス美容師のメリットとデメリットや収入、働き方について解説します。
フリーランスとして独立を目指している美容師の方や、フリーランスの働き方に不安を感じている美容師の方はぜひご覧ください。
この記事を書いた人
ナチュラルな大人可愛いから今時の可愛いまで、お客様に合わせたヘアデザインをご提案させて頂きます。
メンズ似合わせカットや、透明感カラーが得意です。またアイリストのディプロマ取得済み。現在は転職エージェントとしてサイト運営中。
フリーランス美容師のやばい末路とは
「フリーランス美容師はやばい」などと今後が不安視されている大きな原因として挙げられるのは、「集客力」に対する懸念です。
その理由はどこにも所属せずに自力で営業するため、集客力がないと売上を確保できずに失敗するというケースが考えられるためです。
経営者として素人である美容師にとって、長期的な経営戦略を立てることができていなければ収入の先細りで経営が立ち行かなくなる可能性があります。
例えばクーポンの発行で料金を割引してお客様に来てもらうことができても、通常料金に設定すると安さに惹かれて来たお客様は離れてしまいます。
この結果、客単価の低下を招いて継続的な売上の確保ができなくなってしまうのです。
フリーに転身して失敗しないためには
フリーランス美容師は柔軟に働くことができるほか、初期費用も美容院を開業する場合と比べると安く抑えることができます。
美容院を開業する場合、開業資金の相場として約1,000万〜2,000万円が必要となります。
さらに、開業後1年で60%、開業後3年で90%の美容院が閉店しているとも言われているため、美容院を開業して成功する美容師は極めて少ないのが現実です。
一方で、初期費用を抑えることができるフリーランス美容師にも、集客力不足などで失敗するリスクはあります。
そうならないために、以下の対策を練ることで顧客や資金を集めることが重要です。
- 集客方法の確立
- 運転資金の確保
- 顧客満足度の向上
開業を成功させるための対策を確認しておきましょう。
集客方法の確立
フリーランス美容師は、顧客を集めるために集客方法を確立することが必要不可欠です。
なぜなら、大きな課題である集客方法を定めることによって新規顧客やリピーターを増やし、長期的に経営を続けていくことが可能だからです。
最も有効な集客方法は「既存のお客様に紹介してもらう」こと。
ご自身が過去に担当した顧客にご友人やご家族を紹介してもらい、新規の顧客を取り込みます。
信用できる人からの紹介はネットやSNSでの口コミよりも信頼できるため、技術や接客品質についても信用されます。
運転資金の確保
フリーランスとして独立する際は、最低限必要な資金である「運転資金」として、100万〜200万円程度調達する必要があります。
主な内訳は、施術に必要となるシャンプーやカラー剤、道具などにかかる費用です。
独立した場合、開業した直後は売上が安定しません。
さらに、経営が軌道に乗るまでは平均で6ヶ月かかるとされており、その期間を乗り切るためにこの運転資金が必要です。
美容院の運営に関しては>>美容室経営は厳しいを参考にして下さい。
倒産で失敗しないための経営のコツを確認してくださいね。
顧客満足度の向上
リピーターを増やすため、顧客満足度を高めることも重要な仕事の一つです。
フリーランスでは美容師自身が看板であり、技術や接客態度で顧客からの信用や評価が絶対です。
技術不足を露呈したり、無愛想な接客態度で施術すると次回以降のリピートは期待できません。
そのため、お客様に丁寧な対応を行うことや、お客様の要望に沿った施術を提供することで顧客満足度を高めなければならないのです。
継続的に売上を残すため、リピーターの存在は必要不可欠です。
一人でも多くのリピーターを増やすため、常日頃から丁寧な接客や顧客のニーズに応じた施術のほか、施術後もアフターケアなどを怠らないことを心がけましょう。
>>美容室個人経営は儲かるの記事もフリーランスの美容師には役に立ちますよ。
美容師でフリーランスになるメリット
美容師でフリーランスになるメリットは以下のことがあげられます。
- 自由度が高く柔軟な働き方
- 働いた分だけ収入アップ
- お客様と深く付き合うことができる
フリーランス美容師は組織に所属せず、一人で働くというのが最大の特徴です。
そのため、自身で業務量を調整することで家庭や趣味と両立することができます。
また、自分の得意分野に特化したサービスを提供したり、独自のスタイルを確立することができればリピーターが増える可能性も高まります。
ここでは、フリーランス美容師の主なメリットを3点ご紹介します。
自由度が高く柔軟な働き方
フリーランス美容師は自身で業務量を調整できるので、ライフスタイルに合わせた働き方を実現できます。
例えば、たくさん働いた翌月は休みを増やすなど、ライフワークバランスの取れた生活を送ることもできます。
店舗勤務の場合は働く時間や休日の数を自分で決めることができませんが、フリーランスでは自分の都合に合わせた勤怠管理が可能です。
働いた分だけ収入アップ
フリーランス美容師は業務量に応じて収入が変動するため、多く働けばその分収入を得ることができます。
会社員とは違って成果に応じた賃金が支払われるため、施術件数が多い月はその分の報酬を獲得することが可能です。
場合によっては、会社員時代の月収を上回る収入を得られるケースもあります。
毎月安定した収入を得るためには、リピーターや固定客の獲得が必要不可欠です。
そのため、収入をアップさせるためには日頃からの集客活動を精力的に行う必要があります。
お客様と深く付き合うことができる
フリーランスでは、一人ひとりのお客様と深い関係を築くことができます。
店舗勤務の時は「家から近いから」など場所が目的で来店されるお客様が多いですが、独立後は美容師自身への信頼から施術を受けるお客様が多数です。
そのため、繰り返し来店される固定客を確保することができれば、親密な付き合いが期待できます。
美容師でフリーランスになるデメリット
ここからは、フリーランス美容師の主なデメリットを3点紹介します。
- 固定給がない
- 確定申告などの事務作業を自分でやらないといけない
- クレジットカード・ローン審査に通りにくくなる
柔軟なライフスタイルを構築できるフリーランスですが、全ての責任や裁量を自分で負わなければならないため、自己管理能力も求められます。
施術以外の仕事も多く、事務作業など必要な作業は多岐に渡ります。
また、成果に対して報酬が支払われるため、収入が不安定であることもデメリットとして挙げられます。
固定給がない
フリーランスでの収入は業務量に応じて決まるため、会社員のような「固定給」という概念がありません。
会社員だと一定金額の給料が発生する一方で、フリーランスの場合は収入が安定しないことがデメリットの一つです。
仮に顧客が0の月や病気・ケガで働けない月があれば収入もゼロとなりますので、その際の収入を保証する保険に入るなどのリスクマネジメントも必要です。
確定申告などの事務作業を自分でやらないといけない
フリーランスでは施術だけが美容師の仕事ではありません。
例えば売上や顧客情報の管理、開業時における書類の提出など、必要な作業は多岐に渡ります。
いずれも手続きを怠ると本業に大きな支障をきたしてしまうため、事前に必要な書類や手順などを把握しなければなりません。
もし作業が多く本業に支障が出てしまうほどであれば、税理士に一部の作業や手続きを代行してもらうことも一つの手段です。
クレジットカード・ローン審査に通りにくくなる
フリーランスでは、クレジットカードやローンの審査に通りにくくなることも懸念材料の一つです。
審査に通るためには社会的信用度が必要ですが、収入が不安定なフリーランスでは会社員と比べると社会的信用度が下がる傾向にあります。
審査を受ける際、フリーランスに転身したきっかけや指名客数などを質問されることがあるので、想定問答を用意しておくと良いでしょう。
その他の対策としては、フリーランス転身前に申し込みを済ませたり、銀行口座を事業用とプライベート用に分けることで事業実態を明らかにすることなどが挙げられます。
年収の相場は100万~500万円
フリーランス美容師の年収はおよそ100万円〜500万円の間とされており、非常に幅があります。
その理由は
- 勤務時間を自由に決めることができること
- 勤務店舗での条件による変動が大きい
という理由です。
しかし、働けば働くほど収入が増えるため、一ヶ月の間に100万円以上を稼ぐ美容師もわずかながら存在します。
美容師の平均年収が300万円前後とされているのに比べると高収入も実現できますが、会社員時代よりも高い収入を目指すのであれば、やはり固定客を確保することが重要です。
収入を計算する際には経費も考慮しなければならないため、売上がそのまま収入になるわけではありません。
経費の内訳としては薬剤費やシェアサロン利用費などが含まれます。
また、フリーランスの利益率は約70%程度とされているので、その利益率を加味した上で収支のシミュレーションを行う必要があります。
確定申告や税金に関しては>>美容師の個人事業主で確定申告・税金の記事を参考にして下さい。
経費やインボイス制度についても紹介しています。
フリーランス美容師の働き方
フリーランス美容師の働き方は大きく分けて
- 業務委託契約
- 面貸し
- シェアサロン
の3つに分類されます。
業務委託契約 | 面貸し | シェアサロン | |
---|---|---|---|
施術場所 | 店舗 | 店舗の空席・空き時間 | レンタル用スペース |
集客 | 店舗 | 美容師 | 美容師 |
使用料などの費用負担 | 店舗※ | 美容師 | 美容師 |
備品管理 | 店舗 | 美容師 | サロンによって異なる |
※店舗経由で個人用の備品・道具を発注した場合、報酬からその分を控除する店舗もあり。
フリーランスでは自分の店舗を持たないため、既存の店舗内で空いている場所を使ったり、自分でサロンを借りる必要があります。
働き方によって勤務する場所や費用、集客方法などが異なるため、それぞれの形態についてしっかりと理解しておきましょう。
業務委託契約
「業務委託契約」とは、フリーランスの美容師と店舗側が契約することで業務を遂行する働き方です。
店舗側で集客を行い薬剤類の経費も店舗側で負担してくれるケースが多く、手間を省くことができます。
そのため、経験が浅いフリーランス美容師でも働きやすいのがメリットの一つです。
一方で、契約の内容をしっかりと理解しておかないとトラブルに発展することもあります。
特に、
- 報酬
- 勤務時間
- 業務内容
については店舗とのすり合わせが必須です。
場合によっては口頭のやり取りのみで契約を締結する店舗も存在するため、紙ベースなど目に見える形での契約書を作成しなければなりません。
面貸し
店舗の空席や空き時間を利用して施術を行うのが「面貸し」です。
面貸しでは、店舗オーナーに売上の一部を利用料金として支払うことで空いた席を使うことができます。
自分で店舗を開業するよりも安い費用で仕事に取り組むことができ、自由度の高い働き方です。
なお、業務委託契約とは違い備品管理や集客は自身で行う必要があります。
シェアサロン
「シェアサロン」では、貸し出し用の店舗をレンタルすることで施術をおこないます。
面貸しとの違いとしては、席だけでなくスペース全体を自由に使うことができる点が挙げられます。
また、必要な設備も揃っており、複数のフリーランス美容師が共同で使用することが特徴です。
利用料はサロンによって異なりますが、「月額固定」「時間」「固定+歩合」で設定しているところが多数です。
面貸しよりも自由に働くことができる一方で、集客については面貸しと同様に美容師自身で行う必要があるため、固定客がいる美容師でないと利益をあげることが困難となります。
まとめ
フリーランス美容師はライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができます。
将来について懸念の声があがる中、以下の対策や準備が必要です。
- 集客方法を確立する(既存客からご家族やご友人を紹介してもらう など)
- あらかじめ運転資金を確保しておく(100万~200万円程度)
- 顧客満足度の向上に向けたサービス提供
その一方で、施術以外の仕事も自分でこなす必要があるため、会社員時代に比べて責任と裁量は大きくなります。
さらに、顧客を獲得するための集客活動も自力で行わなければなりません。
固定客がいないと収入は発生しないので、集客方法を確立してお客様との信頼関係も構築する必要があります。
自身の技術や経験に合わせた働き方を選び、長期にわたって持続的な活動を行うための自己管理能力と営業力が求められるため、フリーランスへの転身には慎重な検討が必要です。
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