美容師の退職理由を例文で紹介|美容師を辞めたい場合の伝え方・辞めるタイミング
「美容室を退職したい」
「アシスタントの辞め方はどうしたらいいか」
「退職するタイミングはどうするか」
本記事では、このような美容師の仕事を辞めたいとお考えの方に向けて「美容室を退職する際の退職理由や伝え方など」を徹底解説しています。
この記事でわかること
- 美容師・退職理由の例文
- 辞める理由ランキング5
- 退職前にやるべきこと
- 退職の伝え方
- 引き継ぎが大事
退職の意思を伝えるのは、上司の都合がつきやすいタイミングにしましょう。
美容師が退職するまでの期間は、3か月から半年ほどが理想的です。
その間に引き継ぎを行なって、円満に辞めることができれば、気持ちよく次のステージへ歩み出せます。
退職をスムーズに進めたい方にはきっと役立つはずなので、ぜひ最後までご覧ください。
【例文】美容師の退職理由
美容師辞めるときは、サロンへ提出する「退職届(退職願)」と、担当しているお客様がいた場合は「退職挨拶」を用意することが必要となります。
退職理由は「一身上の都合により」と書きましょう。
それぞれの書き方のポイントと例文をまとめたので参考にご覧ください。
退職届の書き方・例文
書き方ポイント
- 「退職届」は、中央より少し上に書く。
- 「退職届」と書いたところから1行あけ、一番下に「私儀」もしくは「私事」と書く。
- 退職理由は「一身上の都合により」と書く。
- 上司との話し合いで決めた退職日を書く。(西暦・和暦:どちらでもOK)
- 会社へ退職届を提出する日付を書く。(西暦・和暦:どちらでもOK)
- 宛名下部に、自分の所属店名・名前を書き、押印。(シャチハタ:NG)
- 会社の正式名称、最高責任者の役職・名前を書く。(代表取締役社長などが一般的)
例文
お客様への退職挨拶の書き方・例文
担当してきたお客様、お世話になった顧客の方へ向けて、退職の挨拶としてDMや挨拶状を送る場合もありますね。
本来であれば直接お伝えすることが望ましいですが、前もって準備できればDMをみて会いに来てくれるケースもあります。
書き方は以下のポイントを踏まえ、例文を参考に余裕を持って作成しましょう。
書き方ポイント
- 退職日を記載する。
- 退職日までの出勤状況をお伝えする。
- 引継が行えていることを明記する。
- 引き続き来店いただけるよう記載する。
- これまでの感謝の意を表明する。
例文
お世話になっております。
〇〇店の〇〇です。
この度、私の都合により〇月〇日をもって退職させていただく運びとなりました。
このような形でのご報告になること、心よりお詫び申し上げます。
今後の予定ですが、退職日までは平日のみの出勤となります。
ご指名くださる皆様には、大変ご迷惑をおかけすることと思いますが、何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。
また、退職後は皆様にご迷惑がかからぬよう、責任をもって他のスタッフに引き継ぎを行っておりますので、どうか引き続き〇〇店をご利用いただけたらと思います。
最後になりましたが、皆様には長年お世話になり、私の成長をずっと見守ってくださったこと、心より感謝しております。
ありがとうございました。
辞める理由ランキング5
美容室へ就職後3年以内に退職してしまう割合は全体の8割と言われているほど、美容師の退職率は高いのが現状です。
美容師が退職してしまう背景には、どのような理由があるのか。その実情を美容室へ聞いてみました。
美容室や美容師を辞める理由は人それぞれ様々な要因がありますが、主に以下の理由で辞める方が多いようです。
ランキング | 辞める理由 |
---|---|
第1位 | 給与・待遇 |
第2位 | 他業種への転職志望 |
第3位 | 独立・開業 |
第4位 | 人間関係 |
第5位 | 出産・育児 |
※ランキングは弊社独自調査によるもの(2023年9月時点)
他には、美容師は激務で手荒れが悪化してしまったり、アシスタントとしての下積み期間が長かったりといった要因も多い印象です。
第1位:給与・待遇
美容師を辞める理由ランキング第1位は、待遇面や給料が低いことです。
基本的には長時間労働となりやすい美容師ですが、「残業代がつかない」「労働に対する賃金が見合わない」などの不満が高い傾向にあります。
例えば美容師の給与額や年間賞与について見てみると、従業員数別の平均給与は以下のとおりです。
従業員数 | 給与額 | 年間賞与 |
---|---|---|
100名未満 | 246,500円 | 53,000円 |
1000名未満 | 271,900円 | 112,500円 |
1000名以上 | 352,700円 | 194,400円 |
このように従業員数が多い大企業で勤務している美容師の方が、給与・賞与が高いことがわかります。
さらに言えば、同じく厚生労働省の統計調査によると一般企業のサラリーマン(正社員)の給与水準は月35万3,600円。
比較してみると、労働時間が長い割には低いと言えます。
第2位:他業種への転職志望
高いスキルや対応力が求められる美容師は、心身ともに負担がかかりやすくストレス・疲労感を抱えやすい傾向にあります。
給与水準もそこまで高くない状況に置かれ、将来性に不安を感じ、他業種への転職を志望するケースも少なくありません。
例えば、将来的に独立・開業するといった明確な目標がある美容師ならキャリアビジョンを描けますが、そうではない場合は離職・転職するパターンが多いと考えられます。
美容師辞めてよかったと思える転職が実現できるように、闇雲に行動するのではなく、計画的な転職活動を行いましょう。
他業種への転職でオススメな職種・業種については>>美容師の職務経歴書の書き方で詳しく解説しています。
第3位:独立・開業
キャリアアップのために転職をする美容師も多いなか、資金をためて独立開業をする美容師も多いです。
通常、美容師のキャリアは以下の順に昇進していきます。
- アシスタント
- スタイリスト
- チーフ
- 店長
さらには、マネージャー・ディレクターになるとお店の経営に携わることもできます。
それでも、お店によってはそもそも新規顧客が少なかったり、スタッフの在籍数が多かったりすると、キャリアアップの機会に恵まれないことも。
近年では、開業しなくてもフリーランスとして独立し、業務委託や面貸しなどで働く美容師も増えています。
フリーランス美容師について詳しくは>>美容師・個人事業主の税金を参考にご覧ください。
第4位:人間関係
お客様との接客や職場の人間関係に疲弊しきってしまい、辞めてしまう美容師の方々も多くいるのは事実。
とくに不慣れない新人アシスタントの頃に、お客様からクレームばかり受けて精神的に追い詰められてしまう、などがあるでしょう。
一方、同僚や先輩スタイリストとの関係性が悪化し、職場にいづらくなってしまうケースも少なくありません。
第5位:出産・育児
女性であれば、美容師に限らず「出産・育児」を機に退職するケースも多くあります。
もちろん店舗の取り組みにもよりますが、産休・育休をとれる場合は「退職」という決断には及びません。
ただ、美容師という職業柄、長時間勤務になったり休日が少なくなってしまうことも多いため、体力的にも環境的側面からみても復帰することがなかなか難しいとも指摘されています。
美容室を退職する前にやるべきこと
美容室を退職する前にやるべきこととして下記の内容があります。
- 辞めたい理由の明確化を詳しく記載
- 辞めるタイミングの明確化
- 辞めた後のキャリアプランの明確化
自分が本当に辞めたいのか、何故辞めたいのか、その理由をまずは深掘りしましょう。
その上で、お客様やお世話になった美容室に負担の掛からないタイミングはいつなのか見定める必要があります。
そして、自身の生活も守るためにも辞めた後のキャリアプランも正確に定め、その上で退職をするのが良いです。
1つでも疎かにし、退職を早まってしまうと後々後悔することもあるかと思いますので、退職前にやるべきことはしっかり行いましょう。
美容室を退職する際の伝え方
美容室を退職する際の伝え方というのは難しいものです。
上司や会社からの見られ方や引き留められるのではないか、心配になることも多いでしょう。
そんな時に役立つように、どのような手順を踏んで退職することを伝えれば良いのか、こちらの章では解説させて頂きます。
まずは美容室の就業規則をチェックする
美容室の就業規則を確認して、辞める場合は何ヶ月前に意思表示しなくてはいけないのかを知る必要があります。
美容室によって異なりますが、3〜6ヶ月前の意思表示が必要なケースが多いです。
あくまで、法律が遵守されますので、最低でも2週間前での意思表示があれば退職は出来ます。
美容室に退職する旨を伝える
就業規則を把握した後、辞める数週間前に美容室に対して辞める旨を伝える必要があります。
この時に辞める理由を丁寧に解説する必要があるのです。
会社でのトラブルが何かあったのか等、心配をしてくれる会社もあるかと思います。
自己都合の退職の場合もそうでない場合も、正直に理由を話した方が後々に気持ちが良いです。
誰に伝えるべき?
職場の誰に伝えるべきなのかお悩みの方もいるかと思います。
1番最初に打ち明けた方が良い方は直属の上司です。
自分がアシスタントで付いているスタイリストや技術指導を1番面倒見て下さった先輩に伝えましょう。
もし思い当たる上司がいない場合には、店舗の責任者に伝えるのが良いかと思います。
よくある質問:退職するのを引き留められたらどうすればいい?
基本的には丁重にお断りするように促してください。
あなたが覚悟を持って、様々な要因から辞めたいと明確な理由がある場合は、このまま働いてもまた不満が溜まるだけです。
- 「お気持ちは嬉しいのですが、新たな挑戦をしたいので、申し訳ありません。」
- 「自分の将来を考えて、他の仕事を見てみたいと思っているので、美容室で働き続けることは難しいです。」
- 「このまま惰性で働いていても、お店にご迷惑をお掛けするだけですので、退職させて頂きます。」
もし対応に困るかもしれないという方は、このようなお断りフレーズで対応してみましょう。
よくある質問:転職先を聞かれたらどうすればいい?
基本的に、転職先が決まっていたとしても教えるメリットは皆無です。
会社があなたの次の仕事は何をするのか等を知る権利はありません。
- 「まだ未定となっていますので、今はお伝えできません。」
- 「少しリフレッシュの期間を設けようと思っていますので、その後に仕事を探そうと思っています。」
- 「他業種なので、勉強してから仕事を始めるので、まだ正確には決まっていません。」
転職先が決まっていても教えたくない方はこのような伝え方で濁しましょう。
教えたくないと言えない方も多いかと思いますので、正確に決まっていないと逃げるのが良いかと思います。
美容師アシスタント向けに辞める伝え方をまとめた記事がありますので、詳しく知りたい方はこちらもご覧下さい。
美容室を退職する際は引き継ぎもしっかりやろう
退職の際は、お客様の引き継ぎや業務の引き継ぎ作業が必要です。
なぜなら引き継ぎが不十分な場合には、退職トラブルにつながる可能性もあるからです。
円満退社するためにもしっかりと行いましょう。
具体的には、このような業務があります。
- 係の引き継ぎ(材料発注や備品管理等は特に重要)
- 常連のお客様のカルテを確認(記入漏れ等が無いか)
- お客様の担当引き継ぎ
- お世話になったお客様への感謝を伝える
どんなに劣悪な職場環境であったとしても、お客様には関係のない話です。
お客様がヘアスタイルで路頭に迷わないためにも、担当した自分が責任持って、これからのことをご案内することが大切です。
美容室を辞める理由が「ブラック企業」の場合
美容室はブラック企業である場合も少なくありません。
- 長時間労働
- 薄給
- 暴言や暴力
- 少ない休日
これらが1つでも当てはまる場合はブラック企業の体質がある可能性が高いです。
ホワイトな美容室で働きたい場合は求人サイト「JOBVR」が役立ちます。
JOBVRのメリットや役立つ理由は以下の通りです。
- アプリで簡単に求人を探せる
- 美容室とのマッチングアプリなので、1日単位で働ける
- 雰囲気や人との相性を経験してから、本格的に入社を決められる
このようなメリットがあります。
ブラック企業に勤めていて、美容室の環境に不安を感じる方はJOBVRで1日単位の仕事から受けてみましょう。
\ 今すぐお申込み /
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は美容室の退職について解説させて頂きました。
意外と周りには聞けない内容になっていますので、皆様の新しい環境へ飛び込むきっかけになれば幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました。